ダニエルアンドボブのトートバッグは立体的な艶があり高級感がある

ダニエルアンドボブってどんなブランド?

1976年、アンドレア・ボルトロッティ氏らがイタリアで創業。現在は、今回紹介するバッグが代名詞となっていますが、もともとはベルトを仲間のために作りたいという思いから始まっているとのこと。ベルトが出自とは、筆者自身も少しびっくりしてします。

細部までこだわったベルトからバッグへ……伝統と本物志向のヨーロッパの人々から現在まで支持され続けています。筆者は、2011年にイタリア、ローマに訪れた際に安く購入できるのでは?と考え、探しまわったのですが見つかりませんでした。

イタリア北部のフェラーラという地方で創業したブランドのため、流通していなかったのかもしれません。しかし、一方の日本では、10年ほど前から大手セレクトショップや百貨店など、ファッション感度の高い店でラインナップされています。

日本のバイイングの力を感じますね。購入した当時「凄いな」と思っていました。

奇跡!ダニエルアンドボブだけの特別な革ローディー


初めてショップでこのバッグを見たときは何度も何度も見入ってしまったのですが、ブランドの象徴ともいえる革の素材ローディー。何がすごいか?ぜひとも写真で確認いただきたいのですが、言葉では表現できないなんともいえないツヤとシワ。

身に付けた時にシワのお陰でより立体的に高級感のあるツヤを引き立たせてくれます。

(ツヤとシワが立体感を際立たせます)

このローディー。実は、計算して作られた人工的なものではなく、奇跡的に生まれたものだそうです。というのも、通常バッグを制作をする会社はデザインを伝え、革を扱う会社に発注します。

しかし、このローディーは違います。完全にダニエルアンドボブが作る工程から携わっており、何工程も踏んでやっとできたもの。実は、その工程の途中でシワが残ってしまった駄作品がローディーの始まりだったそうです。

最初は「失敗だ」と捨てようと思ったようですが、これが絶妙なシワとツヤだと気が付いたのが起源のようです。この偶然がローディーが生まれた秘話であり奇跡の瞬間のお話。しかし、発見してからも同じようなシワを発生させるのには何工程も必要とし、苦労して制作していることが伺えます。

そこが、値段に跳ね返っているのでしょう。このシワ、体格のいい大人が3人がかりで革を絞り、その後4日間も自然乾燥させてやっとのことでできるそうです。通常であれば、この工程は、自然乾燥ではなく、大型乾燥機でガンガンに乾燥してしまうのが一般的だそうです。

ここまで人手をかけ、こだわりをもってアイテムを作っているブランドも希少といえます。これらの苦労から生まれたのが、独特の風合いを持つローディーです。

https://goo.gl/kr9QYF

オシャレは我慢とは言うけれど

筆者は実際にオルフェオを使っているからデメリットもよく理解しています。少しご紹介。まず、価格。いくらこだわりが詰まったアイテムとはいえ、高すぎると感じます。購入は5年前で、当時8万4000円(税込)だったと記憶しています。

今は残念ながら、オルフェオは廃盤となっているようで、販売がありません。ですが、似たデザインのチェルカトーレは、なんと今10万5840円(税込)です。バッグで10万円出せる方が何人いらっしゃるのか。でもファッション感度の高い方は、差別化が図れていいのかも……。

続いて、重さ。正直重い。筆者は30代。色々ガタがきており「オシャレは我慢から」なんてことも言いますが、使用頻度も減ってきているのが事実です。どのくらい重いのかというと、1180g。ちなみに、MacBookAirの11インチは、1080gです。

つまり、パソコンより重いバッグとなるわけです。パソコンを入れて持ち歩こうと思ったら、パソコンを2台持ち歩くイメージですね。サイズも大型でタテ35㎝ヨコ34㎝マチ18㎝持ち手の高さ20㎝。ポケットも5つあり、たくさん荷物は入ります。

(内ポケットも便利。上からの写真)

最後は、デザイン。購入時にショップスタッフの方には、2Wayでトートにもなるとオススメされましたが、ほぼ難しいです。デザイン上、そのように使うことは可能でも、実際に使ってみると違和感があります。手に持った時、ショルダーの部分が目立ちすぎてしまうためです。

トート持ちではデザイン的に難しい

 https://goo.gl/WUTWre

ファッション上級者にこそ挑戦してほしいアイテム

ここまでで、ダニエルアンドボブの革ローディーの凄さとデメリットはご理解いただけたと思います。ただ、バッグというものはそうそう買い替えることもないものです。高い買い物にはなるかもしれませんが、たまには自分のご褒美にエイヤッと買うのもありかと思います。

長年買い替えないことは、ローディーにとっても相性抜群です。使えば使うほど、シワとツヤが増していき、経年変化が十二分に楽しめる素材なのです。筆者は使用開始5年目ですが、愛着も年々増していっています。お手入れは、本当に簡単で、通常は何もしていません。

かなり雨に濡れてしまったりした際に、コロニルの栄養クリームを薄―く塗っているだけです。

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もし、購入される方は、モノトーンに近い色を購入することをオススメします。ショルダーのオルフェオは、少し子供っぽさやカジュアル感が感じられるデザインです。そのため、使う色は、暗めの色を選択することで大人っぽさやドレス感を感じさせデザインとのバランス感をとることができるからです。

購入方法ですが、オルフェオであれば、オークションサイトやフリマアプリのメルカリを利用することをオススメします。メルカリであれば、3万円程度で出品されています。新品で考えられる方は、チェルカトーレがオススメ。デザインはオルフェオにかなり似ていて、よりデザインが今風になっています。

結構なお値段しますが、たまには皆さん思い切って、高い買い物をしてみてはいかがでしょうか。一緒にローディーを育てましょう!