アディダスのTUBULAR SHADOWは100ドルで買える「YEEZY」!

今回レビューするアイテムは、adidas originals TUBULAR SHADOW(ホワイト)です。こちらストリートシーンで大人気のYEEZY BOOST 350にインスパイアされたといわれる本家そっくりのスニーカーです。といっても両方とも製造元は同じアディダスのためコピーでもパクリでもありません。米国では「100ドルで買えるYEEZY」としてとても人気があります。一見するとボリューム感のある印象ですがつま先に向けて細くなるフォルムのためカジュアル感が抑えられたスニーカーです。

スニーカーブームを牽引するカニエ・ウエストとYEEZY


http://ur0.work/SCUh
(写真:YEEZY BOOST 350を履くカニエ・ウェスト)

現在のラグジュアリーストリートファッションを牽引しているデザイナーとしてまず名前が挙がるのがヒップホップミュージシャンのカニエ・ウェストではないでしょうか。ルイヴィトンの現デザイナーであるヴァージル・アブローの盟友であり、彼自身もミュージシャンの枠を大きく超え、2010年代を代表するデザイナーとして認知されています。特に彼の発表するスニーカーはどの型番も発表すれば即完売、ネットでは定価の3~10倍のプレミアムがつくほどの大人気です。

カニエのスニーカーデザイナーの歴史を簡単におさらいすると、2009年4月NIKE×KANYE WEST「Nike Air Yeezy」を発表、続けて同年9月にはLOUIS VUITTON×KANYE WESTコラボレーションスニーカーを発売しました。斬新なデザイン・数量限定の生産・SNSを通じた爆発的な口コミ効果などにより、即完売。スニーカーデザイナーとしての地位を確立しました。その後2013年にアディダスに発表の場を移し、あらためてアディダスとのコラボレーションライン「Yeezy」シリーズを発表します。もちろん、こちらも即完売・ネットオークションでプレミア価格で転売となる大人気。

シリーズの中で定番となっているのがadidas YEEZY BOOST 350です。現在まで数え切れない程多くのカラー違いや素材違いが発表されています。とはいえ定価で3万0240円(税込)、ネットの転売サイトでは5万円は下らないプレミアムアイテム。スニーカーに湯水の如く投資できるお金持ちならともかく、筆者のような家族持ち・お小遣い制の男性には金銭的に手の届きづらいスニーカーです。またネットで購入できたとしても大人気のスニーカーのため偽物を掴まされる心配も。そこで今回紹介するのが、同じメーカーのアディダスから発表しているadidas originals 「TUBULAR SHADOW」です。

YEEZY BOOST 350 とTUBULAR SHADOWを比較!細部は異なるがフォルムはそっくり!

それではadidas originals TUBULAR SHADOWをYEEZY BOOST 350と比較しながらレビューします。なお、YEEZY BOOST 350は購入できなかったため通販サイトの写真とadidas originals TUBULAR SHADOWの現物写真との比較となることをご了承ください。あくまで見た目のみの比較となります。

  
http://ur0.work/TdvG
Adidas originals TUBULAR SHADOW YEEZY BOOST 350(引用元:アマゾン)

まずフロントからチェックします。つま先に向けて細くなるフォルムは同じです。相違点としては、まず紐の結び目。TUBULAR SHADOWはシューホールが本体の外側にあるため紐を結ぶとボディの上部に紐が乗っかる構造です。YEEZY BOOST 350はシューホールがボディにあるためスニーカー内部に紐を通す構造です。YEEZY BOOST 350は紐がボディにより一体化するため、紐が目立ちににくくTUBULAR SHADOWよりスニーカーのフォルムが強調されているといえましょう。

 
http://ur0.work/TdvG
adidas originals TUBULAR SHADOW YEEZY BOOST 350

ボディの素材をチェックするとより相違点がはっきりわかります。まずTUBULAR SHADOWのボディ素材は均一な編み目のニットとなります。それに対し、YEEZY BOOST 350は変則的な編み目のニット構造となります。つま先だけみてもYEEZY BOOST 350は細かい網目、ざっくりとした太目の網目が並んでいます。そしてニットの縫製部分を見ると、TUBULAR SHADOWは大きく湾曲していますが、YEEZY BOOST 350は一直線です。YEEZY BOOST 350の方がより素材感を活かしたスニーカーとなっています。

 
http://ur0.work/TdvG
adidas originals TUBULAR SHADOW YEEZY BOOST 350

  
http://ur0.work/TdvG
adidas originals TUBULAR SHADOW YEEZY BOOST 350

両サイドを比較すると、先述したようにボディの網目が異なることに加えて、ソールが大きく異なります。adidas originals TUBULAR SHADOWはミドルソール部分がプレーンで切れ込みがなく、真ん中から後方に向けて下がっていく構造のためソールが目立たない印象です。対してYEEZY BOOST 350はミドルソール部分にも切れ込みがされ、真ん中から後方に向けてソールが盛り上がる構造のためTUBULAR SHADOWに比べよりソールが強調されボリューム感がある印象です。大きさは同じながらYEEZY BOOST 350の方が流行中のダッドスニーカーのように足元にインパクトを与えられるでしょう。

   
http://ur0.work/TdvG
adidas originals TUBULAR SHADOW YEEZY BOOST 350

バックをチェックすると、YEEZY BOOST 350にはプルストラップが装着されていますが、TUBULAR SHADOWにはありません。代わりにadidas originalsのロゴがプリントされています。そして先述したようにYEEZY BOOST 350はソールがより強調されています。YEEZY BOOST 350に比べてTUBULAR SHADOWの方がよりスッキリした印象です。

 
http://ur0.work/TdvG
adidas originals TUBULAR SHADOW YEEZY BOOST 350

比較の最後はソールのチェックです。TUBULAR SHADOWはマットな質感のゴムソールで、 YEEZY BOOST 350はクリア樹脂のような透明度の高いソールです。YEEZY BOOST 350の方が立体的な構造で高級感があります。両方とも土踏まずの部分が深くえぐれているため、ソールにボリューム感がありながらスニーカー全体としては細身のシルエットをキープしています。

ゴム内蔵のためフィット感はあるが、ソール固めのため履き心地はイマイチ

最後は履き心地をチェックします。TUBULAR SHADOWは内側にゴムが内蔵されているため紐が無くても履ける構造です。紐を強く結ぶことでフォルムを細くすることができます。ソール固めのため履き心地はイマイチです。ホカオネオネやエアマックスなど柔らかめのソールに慣れている方には、長時間履いた場合疲れるかもしれません。

デザインは一見すると、adidas YEEZY 350とそっくり。もちろん細部を見れば相違点がありますが、スニーカーマニアでもない限り筆者のような一般消費者は気にならないレベルです。本家が定価3万越えに対し、こちらは4分の1の7560円(6月25日現在のセール価格)。しかも製造元は同じアディダス! 米国内で「100ドルで買えるYEEZY」と評判なのも頷けます。わざわざ高いお金を出さずとも、偽物の心配をせずとも、同じメーカーから本家と同じデザインのスニーカーを発売しているのです。スニーカーマニアではない、お手軽に今流行しているカッコイイデザインのスニーカーが欲しい、という筆者のようなライトユーザーならこちらを購入することをお勧めします。定価は1万5120円(税込)。

モリー

この記事を書いた人

モリー

身長176cm 体重72kg 靴27.5cm(USサイズで8.5~9)

週1日の休日おしゃれの為だけに、ほぼ毎日仕事帰りにユニクロから伊勢丹までウォッチメンする3児の父。中年太りを誤魔化すコーデを日々研究中。