高級ギザコットンを使用したエストネーションのヘンリーネックカットソー

今年も相変わらずの猛暑ですね。となると、「休日はもうTシャツ一枚だけで過ごしたい…」と思われる方も少なくないでしょう。

でも案外、「大人が一枚で着てサマになるTシャツ」はあまり多くはないんですよね。そこで、さすがにシャツと同等まではいかなくとも、それなりにドレス感のある、むしろ大人にこそ着てほしい一枚をご紹介します。

エストネーションのTシャツは大人のカジュアルスタイルに最適

これが今回ご紹介するESTNATION(エストネーション)のオリジナルのTシャツ。エストネーションはモードブランドからクラシックブランドまで幅広く取り扱う高感度なセレクトショップ。オリジナルのアイテムにもその雰囲気は反映されています。

このTシャツの大きな特徴の一つが「生地」。GIZAndy(ギザンディ)と呼ばれるシリーズで、その名から想像される通り、エジプト産の最高級綿である「GIZAコットン」がブレンドされた生地です。素材はもちろん綿100%。

「GIZAコットン」などの超長綿は一本一本の繊維が非常にこまかく細い、つまり、生地にすると美しい光沢感が出せます。さらに、このTシャツは「シルケット加工」と呼ばれる、綿をまるでシルクのように見せる加工が施されており、ツヤ感がさらにプラスされているのです。

「超長綿とかシルケット加工だとか訳分かんねえよ!」という方も、とりあえず「良い素材を使っているから、生地にすごく光沢がある」といった認識で構いません。

「大人っぽいTシャツ」は「生地」で決まる!

それでは一体、なぜ「生地」をここまで重要視するのか?  実は「大人っぽい服」と「子供っぽい服」を分けるポイントはいくつかあるのですが、そのポイントの一つが「生地」だからです。

「大人っぽい服」を分かりやすいようにここでは「スーツ」と定義しましょう。なので、「スーツ」を構成しているポイントを把握すれば、「一体何が洋服を大人っぽくさせるのか? ドレッシーな雰囲気にさせるのか?」がわかるわけです。

その一つは例えば「ディテール」。スーツには「ラペル」や「ボタン」や「ベント」など様々なディテールがありますが、それらが「大人っぽい、ドレスな雰囲気」を感じさせてくれます。もう一つ挙げるとするなら「構築感」。スーツのように生地の裏側に芯地を用いてショルダーラインやボディを構築的にすれば、やはりドレス感が出てきます。

ここで問題になってくるのは、そういった「ディテール」や「構築感」はTシャツでは表現しにくいということ。さすがにTシャツに芯地を入れる訳にはいきません(笑)。実はスーツをドレッシーな印象にさせるもう一つのポイントが「生地」です。スーツのように「ツヤ感のある生地」であれば、大人っぽい印象になります。

Tシャツに様々な「ディテール」を追加したり、「構築感」を出したりするのは難しいですが、「生地」を工夫することは出来ますよね。そこで今回のように「ツヤ・光沢のある生地」のTシャツであれば、グッと大人っぽい印象になるのです。

ヘンリーネックをオススメする理由

このTシャツのもう一つの特徴がヘンリーネック。先ほどTシャツに「ディテール」を追加するのは難しいと述べましたが、唯一できるのがこのネック部分くらいですね。Tシャツのネックはクルーネック、Vネック、タートルネック、モックネックなど色々ありますが、今回ご紹介するのは首元にボタンが付いた「ヘンリーネック」。

個人的にクルーネックやVネックなどのシンプルなタイプも大好きですが、ヘンリーネックのTシャツもそれなりに着ます。というのは、「首元にボタンがある」のはドレスなディテールだから。シャツやポロシャツなどのインナーを見れば分かる通り、首元にはボタンがいくつかありますよね。なので、他のネックタイプのTシャツより少し大人っぽく見せることが出来るのです。

しかし、だからといってヘンリーネックのTシャツであれば何でもOKなわけではありません。むしろ、ヘンリーネックであれば警戒するべきでしょう。なぜなら市場には「非常に子供っぽいヘンリーネックのTシャツ」が溢れています。

ボタンの色・ボタンを塗っている糸の色を変えていたり、ボタンが大きく目立つ形をしていたり、このようなヘンリーネックはドレス感が出るどころか、むしろかなりカジュアルに、子供っぽい印象になってしまうのです。

なので、選ぶべきヘンリーネックは今回ご紹介しているエストネーションのTシャツのように、ボタンは大きすぎず小さすぎず普通の大きさで、デザイン等も目立ちすぎないもの。ちなみにボタンの直径は実寸で11mm。一般的なシャツボタンと同程度で、このぐらいのサイズのボタンであれば良いですね。

アップしてみるとこのような感じ。一見すると普通のボタンに見えるかもしれませんが。貝ボタンで、生地に負けず劣らずの高級感があります。また、このTシャツはネックのリブがかなり太く作られていて、まるでポロシャツのように「襟」があるような存在感があります。

そしてヘンリーネックには、もう一つのメリットがあります。それは「色気」を出せること。「色気の出し方」については個人的に研究しているのですが……(笑)。やはり「崩す」ときに色気が出ます。

例えば「色気」が出るのは、ネクタイを緩めた時、シャツのボタンを2つくらい開けた時、袖をまくったとき、などなど様々ですが、共通にしているのは「ドレススタイルをベースにして、それを崩している」ということ。

したがって、ヘンリーネックのTシャツでも上の写真のようにボタンをいくつか開けてやれば、「色気」が出せるのです。ボタンを全部閉めて着るのも良いですが、個人的には少し真面目すぎな印象なので、私はほぼ毎回ボタンを開けて着ますね。

「ボタンをいくつ開けるか?」ということについては、私はシャツもポロシャツもヘンリーネックのTシャツも大体2個が多いですね。ただ、服によってボタンの間隔だったり胸の開き具合が違うので、あくまで2個開けを基準に、丁度良いバランスに調整するイメージです。

胸が開きすぎるとセクシーすぎる印象になってしまうので、ただ開ければ良いといったものではありません。ちなみに、このエストネーションのヘンリーネックTシャツはかなり開き具合が狭いので、3つ全て開けて着てもそれほど抵抗はありませんね。

身体にフィットするスマートなシルエット

「シルエット」に関しても、やはりゆるいダボダボのシルエットは子供っぽい印象に、ある程度細身でジャストなシルエットはドレッシーな大人っぽい印象になります。しかし、現在は「ゆるめのシルエット」がトレンドの時代ですから、ピチピチなのは避けたい。

このTシャツはピチピチにはならない程度に余裕を残しつつ、身体にジャストフィットするように設計されています。「ゆるいシルエットがトレンドなのは知ってるけど、どうしても抵抗があるんだよなぁ…」という大人の方にも最適です。

ちなみに、「ゆるいシルエットのTシャツ」では、「光沢感のある生地」を使ってバランスを取っていることが多いですね。なので、そういったTシャツが全て「カジュアル過ぎ」なわけではありません。

私は普段Tシャツをジャストサイズで着るときはMサイズのときが多いですが、このTシャツもMサイズでちょうどピッタリ。寸法は実寸で、着丈70cm、肩幅42cm、身幅51cm。一度洗濯すると、着丈70cm、肩幅41cm、身幅46cmになりました。

カラー展開はブラック、ホワイト、グレー、ネイビー、ブルーの5種類。派手色を避け、ベーシックカラーに徹しているのが素晴らしい。今回ご紹介したのはネイビーですが、他の色もどれも使い色ばかりですね。

もちろん一枚で着てもカッコイイ、ということを前提に紹介したのですが、秋冬になればインナーとしても大活躍しそうです。フィット感のあるシルエットなので、シャツの下に着ても着膨れ感はありません。

価格は8100円(税込)。実はセールになり、執筆中に完売してしまったのですが、同じ生地でクルーネックやVネックのタイプはまだまだ在庫があるようなので、気になる方は是非チェックしてみてください。そちらもオススメです。