無地Tに飽きてくる晩夏におすすめCOSの柄Tシャツ

梅雨も明けて今が夏本番。夏アイテムが大活躍する日々が続きますね。しかし8月7日の立秋を過ぎて、暦の上ではもう秋。これから夏のためだけのアイテムを買い足すのは少々ためらわれるところです。そこで、今の時期から10月頃にかけて使える便利なTシャツをCOSで見つけたのでご紹介します。

このTシャツは、H&Mグループの高級ブランド業態、COSのもの。COSのアイテムについては以前、こんなシャツもご紹介しておりますので合わせてお読みいただければ幸いです。http://u0u0.net/F3Nu

ほどよい情報量のスマートなデザイン

こちらは表裏ともに上半分だけに、水色と青の中間くらいの色の、方眼状の柄が入ったシンプルなデザイン。

この方眼状のデザインをよく見ると、線は必ずしも全て繋がっておらず、不均一になっており、それがシンプルでありながら単調にならず、立体感をもたらしています。Tシャツはもともとカジュアルなアイテム。そこに主張の強すぎる柄が入ると、さらにカジュアル感が強まり、大人っぽさを損ないます。

一方で無地になってしまうとこれも退屈。その点でこのTシャツは、ほどよいドレス感のあるデザインといえるでしょう。
※ドレスとカジュアルについてはこちらをご参照ください。http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810

袖の長さと袖口の幅で男らしさを強調

Tシャツというシンプルなアイテムにおいて、注目すべきポイントは先端部分です。つまり、首元と裾、そして袖ですね。本アイテムの首元はいわゆる標準的なクルーネック。裾はスリットもない標準的な形です。

この2点において特に可もなく不可もないのですが、袖の部分は注目に値します。それは長さと幅です。このTシャツは、上半身を鍛えている一部のストイックな方以外にとって、とても優しい袖になっているのです。

洋服で「袖丈」とは、肩から袖口までの長さのこと。このTシャツのSサイズの袖丈は、筆者実測(他も同じ)で22.5cm。これはユニクロのLサイズのTシャツと同じ長さです。COSの表記はヨーロッパサイズなので、Sサイズでも日本の一般的な洋服のMからLサイズに相当します。

一方で、同じ2枚のTシャツの脇の部分に起点を合わせてみると、歴然とした違いがあります。袖の下辺の長さは、ユニクロのTシャツが15cmなのに対して、COSの方は8.5cm。また、袖口の幅は、ユニクロが18cmなのに対して、COSは15cmです。実際に着てみると、この数字の意味を実感します。

袖が不自然ではない程度に短く、二の腕の一番太い部分にちょうど寄り添う長さ。鍛えていない腕でもたくましく見えるのです。

なお、その他の部分のサイズですが、肩幅43cm、身幅47cm、着丈69cm。身長178cm、体重64kgの筆者で、肩幅はほぼジャスト、身幅は気持ち余裕がある程度、着丈は腰位置が隠れる程度です。

肌触りで実感できる上質な素材感

このTシャツの素材は綿100%。それも表示上、「ピマコットン100%」となっています。ピマコットンとはアメリカ南西部で作られる長繊維のこと。このピマコットン100%使われているものが「スーピマコットン」と呼ばれます。

このTシャツもピマコットン100%なので「スーピマコットン」と呼ぶべきかと思われますが、「スーピマコットン」はスーピマコットン協会の商標ということで、敢えてその呼称を使っていないのかもしれません。

ともあれユニクロで一躍有名になったスーピマコットンですが、もともとはラグジュアリーブランドで使われていた素材だけあって肌触りは抜群です。伸縮性にも富んでおり、着心地という点でもストレスフリー。肌着として見ても、とても秀逸なアイテムといえます。

透け感については、写真は品質表示タグの見え方をご参照ください。生地はさほど厚くないので、全く透けないということはありません。ただ、乳首は上半分のグリッドデザインの部分なので、まず透けの心配は不要です。

ちなみに筆者はこのアイテムを10回ほど着ていますが、今のところ特に劣化の兆しは感じられません。とはいえ、洗濯する際に裏返しにしてネットに入れて“おしゃれ着洗い”にしている、という配慮はしています。上質なものは自ずと丁寧に扱いたくなるものです。

なお、昨年購入したCOSのTシャツで同素材のものを今年も着ています。よくよく見ると摩擦によると思われる生地の劣化が認められますが、さして問題ないレベルです。むしろ問題は、袖先や裾といった先端部分のうっすらとした黒ずみ。

これは我ながら反省すべき点ですが、原因は普通の洗濯で落とし切れてなかった皮脂ですね。つまり気にするべきは、洗濯による劣化よりも、洗濯不十分であるための劣化です。

このTシャツの魅力である艶やかな純白感を損なわないためにも、「丁寧に扱いながらも、しっかり汚れを落とす」意識をもちたいところです。

コーディネートのしやすさも◎

このTシャツは、上に羽織るアイテムと合わせた時にその魅力をあらためて実感できます。およそ無地の羽織りものであればワークシャツやカーディガン、ジャケットでも好相性。また、羽織りものの色についても黒や白はいうに及ばず、紺や茶と合わせても自然になじみます。

柄と色の控えめな主張がベーシックな白Tシャツ並みのコーディネートのしやすさでありながら、白Tシャツ以上にコーディネートの完成度に貢献するのです。

地力と汎用性とコスパの高い、“買い”のTシャツです。

このTシャツの魅力は、単品としてのデザイン・シルエット・素材のよさに加えて、使い勝手のよさ。それでいて3900円(税込)と、H&Mグループの生産背景を活用できるCOSならではのコストパフォーマンスの高さです。

同様のアイテムをよそで探せば、5000円を超えること必至のクオリティ。今から秋半ばまで“主力”の一端を担える、オススメの逸品です。

EQ03

この記事を書いた人

EQ03

身長178cm 体重64kg 靴27.0cm

洋服を“食”と共に、「コミュニケーションを最適化するためのツール」と位置付けています。物産展マニア。国内外を問わず、地域・人に根差した物語性のあるモノ・コトに惹かれます。コーディネートはワイルドよりもきれいめを。