GU「ダービーシューズ」は革靴好きも認めるシルエット!2万円の革靴に見せる裏技も

今回は、2017年秋冬新発売の、GU/ジーユー「ダービーシューズ」をレビューします。皆さんは私服用の革靴を持っていますか? 私服で使うと簡単にオシャレ見せ出来る革靴。

取り入れてはみたいものの、「革靴は値段が高い上に、ブランドやデザインが多すぎて、どれを選んでいいかわからない……」と思っている方は多いと思います。

デザインやブランドを調べ尽くして、革靴マニアの世界に入り込む前に、まずは安価で、かつ、シンプルで合わせやすい黒の表革のプレーントゥシューズを手に入れてみてはいかがでしょうか。なお、このGUのダービーシューズ、お値段2490円(+税)と大変安価です。

革靴初心者に向いたシンプルなデザイン

早速、GUのダービーシューズの特徴を見ていきましょう。まずは「デザイン」から。シンプルなプレーントゥの外羽根型になっています。プレーントゥとは、トゥ(つま先)に一切飾りや線が入っていないデザインを言います。また、外羽根とは、履き口が外に開くデザインを言います。

プレーントゥの外羽根型は、スーツスタイルで最も一般的なストレートチップ(トゥに一本横線が入ったデザイン)の内羽根型(履き口がV字にだけ開くデザイン)よりもややカジュアルなデザインとされており、私服向きです。

一方で、トゥにチップ(穴開き模様)が入ったデザインもカジュアル寄りですが、靴単体の主張が強くなります。そのため、プレーントゥの外羽根型は、私服に最も合わせやすい靴と言えるでしょう。

ソール(底)部分は、適度に薄いゴム製です。もし、ソールが分厚いと、靴の印象がコーディネートの中で目立つので、使い勝手があまりよくありません。この点、ジーユーのダービーシューズは、ソールが悪目立ちしない薄いデザインになっており、非常に使いやすいです。

シルエット シンプルで説得力のあるシルエット

続いて、このダービーシューズの一番の特徴をお話しします。それは、シンプルで説得力のあるシルエットです。トゥ(つま先)はラウンド(丸)型。ラウンド型の革靴は、昔ながらのクラシカルな印象を与えます。

そもそも、革靴はスーツにも用いられる伝統的なドレスアイテム。その流れを汲んだ、クラシカルなシルエットは、決して嘘っぽく、つまり安っぽく見えません。

革靴初心者の方は、つい、ぱっと見で、スタイリッシュなロングノーズ(つま先が長い形状)の靴を選びがちです。ロングノーズであっても、高価な良品を用いて、かつ私服の合わせ方を間違えなければ、イタリアオヤジのような色気のあるオシャレなコーディネートが作れます。

ですが、安い革靴でありながら、比較的新しいシルエットであるロングノーズを買ってしまうと、いざ私服と合わせても、ナルシストでキザな印象だけが生まれてしまうでしょう。

この点、このジーユーのダービーシューズを選べば、どんな私服にも違和感なく馴染みます。ジーユーのラウンドトゥは、他の革靴と比べるとよりトゥが短く、甲が低いです。

私は本革の革靴を所有しているほか、様々な有名ブランドの革靴に足を通していますが、ジーユーのこの革靴、ほかと比べてミニマルなシルエットが、なかなか可愛く見えてきます。

ジーユーであることを隠せば、女子ウケも上々、革靴好きもつい「可愛い形」と褒めたくなるシルエットです。

表革フェイク素材の履き心地は意外と悪くない

続いて素材のお話。このダービーシューズ、表革のフェイクと、裏革(スエード)のフェイクが3色の計4種類。今回は人気のスエードではなく、あえて表革をチョイスしました。正直、スエードのほうが本革の再現度が高いです。

ですが、靴は足元のアイテム。そもそも近くでまじまじと見られることは少ないですよね。そして遠目には、表革でも、フェイクだとはなかなかわかりません。特に使い込んでくると、違和感のあるテカリも抑えられてなおさら本革ライクな見た目になります。

そもそも、本来は表革の革靴がメジャーです。ぜひ今回は、フェイクの表革にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。安い革靴で気になるのが、履き心地。個人でフルマラソンを走るほどランニングが趣味の僕は、靴の履き心地には一家言あります。

そんな僕に言わせてもらっても、ジーユーのダービーシューズは、通常のスニーカーと比べてもそんなに履き心地は悪くありません。使ってみての感想として、購入後1週間、毎日履いたところ、最初の2、3日は足裏の疲れを強く感じました。

また、小指の靴ズレも生じました。ところがその後、インソールが足裏の形に沈み込むように馴染み、アッパーも合皮ですが多少は指の形に馴染みました。そして、4日目以降は、通常のスニーカーとほぼ同じレベルの履き心地で履くことができています。

確かに、履き心地は自分の足の形にとても馴染んでいく、本革の良品には劣ります。また、GUの靴はどうしても慣れないという方もいると聞きます。履き心地に慣れない場合は、残念ですが、僕の体験も参考にしつつ、頃合いを見て履くのを諦めることを勧めます。

耐久性と靴紐に難あり

この靴も値段が安いため完璧ではありません。まず、耐久性。ソール部分のほつれが出やすく、革に傷もつきやすい印象です。綺麗な見た目を長時間維持することは難しいでしょう。

また、アッパー(上部)とソールは、接着剤でつなぎ合わせただけの縫製です。走ったり、高頻度で履くと、人によっては1シーズン持たない可能性もあります。もっとも、3日置きくらいで履けば、3〜6シーズン、1、2年は壊れずに持つのではないでしょうか。

また、デザインも良く見ると、無意味なステッチ(縫い目)がある等、気になる部分があります。その中でも一番難があるのが、靴紐です。購入時から毛羽立ちが激しい状態で、芯のないへなり具合。

また、靴への通し方も雑な印象です。プレーンでシンプルな革靴だからこそ、靴紐は意外と目立ちます。靴をじっくり見られた時に、一番安く見えてしまうところでしょう。

簡単に2万円に見せる裏技は、「靴紐を変える」!

(靴紐変更前)

(ろう引き紐へ変更)

さて、気になる「裏技」の紹介です。靴紐を、靴屋さんや修理屋さんで売っている「ろう引き紐」に変えましょう。ろう引き紐とは、紐にワックスを染み込ませたもので、ツヤ感と耐久性に秀でています。

お値段は、僕はリーガルで購入して、76cmが2ペアで400円ほどでした。また、店員さんにその場で紐を通してもらい、「パラレル」と呼ばれる脱ぎ履きしやすい締め方にしてもらいました。

靴紐を変えて、結び方を整えれば、目立つ靴紐が高見えするため、全体としての印象は2万円程度の革靴と全く遜色ないものになります。

また、余談ですが、赤の革紐を入れても安見えせず、かつ可愛らしくなります。こちら革紐の太さは2.5cmです。

購入の際はサイズ感に注意!

GUの靴は、昨年冬のブーツは27cm、今夏のグルカサンダルは25cmを使用していました。そして、このダービーシューズは、26cmを使用しています。自分の足は実寸25,37cmで、革靴は25.5cmを選ぶことが多いです。

この靴は、厚手の靴下で自分は26cmを紐をきつく結んで履いた時に(注:店頭では靴紐がゆるく結ばれています。紐変更後の写真のように、ややきつく結んでサイズ感を測ってください)。ボールジョイント部分(靴の左右に一番広がった部分)がちょうど触れる程度の圧迫感でした。

また、ヒールカップ部分(かかと)は、小指一本分の隙間ができます。これからの季節は厚手の靴下を使用することが多くなるので、このサイズ感で問題ありません。

僕は足の横幅が広めなので、27cmでもボールジョイント部分横が広すぎるという感覚はありませんでしたが、ヒールカップのサイズ感と、ボールジョイント部分縦(親指の付け根あたりの甲の高さ)の隙間が大きすぎる感覚があり、26cmを選択しました。

僕の体験を参考にしつつ、下の方のサイズから順に履き比べて下さい。今年はお金がない、でもこの冬は革靴でおしゃれに決めたいと思う方に、ぜひこのGUのダービーシューズ表革黒での革靴デビューを、自信を持ってお勧めします。本革の良品を知るのは、その後でも十分でしょう。

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