【美容師がレビュー】ギャツビームービングラバー「クール&ウエット」はつけやすさが抜群

ギャツビー ムービングラバーは男性用のワックスでは、売り上げナンバー1のシリーズです。はじめて使うワックスに選んだ方も多いでしょう。種類は8種類と豊富。半面、それぞれ特化してる部分があるため、何を使うか迷います。今回はその中でも「ツヤ出し&無造作」が特徴である「青」。クール&ウエットについて検証していきます。

使用感と操作性

蓋をあけるとこのような感じ。透き通ったジェル状のテクスチャーでいかにも水分を感じるような物になっています。

粘性が低く弾力もあまりないため、手にとるさいもするりとこぼれ落ちていきそうな感触です。例えるなら、ベトベトしてないハチミツのような感じといったところでしょうか。水っぽく柔らかいので、手の平で伸ばす際にはすんなりとなじみます。髪につける際の操作性は非常によく、髪の毛への馴染みも良好です。使用感としては粘性が低いジェルに近いです。

筆者は毛量が多く髪の毛も硬いのでスタイリングの際にはよく馴染ませることに気をつけていますが、この商品は他のジェルやグリースなどと比べても非常にスムーズでした。スタイリング剤においてつけムラができないことは大事です。つける際に髪が絡まってしまうこともなくこの点は高ポイントです。

通常のワックスのようなベタつきは少ないですが、ゆるゆるのジェルと比べるとわずかに粘性があるのがキモです。ジェルだと乾くまでは形がつかずに、ホールド力はあってもセット力がないものも多いのですが、こちらは微弱ですが形をつくったり、ボリュームを出したりということが可能です。そのため筆者のようなウェーブだすパーマヘア、くせ毛のセットには好相性。

形を作る力は弱いのでドライヤーで土台作っておくのが推奨ではありますが、ボリュームが出やすい方ならサッとつけてもサマになるという理想の形を実現することも可能です。サロン専売品のアイテムに比べてると質感の違いはありますが、これで十分という方もいるでしょう。

仕上がりは?

仕上がりはこんな感じです。商品名の通り、濡れたようなウエットな仕上がり。触ってみると柔らかく、ジェルとは違ってパキッと固まりません。そのため見た目もすこし柔らかい無造作感のある仕上がりです。前述の通りセット力は弱いため「質感だけを出す」というような使い方がメインになると思います。

つけやすさは非常に良いのでウェーブスタイルの他、ミディアム等の長めのスタイルやアップバング等にも使用はできますが、この場合はドライヤーやアイロンでの土台作りやご自身のクセなどによって使いやすさが変わってくると思います。直毛やボリュームが出づらい方だと単品だと対処しづらい。人を選ぶような形になると考えられます。

キープ力に関してですが、上記の写真はつけたてのもの。時間がたち少し乾くと少しボリュームや束感とツヤはおちる印象がありました。質感や髪型全体は一日通してなんとなく保つことができるくらいのキープ力はあります。どちらかというと少し落ちてきたときくらいのほつれ感、無造作感を楽しむものだと思いますので、バシッと固めたい場合はジェルなどの方がいいでしょう。

混ぜて使用する場合

ギャツビームービングラバーは、他のワックスと混ぜて使うことも可能です。ヘアスタイリング初心者のうちは、ウェーブスタイルやクセを活かすようなセットをする髪型はあまりやらないと思います。そこで今回、ベリーショート用のピンク「スパイキーエッジ」と併用してみます。こちらはかなり固めのスーパーハードワックスで、どちらかというとマットな仕上がりです。

混ぜる比率はスパイキーエッジ:クール&ウエットで1:1、2:1実験してみました。写真は2:1です。混ざりづらいのでよく手のひらで馴染ませないといけません。1:1の場合ですが、少し固さが出るくらいでクール&ウエット単品の使用感とほぼ変わりなく使用することができました。

この2つを混ぜた場合はクール&ウエットの性質が強くでる傾向にあるようです。単品の場合より仕上がりの固さが少しだけでます。ほんの少しボリュームを出したい時におすすめできます。

2:1の場合はさらに固さとセット力があがる感じです。スパイキーエッジはかなり強力なハードワックスで、今回使用した髪型くらいの長さがあると使いづらいこともありますが、混ぜることでだいぶ操作性やなじみがよくなりました。

ベリーショートの場合は物足りないセット力かもしれませんが、ショートスタイルへの使用や馴染ませづらい硬毛、多毛の方にはおすすめできる配合です。混ぜる比率をあげるほどにツヤ、濡れ感は少なくなりますが、2:1までは充分なくらいの質感は確保できていると思います。好みと求める質感に合わせて、調整していくのが良いでしょう。

香りや気になる価格について

香りについてはクリアフローラルの香りとのこと。控えめな香りでつけてしまえばほとんど感じないです。安価な製品だといかにも科学製品っぽい香りの物もあるかと思いますが、その点は心配なさそうです。洗い落としですが、水溶性のため通常のワックスに比べれば良いほうでこちらも問題ないでしょう。

価格は80gで定価800円。流通が多い商品ですので、各ストアごとにもう少しディスカウントが入ることが多いです。他にモバイルフリータイプという携帯用が15gで249円で販売されていますので、気になる方は試してみてはいかがでしょうか?