ビッグシルエットって子どもっぽい?
昨年あたりからユニクロでもビッグシルエットのTシャツを扱っていて、ビッグシルエットが普及し始めていると言えそうですね。ただ、ユニクロのビッグシルエットTシャツを試してみたけど、なんかだらしなくみえて今ひとつしっくりこないという方も多いのではないでしょうか。
ビッグシルエットは身体に対してかなり大きいサイズでつくられていてブカブカしてゆったりとしたサイズ感のアイテムで、カジュアル度が高いアイテムです。これをなんの工夫もなく着ると子供っぽく(=カジュアル)、だらしなく見えてしまうわけです。
それでは、ビッグシルエットを楽しみつつ、子供っぽく見えないようするにはどうすればよいのでしょうか。結論から言えばビッグシルエットを大人らしく楽しむコツは素材のチョイスにあります。
大人のビッグシルエットは素材が大切
ビッグシルエットのTシャツが子供っぽく見えてしまうのはなぜでしょうか。
その説明の前に、まず洋服の3要素について説明しましょう。
洋服のドレスカジュアルはデザイン、シルエット、色(と素材)という3つの要素で決まります。それぞれ、デザインはスーツで使用するアイテム、シルエットは細身・身体にフィット、色はモノトーンやダークトーンで素材はウールなどツヤのある素材がドレスです。
その逆がカジュアルになります。ドレスは大人っぽさを、カジュアルは子供っぽさをそれぞれ表します。大人っぽくしたいのであればこの3要素をドレスに寄せればいいわけです。(ドレスとカジュアルのバランスについて、詳しくはこちら:http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810)
ビッグシルエットTシャツの3要素を考えてみましょう。デザインはTシャツでスーツには合わせませんのでカジュアル、シルエットは大きめなのでカジュアルです。残りの1要素のカラー・素材をカジュアルなものにしてしまうと、アイテムはどカジュアルになります。
3要素のすべてがカジュアルなユニクロのビッグシルエットTシャツはまさにどカジュアルなアイテムです。
1要素のカラー・素材をドレス要素の高いものにすることで、ビッグシルエットのTシャツをドレス要素の入ったものにすることが出来ます。カラーはモノトーンやダークトーンにしてドレスに寄せましょう。あとは素材です。
ドレスの代表であるワイシャツとカジュアル代表のTシャツの素材を比べてみましょう。ワイシャツの素材は、ツヤ・ハリがあってキメが細かく生地は伸びません。一方、Tシャツはツヤ・ハリはなく生地が伸びます。ワイシャツ生地の特徴を持つ生地を用いてTシャツを作ることで、ドレス要素をもったアイテムにすることができます。これなら大人も楽しめるビッグシルエットTシャツになるのです。
オススメのビッグシルエットシャツ

EN ROUTE コットンタイプライターショートスリーブプルオーバー 1万2420円(税込)
そこでオススメしたいのが今回紹介するEN ROUTEのコットンタイプライターショートスリーブプルオーバーです。
このアイテムは素材にドレス感のあるタイプライター生地を使っています。タイプライター生地は、生地が薄く、また独特のツヤ感・張りがあります。このツヤ感とハリがポイントで、普通Tシャツに比べ、上質な高級感が出ていてドレス度を上げているわけです。
また、この生地は固くて身体にフィットしないため、お腹が出ているという状態を隠すことが出来ます。これはお腹が出てしまった中年以降の男性には朗報でしょう。
背中のチャックが隠れたポイント
タイプライター生地はTシャツ生地と違い伸びないため、なんの工夫もなくTシャツ形状に仕立てると着るのが大変(というか無理)です。この点を解消するためにこのアイテムには、背中の上の部分にチャックが付いていて、着用時にはこれを下げて首部分を広げて着るようになっています。
このチャックが、後ろから見たときにちょっとしたアクセントにもなっています。
おすすめのコーディネート
このアイテムを使ったコーディネートを紹介しましょう。ビッグシルエットのトップスなので、上半身が太く・大きくて、下半身が細く・小さいYラインシルエットをつくると身体のラインが綺麗に見えオシャレにまとまります。
また生地がドレスと言ってもアイテム自体はカジュアルなアイテムですので、パンツはドレス度の高いものを選ぶとドレカジバランスがとれます。
この2つを考慮するとパンツはドレス度の高い黒スキニーを選ぶとよいでしょう。これで、ドレスとカジュアルのバランスが取れてキレイなYラインシルエットのコーディネートになります。
下の写真のコーディネートは、下半身を黒スキニーにしてトップスをこのプルオーバーとし、全身をYラインシルエットにしています。トップスの下にロングカットソーを入れてレイヤードしてアクセントを付け、足元はサンダルにして裾をロールアップすることでリゾートっぽいリラックス感を出しつつ、ハットを使ってドレスに寄せています。
もう一つのコーディネートの例をご紹介しましょう。ここではプルオーバーの下にロングシャツを入れてレイヤードを作っています。またYラインは若干崩れますが、ボトムスはウエスト部分にゆとりのあるスラックスにしてリラックス感を出しつつ、ベレー帽、ストール、グルカサンダルで装飾性をアップさせて地味な雰囲気を払拭しています。
こちらは先程のコーディネートでは単調でつまらないという中級以上の方におすすめします。

このアイテムは、大人っぽくビッグシルエットを楽しみたい30代後半以上の方にお勧めします。もちろん若い方が普段よりも大人っぽいビッグシルエットを楽しみたいというときにもオススメできます。
お店で現物確認と試着を
このタイプライター生地の感触、独特な表情は文章だけでは伝えきれないのでぜひお店で実物に触れてください。
EN ROUTEのアイテムは、都内では二子玉川のEN ROUTEと原宿駅表参道口近くのDistrictで取り扱いがあります。両店舗とも大変オシャレな店内でちょっと敷居が高く感じるかもしれませんが、店員さんが丁寧に接客してくださいますので恐れることはありません。ぜひお店で手にとって、さらに試着してみてください。