COSのウールアルパカVネックセーターは表情のある風合いで地味にならない

COSのV-NECK WOOL-ALPACA JUMPER (ウールアルパカVネックセーター)は毛足の長い素材感で表情のある風合いが特徴です。無地のニットは簡単に大人っぽい印象が出せるアイテムですが、地味になってしまうこともあります。その点このアイテムは素材に表情があるので地味にならない嬉しいアイテムでしょう。詳しくレビューしていきます。

シルエットをチェック。

全体のシルエットはゆったりと余裕があり、肩の落ちているオーバーサイズのシルエットとなっています。かなり余裕のあるサイズ感なので中にシャツなど入れてレイヤードして着ることができます。さらに袖が長めになっているのでかなりリラックス感の感じられるシルエットになっています。袖のような先端にあたる部分は視線が集まる部分なのでここが長めのルーズ感があると全体的にルーズなシルエットに感じます。きちんとした印象のニットが好みの場合はおすすめできません。

筆者は170cm標準体型でサイズM/Lを購入しましたが、そでが手の甲を覆うぐらいあるのでいわゆる萌え袖のようになっています。袖のリブもあまり強くないのでまくっても止まりません。このような袖の長いニットアイテムの印象を調整したいはリブで折り返して丈を調整すると着こなしやすくなります。もちろん長いままカジュアル感を強調して着こなすことも可能です。

ディテールをチェック

ネックはざっくりと開くVネックになっています。胸元の重なりや幅のあるリブが特徴で、デザイン感があります。無地の黒ニットでネックにも特徴のないニットだと地味な印象やビジネス感が出て街着で使いにくいですが、ディテールにデザインがあるとおしゃれ着とわかりやすいので街着で使いやすくなります。また、大きめに開いたネックなのでインナーが見えやすくなっています。このようなニットは重ね着でインナーを見せることで着こなしに幅を持たせることができるので便利です。

袖や裾のリブは先述したとおり、締め付けが弱くなっています。裾のリブが強いと着ている間にずり上がってきてシルエットが崩れてしまうことがありますが、このニットの裾リブは弱いのでストンと落ちるシルエットがそのまま崩れずに楽しむことができます。袖のリブは表面の起毛感で隠れており一見するとリブのないニットのように見えるようになっています。

素材をチェック

素材はウール60%、アルパカ40%です。このニットの大きな特徴はこの素材感にあります。ユニクロのエクストラファインメリノウールのような細いウールで作ったようなハイゲージニットはツヤがあって大人っぽい印象がありますが、半面のっぺりとしていて地味な印象があります。逆に太い毛糸で編んだようなローゲージニットはざっくりとした表面で地味な印象が払拭されますが、子供っぽい印象も伴います。このニットは表面を起毛加工してあり光を乱反射して地味な印象がありません。さらにアルパカを混紡したツヤの強い素材が使われているので大人っぽい印象を担保しているのが大きな特徴です。

また、アルパカを混紡しているためか軽さのわりに保温性がとてもあります。Tシャツの上に重ねて着るだけでぽかぽかと温かく感じます。エクストラファインメリノウールはツヤが強い代わりに保温性に欠けることがありますが、アルパカ混の素材はツヤと保温性を両立できるのがいい点です(カシミヤのニットも同様の特徴があります)。

手入れは自宅では洗えず、ドライクリーニング推奨です。アルパカ混ニットは汚れにくいともいわれますのでブラッシングを欠かさないようにしてワンシーズンに一回クリーニングに出すようにすればいいかなと思っています。

COSのV-NECK WOOL-ALPACA JUMPERはブラックとグリーンの2色展開です。値段は1万3500円(税込)。素材に特徴のあるニットは一枚で着てもコートのインナーとしても映えるので便利。ハイゲージニットに飽きた方はこのような素材に特徴のあるニットを選ぶと子供っぽくならず地味な印象もなくなるのでおすすめです。