2014年に放映されていた連続ドラマ「俺のダンディズム」をご覧になられた方がいらっしゃると思います。ドラマは腕時計、万年筆、靴といった1つのテーマが各話ごとに設定され、滝藤賢一さん演じる主人公が、紳士用品全般を扱うショップの美人店主から薦められる3つのダンディー・アイテム(実際に販売されている商品)の中から1つを選択するといったストーリーです。
財布がテーマの第7話に登場した3つのダンディー・アイテムの1つが、今回ご紹介するエッティンガー(ETTINGER) ロイヤルコレクションの長財布です。
劇中で主人公が選択した長財布は、このサイトにレビュー記事があるメゾンタクヤでしたが、筆者が購入したのは、今回ご紹介するエッティンガーです。
オススメポイント
この長財布のオススメポイントとしてまず挙げられるのは、薄くてスタイリッシュであること。小銭入れやラウンドジップの無い、お札とカードの収納に特化したシンプルな仕様です。
スーツの内ポケットに入れても、その薄さゆえスタイルを崩しません。概算サイズは縦1800mm × 横1030mm、厚さ5mm、重さ105gであり、「忍ばせる」という表現がぴったりです。
財布の表面には、縫い目以外の装飾はなく、黒一色のいたってシンプルなたたずまい。お札を入れるポケットは財布を開いた左側に3層、右側のカード入れの下に1層あります。カード入れとして8つのスリットがあり、クレジットカードなど通常サイズのカードを収めるのに十分な大きさです。
先述した通り、この財布には小銭入れがないため、コインケースが別途必要となります。お札と小銭でそれぞれ別の財布を持つなんて面倒だと当初は思いましたが、実際に両方を使ってみたところ、特に不便さは感じませんでした。
2つ目のオススメポイントは、本品にまつわるエピソードです。この長財布は2006年にチャールズ皇太子60歳を記念した限定モデルでしたが、人気がとても高くてレギュラーモデルになりました。
英国王室カラーであるロイヤルパープルを使うことを特別に認められたモデルです。また、外装皮革はエッティンガー定番のブライドルレザーではなく、カーフレザーが使用されています。
この長財布を開くと目に入る、内側に施されたロイヤルパープルの美しさがとても印象的です。
財布の表面がシンプルな黒一色のデザインであるがゆえに、ロイヤルパープルの鮮やかさが引き立ちます。シンプルな外装と鮮やかな内装のコントラストが魅力です。
財布の内側を他の人に見せることは実生活ではほとんどないため、所有者のみが持てる密かな楽しみといったところでしょうか。注意点として、ロイヤルパープルの色合いについては、必ず現物で確認することをお勧めします。
人気商品なのでネット検索すればいくらでも販売サイトはヒットするのですが、微妙な色合いはパソコンやスマホのモニタ画像では再現し切れておりません。私は購入した後に現物とネットの画像とを見比べましたが、色合いは微妙に異なっておりました。
(美しいロイヤルパープル)
(エッティンガーのロゴ)
もう1つの注意点は、外装皮革の質感です。エッティンガーの長財布は、内側の革が黄色のタイプが定番モデルとしてよく紹介されていますが、このモデルの外装はブライドルレザーです。
あくまでも私の主観にすぎませんが、店頭で現物を触ってみたところ、ブライドルレザーの硬くてつるつるした触感に、あまり馴染めませんでした。
一方、本稿で紹介しているロイヤルコレクションの外装はカーフレザーです。柔らかくて優しい感触で、手に取った瞬間に「自分が欲しいのはコレだ!」と感じました。定価は4万3200円(税込)
(いたってシンプルな外装)
(きれいな三角形でしっかり自立します)
本稿の最後にドラマをご覧になった方へ。この財布を会社で使ったことがありますが、女性から「とってもダンディーですね」と言われたことは、残念ながら一度もありません(笑)。