【現役美容師が教えるムースの使い方】アリミノ「スパイスフォームワックス」はツヤ感あるウェーブスタイルに最適!

スタイリング剤にはたくさんの種類がありますが、自然な仕上がりになる「ムース」を使っている男性もいるでしょう。しかし、ひとくちにムースといっても仕上がりの質感やセット力には幅があります。とくに短髪に使用する場合は、意外とムースの選び方は難しく、そもそも男性用のムースは種類もあまり多くはありません。そこで、今回は筆者のオススメであり、程よいセット力とツヤがある「アリミノ スパイスフォームワックス」を紹介いたします。

ムースの特徴と商品の特徴

ムースは泡状のスタイリング剤

泡ゆえに水分量が多く、髪全体に馴染ませやすくつけやすいという特徴があります。使い方にはよるものの、ワックスに比べればベタっとしづらく自然でサラっとした仕上がりになります。他の整髪量と同じようにソフト〜ハードなど整髪力の強さは製品ごとにさまざまです。また、整髪力の強さとは別に、仕上がり感がパキっと固まるものとそうでないものに大別できます。

使用するヘアスタイルとしては、パーマをかけたウェーブスタイルやくせ毛を活かすスタイルが多いです。ムースは特性上、「セット剤で形を作る」というよりは「ヘアスタイル元々の形を活かす、サポートをする」という方に向いています。

今回紹介するアリミノのスパイスフォームワックスは、「ワックスムースタイプ」というムースとワックスの間のような位置づけにカテゴライズされます。ムースにもウェットな仕上がりでパキっと固まるものやトリートメントのようなサラっとした仕上がりなど色々ありますが、この商品は「程よいセット力とまとまり感」、それから、「ワックス由来の油分によるツヤが出るが、固まりすぎない」というちょうどいいバランスとなっております

使用感と仕上がり

実際の使用例をみていきましょう。テクスチャーはこんな感じの泡状になっています。商品名こそワックスですが、容器の形、剤の形のどちらをみてもムースです。泡の弾力はさほど強くはなく、簡単につぶれて手の平にしっかりと伸びるようになっています。髪につけるときは、ムースにしては重めの感触。ムースは軽いものだとさっと髪に吸収されてなくなる物もあるのですが、この商品は少し泡が残りやすいです。しっかりと髪の毛に馴染むまで揉み込んであげましょう。

こちらがパーマをかけたヘアスタイルに、半濡れの状態で塗布した状態です。形としては素材の形をそのまま活かした状態なのですが、このままをキープできるのがポイントです。こういったウェーブスタイルは濡れた状態がカールが1番しっかりでるようになっています(デジタルパーマやアイロンパーマは例外です)。そういった理由からウェーブを活かす場合は水をつけてからセットするのがセオリーなのですが、この時にソフトなムースやオイルなどを使うとセット力が足りず、乾いてきたときに崩れやすくなります。ハードなムースやワックスを使った場合キープ力は問題ないものの、もう少し束が細かくできてしまうので、自然になりづらいという弱点があります。

そこでこの商品の特性が活きてきます。乾くとしっとりとしたツヤが出るほか、バキっと固まらず自然な束感を出すことができます。セット力、キープ力はライト〜ライトハードワックスと同程度かと思いますが、ウェーブスタイルをキープするのには充分なくらいです。

こちらはパーマをある程度ドライ時に伸ばした後、この商品を使用した例。仕上がりの質感はこんな感じです。「ワックス由来の油分で、ツヤのある仕上がり」がスパイスフォームワックス最大の特徴です。しっとりとした質感と、まとまりがきちんと出ています。スタイリングした髪を触ってみると、ちょっと弱めのワックスをなじませたような感じで、ベタっとしています。このベタつきが人によっては苦手な部分なのと、ムースにしては「重い」仕上がりなので、このあたりは注意が必要です。軽く空気感がある仕上がりを求めていると少し違う印象になります。ただ、固まりはしないのである程度の再整髪は可能です。

気になる価格と他のスペック

洗い落としに関しては普通にシャンプーすれば、落ちるくらい。とくに問題はないと思います。セット後もとくにしっかり手を洗わなければ落ちないということはないです。香りはこのラインのワックスなどと同じ、ペアーミントの香りで甘い感じなのですが、ムースにしては少し香りが強い方かもしれません。気になる価格は160gで1500円(+税)。かなり前からある商品なので、ドラッグストア等でもう少し値引きされて置いてあることも多いようです。ムースで伸びがよいため、一回の使用量もさほど多くはなく、コストパフォーマンスは比較的良いほうでしょう。ムースの中では、他に使用感、仕上がりの商品と思います。気になる方は試してみてはいかがでしょうか?