【5枚購入】コモリのバンドカラーシャツを5枚買ったので徹底分析!

コモリは国内のブランドの中でもファッションフリークからの人気が飛び抜けて高いブランドです。今回紹介するバンドカラーシャツはそんなコモリを代表するアイテムの一つと言えるでしょう。

セールに掛かることもなく、販売開始後早々に完売してしまうこともしばしば。中にはネットオークションで定価以上の値段で取り引きされるカラーも存在するほど。全体的にユーズド市場に出回っても価格が下がりにくい傾向があります。

そんな事情もあってか、ネットでのカート販売がブランド側から規制されています。こう言ったアイテムは数多あるファッションブランドの中でも非常に珍しいもの。

今回はそんなシャツについてデザイン、ディテール、サイズ感や着こなしなどの面から詳しく解説していきます。

肩肘はらない力の抜けたバランスのよさ

まず商品名にもあるバンドカラーについて説明します。バンドカラーとは名前の通り帯状のパーツのみで構成された襟を言います。通常ドレスシーンやビジネスシーンで用いるシャツは羽根が付いた襟ですが、それがない為カジュアルなイメージとなります。

身幅はやや緩く、肌にまとわりつくようなことは無く優しく包み込んでくれるような感覚です。着丈も長くサイズ1で84.5㎝あります。筆者の場合股間よりも更に10センチほど下まで届きます。

筆者は数シーズンにわたって色違いで購入し計5枚愛用しています。裾の形状は初期のものはラウンドですが、最近は前身頃はラウンドで後身頃のみボックスになっています。

初期のものは前身頃よりも後身頃の方が裾が2センチほど長く、最近のものは後身頃のボックスの方がラウンドの前身頃より3センチほど長くなっています。ボックスの方がカジュアルな印象が若干ですが強くなります。

また、どちらも前身頃と後身頃の裾の部分には補強を目的としたガジェットが付いています。

アームホールはやや緩めでリラックス感がありますが、手首までいくとしっかり通常のシャツと同じぐらいの太さまで絞られています。

袖丈はジャスト。身幅の緩さと着丈の長さによって作り出されたルーズな印象を、目立つ手首をキュッと引き締めることによりルーズすぎないようにバランスが取られています。袖先の剣ボロにはボタンが2つ付き、まくり上げる際にも便利です。

前身頃と袖先のボタンは高級感のある貝ボタンを使用。ボタンは目立つのでこれだけでしっかりと上質さを伝えてくれます。

前身頃のボタンは裾まで付いているのではなく、腰の辺りまで5個しかついていません。これにより、まるでプルオーバーシャツのような見た目になっています。

しかし、前身頃下側の裏側にもう1つだけループに留めるボタンが付いている為、プルオーバーシャツのような見た目を損なうこと無く、上前身頃と下前身頃の裾が開きすぎるのを防いでいます。

前身頃には初期のものだとポケットがなく、よりドレスライクな印象。最近のものには左胸に1つポケットが付き、わずかにカジュアルな印象です。

後身頃にはより動きやすくする為にボックスプリーツが入っています。

素材は綿100%の細番手の糸を使って旧式の織り機でテンションを掛けずにふんわりと織り上げたドレスシャツ生地です。現代の織り機では高速で織り上げることが可能ですが、旧式の織り機のようにふんわりと仕上げることは出来ません。

しかし旧式ですので、織り上げるのに時間が掛かってしまいます。ましてやこういった織り機を持っていて、かつ使える職人さんを抱えている工場となると限られてしまいますので、付加価値が高いものとなります。

また、このやわらかな素材感はシャツを身にまとい動いた際の生地の揺れ方などから他者にもしっかりと伝わります。デザインやシルエットはややカジュアルなシャツに上質なドレス生地を使ってバランスを取っているあたりはさすがですね。
※ドレス、カジュアルとは :http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810

ドレスシャツ生地ですが洗濯後はアイロンを掛けずに洗いざらしで乾かした方がこのシャツの雰囲気にマッチします。素材的にオールシーズン着用可能ですので、1枚使いからインナー使いまで活用の幅は広いでしょう。

着こなしは何も考えなくていい

普通の襟ではないバンドカラーでしかもルーズでロングシルエットと聞くと着こなしが難しいと感じる方もいらっしゃると思います。しかし、実は普通のシャツよりも簡単に様になります。

デザインはシャツですが、バンドカラーにすることでわずかにカジュアルダウンしている為にキメすぎになりません。またルーズでロングなシルエットもカジュアル要素になっているのですが、シャツ全体として見るとキメすぎずカジュアルすぎないとても合わせやすいバランスに仕上がっています。

細みのパンツに合わせれば上半身はゆったりで下半身はキュッと細いメリハリのある綺麗なYラインが作りやすいですし、太めのパンツを合わせてもカジュアルでラフすぎることにならないので失敗しにくいです。

着こなしのポイントとしては、襟のボタンは1つか2つ外して首元がVの字に開くように手でクシャッとクセを付けるとこなれ感が出ていいでしょう。

トレンドを程よく取り込んだ豊富なバリエーション

毎シーズン展開される豊富なカラーバリエーションもこのシャツの魅力です。ややかっちりとしたブラック。

ミリタリー感のあるダークグリーン。

1枚でも地味さの無い、優しいベージュにネイビーのピンストライプ。

同じくブラックにグレーのピンストライプ。最近は装飾性のトレンドに合わせてストライプが増えてきました。こうした時代の空気感を捉えたバリエーション展開がとても素晴らしいです。定番アイテムのバリエーション展開としてのあるべき形だと言えるでしょう。

サイズ選びはコツが必要

コモリは0から3のサイズ展開が多く、0がレディースサイズ扱いです。しかし、このシャツの場合は171㎝でやや筋肉質な私でもサイズ1がベストです。それでも十分にゆったりとしたサイズ感でこのシャツの良さは出せますし、大人が着る場合は極端にルーズすぎるのを避けたいと思う方も多いと思いますのでサイズ1がおすすめです。

ちなみに所持している5枚すべてサイズ1で着用しています。私の場合、同じコモリの服でもアイテムによってサイズ選びは変えています。なのでこちらのシャツもサイズ表記の先入観を持たずに試着してみることをおすすめします。

ちなみに今回紹介したシャツは2万2000円(+税)。安くはありませんが他のブランドには出せない雰囲気ですし、十分納得していただける価格でしょう。

たかがシャツではありますが、こだわり抜かれた素材と計算し尽くされたデザインから醸し出される雰囲気は独特の世界観を持ちます。それは一度袖を通せば誰もが必ず理解出来るもの。上質で程よく力の抜けた大人が着れるリラックスシャツ。

是非、お試しください。

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