ジャーマントレーナーは海外メゾンも意識する名作中の名作スニーカー!レースアップスニーカー1183をレビュー

メゾンマルジェラ、ディオール、グッチなどなど、海外メゾンがこぞってモチーフに使うスニーカーがジャーマントレーナーです。ブランドロゴも見当たらなければ、特徴的なデザインでもない、一見すると何の変哲もありませんが、スニーカー史に残る名作です。

なぜ、トップメゾンがモチーフにするのか、その理由を説明します。ジャーマントレーナーはドイツで生まれたトレーニングシューズ。正確に言うと、旧ドイツ軍の兵士が訓練の時に使用するために、軍から配給されていました。

洋服や靴のデザインは、王族や民族などの衣装など、全てにおいて元になるデザインがあります。中でも軍隊などで使われる軍服がそのまま、普段着にオシャレとして取り入れられることも多いのはご存じのとおりです。とくにコートやブルゾンなどに多く、中でもMA-1などは、その典型と言って良いでしょう。

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軍用の靴で言えば、タクティカルブーツなども有名ですね。

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余計な装飾は省いて機能性だけを追求したデザインが、普段着としてはミニマルで合わせやすいデザインの良品として、コーディネートに取り入れられることが非常に多いのです。

ジャーマントレーナーを改めて見てみると、非常にデザインがシンプルであることがお分かりいただけると思います。

マルジェラがマネたくなるほどの洗練されたデザイン

余計な装飾は全て省かれているミニマルなデザインなので、ブランドロゴなどの装飾をつけた状態で多くのスニーカーがつくられています。

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例えばこちらのアディダスは、ジャーマントレーナーのデザインに、アディダス特有の3本線をサイドにつけています。その他にも、スエードの切り替え部分や、靴のシルエットなどに注目して見てみると、ジャーマントレーナーに似ているスニーカーは山ほど存在することが分かります。

ちなみに軍用の備品などは大手スポーツメーカーが生産を請け負おうことが多く、ジャーマントレーナーはアディダスやプーマが生産していたと言われています。デザインが似てくるのは、そう言った理由もあるでしょう。このように全ての余計な装飾を排除したデザインがジャーマントレーナーの魅力なのですが、ここでマルジェラが製作した物も見てみましょう。

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こちらがマルジェラのジャーマントレーナーです。シュータン部分にマルジェラのタグをつけている以外は、ほぼ忠実に作っていることがお分かりいただけると思います。洋服の真の美しさを引き出すマルジェラが、ここまで何の変哲もなく製作するということこそが、ジャーマントレーナーがいかに美しいデザインか物語っていると言っていいでしょう。

洗練されたデザインには理由がある

それでは、ジャーマントレーナーのデザインを細かく見ていきましょう。

まずは側面からですが、つま先にかけて細くなっていくのが分かります。基本的に靴は先端に向かって細くなっていくのですが、足入れの部分から先端にかけて一直線に細くなることによって、バスケットボールシューズのような野暮ったさが払拭されます。

次に靴の前から。全体的には幅も細めであることが分かります。しかし、足を入れた時の指の付け根に相当する部分(靴表面ではスエード素材がつく部分)は、少しだけ丸みを帯びています。

ここに丸みがあると、少しだけクラシカルな印象になり、細いとパンツと合わせたときに、足長効果が薄れるのですが、この程度の丸みなら問題になりません。ワイドパンツに合わせてたときに、靴が細く浮き出ることがなくなるので、万能選手だと思います。

後ろから見てみると、これまた何も装飾がありません。コンバースのオールスターなどは、ヒールにブランドロゴが付いたりしますが、何もつけられていません。

靴の先端はスエード素材になっています。靴の表面で一番ダメージを受ける前面に、二重に革を被せることによって耐久度をあげているのですが、単調なスムースレザーの上にスエード素材が乗るだけで、少しのアクセントにもなりますし、スポーツライクな印象も出ます。

側面に二重に被せられている革も、激しい運動で左右にかかる力に耐えるためにつけられています。アディダスの3本線や、アシックスの2本が交差したデザインも、本来は左右にかかる力に耐えるために付けられた補強です。

サイズ感と履き心地

履き心地ですが、いわゆるランニングシューズのようなクッション性に優れているかと言うと、そうではありませんが、硬いという訳でもありません。

いわゆる、ある程度のクッション性は確保しながらも、安定性も確保しているため、歩いていて一番疲れにくい感覚です。アッパーの革も柔らかく、比較的すぐに足に馴染むでしょう。幅もそこまで狭い印象はないのですが、甲は比較的低めです。ニューバランスやナイキで25.5cmを履いている筆者で、同じサイズの25.5cmを購入しました。

私は甲高なので、このサイズをチョイスしていますが、甲が低い方は、ワンサイズ下を購入しても問題ないサイジングになると思います。

ジャーマントレーナーの合わせ方

ジャーマントレーナーは少しクラシカルなデザインですので、どちらかといえばクラシックなコーディネートの方が合わせやすいでしょう。

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このようなスタイルなどに合わせるだけでも、かなりオシャレになるはずです。もちろんワイドパンツに合わせるのも全く問題ありません。スポーツライクなテイストがあるスニーカーですので、ワイドスラックスなどに合わせてあげると、ドレスとカジュアルのバランスがしっかり取れます。
*ドレスとカジュアルのバランスとは→ http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810

最後に

このスニーカーの面白いところは、履くだけで少しマルジェラを履いている気分があるところです。実際にマルジェラが出しているジャーマントレーナーを買うのは高くても、今回ご紹介した復刻版であればおよそ2万円です。正直これでも充分な出来栄えですので、ぜひ一足持っておくことをオススメします。

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2020.01.28