エストネーションの洗えるリネンショールカラーカーディガンをレビュー

今回はエストネーションのリネンカーディガンについてレビューします。「普通のアウターはまだちょっと暑いけど、Tシャツやシャツ一枚のスタイルにも飽きてきた……」というときに、リネン素材の洋服が便利だったりするんですよね。

ちなみに、ご紹介するアイテムは2016春夏シーズンの物なのですでに完売済みになります。

ショールカラーのミドルゲージカーディガン

こちらがエストネーションのオリジナルのカーディガン。確かエストネーション銀座店にて購入した物だったと思います。ちょうどセールの時期だったのでけっこう安く買えましたね。

リネン素材のミドルゲージのカーディガンなのですが、なかなか上質な物に仕上げられています。オリジナルのアイテムで、価格もそこまで高くなかったので、定価でもコスパは悪くありませんでした。

ちょうどその頃、このカーディガンの色のようなコロニアルカラー・アースカラーが流行っていたので、かなりトレンド感があるアイテムでした。当時のエストネーションのLookBookにも掲載されていたアイテムですが、定番カラーではないので売れ残っていたようです。

もう一つの特徴が、この「ショールカラー」という襟。曲線的にカーブした襟の形のことで、ちょっとジャケットっぽい襟です。ジャケットのラペルと同じように折り返されていますが、刻まれている部分はありません。しっかり立体感があり、ペラペラした安っぽい印象はないですね。

ベーシックなアイテムではありますが、これはおそらく「Drumohr(ドルモア)」辺りを参考にしたのでしょう。ドルモアもそのシーズン、リネン素材で同じようなコロニアルカラーのカーディガンを提案していました。もちろん価格はずいぶん違いますが……。

カーキとグレーのミックス感ある生地、上質なリネンで高級感もたっぷり

生地の色は、カーキとグレーがミックスされており、なかなか不思議な表情になっています。グレーも普通のグレーではなく、ちょっとベージュっぽい色味で、コロニアルな雰囲気が漂います。グレーが混ざっている分、普通のカーキ一色で染められたカーディガンより、ちょっとシックな印象ですね。

素材は麻100%。重厚な艶のある生地で、高級感があります。

ミドルゲージで編まれているので、カーキとグレーのミックスカラーと合わさって、生地にはしっかりと表情があります。

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、身頃と襟周辺の部分とで、実は編み方が変わっています。

リネンといえばザラザラした粗い手触りのイメージを持つ人も多いかもしれませんが、質の良いリネンはサラサラしており、肌触りも良いものです。

麻100%ですが、洗濯表示タグでは一応「手洗い不可」になっていますね。本当はドライクリーニング推奨なのですが、私は自分で1~2回手洗いしましたが、特に問題はありませんでした。風合いなどにも特に変化はありません。

ニットでデリケートな洋服なので、洗濯表示は大抵「ドライクリーニング推奨」になっているのですが、実は大半は自分で洗濯しても問題ない場合が多いのです。今回のリネンは一般的には水に強い素材と言われていますし、ウールはもちろんカシミヤでさえも、本来はOKなんです。

ただし、慎重に丁寧に洗わなければならないので、基本的にタグではNGというわけですね。私は、基本的に自分でなるべくお手入れしたいので、ニット類は全て手洗いしてしまいます。

生地と同じように、ボタンにもかなり良い物が使われています。奥行きが感じられる黒のシェルボタンで、ツヤツヤ。目立つ箇所なので、しっかり力が入っていますね。

少しだけゆったりしたシルエット 袖が長いのが残念

シルエットはジャストフィットに近く、ほんの少しだけゆったりしています。ニットは通常小さめのサイズ感で作られていることが多いですが、これはいつも通りのサイズ感でちょうど良かったです。

私は普段トップスはMサイズ、ニットはワンサイズ上げてLサイズですが、このカーディガンは「Mサイズ」で少し余裕を持って着られます。Mサイズですと、寸法は実寸で、着丈71cm、肩幅51cm、身幅55cm、袖丈67cmになります。

ただ、使っていると一つ気になることがありまして、「袖」がちょっと長いんですよね……。着ていてちょっと邪魔ですし、腕時計などをすっぽり覆ってしまいます。リブの部分を折り返したら、ちょうど親指の付け根ぐらいの長さになるのでジャストな丈感ですね。

そしてこの「リブ」もちょっとゆるいので、袖まくりしにくいのが問題。袖をなんとかまくったとしても、すぐにリブが伸びてゆるくなので、生地がずり下がってきやすいです。

写真左の袖が、着用後の伸びたリブ。こうなるとなかなか袖をまくりづらくなってきます。このような伸びたリブは、「アイロンのスチーム」を当てると綺麗に元に戻すことができますね。

写真右の袖が、スチームを当てた後です。ちょっとしたアイロンテクニックなので、ぜひ試してみてください。

「おじさんっぽい」印象にならないために

袖の部分などはやや気になりますが、全体的には完成度の高いカーディガン。しかし、こういったミドルゲージのざっくりした雰囲気のカーディガンは「おじさんっぽい」印象になってしまうことも。

なので、写真のようにシャツではなく「Tシャツ」などを合わせて、よりラフに着こなすほうが若々しさが出ますね。土臭い雰囲気があるコロニアルカラーでもあるので、爽やかな「白」を使うとそのイメージを払拭することもできます。

また、ボタンをどの程度開けるかによっても雰囲気は変わってきます。リラックスした感じを出したいなら、写真のようにフルオープンで。個人的にはちょっとジャケットっぽく着るのが好きなので、Tシャツを合わせつつ、前はきっちり閉めるのが好きです。

実は購入した昨年にはほとんど着なかったので、今年の秋にはもう少し使ってみようかなと考えています。黒いパンツなどと合わせてみるのもスタイリッシュで良いですね。

エストネーションの「リネンショールカラーカーディガン」。価格は2万3760円(税込)でした。生地やボタンの質なども非常に良く、ミックス感のあるカラーなので「地味」な印象にもなりづらいアイテムです。