スウェットといえば襟（ネック）のない丸い首周りのトレーナーや、フードのついたパーカーが一般的です。厚手なうえ、吸汗性に優れていることからスポーツテイストの強いカジュアルなアイテムといえますが、ネックの作り方でカジュアルな要素をトーンダウンさせることも可能です。ただ、メンズでそんな都合の良い製品を探すとなると困難を極めます。そこで今回はレディースのGU「ロゴスウェットプルオーバー」をご紹介します。
中性的な性別を問わないデザイン
レディースといっても女性的なデザインは見られず、性別の違いが分かりにくい「ジェンダーレス」な製品です。デザインはまるでパーカーのフードを切り落としたかのような首周りで、ハイネックと呼ぶには首元からの立ち上がりが短く、さらに大きく開いているのが特徴的です。また、ネックの締め付けを調整するドローコードのおかげで、スポーティな要素も残しています。
首元は人の目が留まりやすく、顔の近くだけに少しの変化でも気づきやすい部分です。パーカーでも同じ効果を得ることは可能ですが、上にコートなどを羽織った場合、フードの存在が印象を大きく変えてしまいます。このプルオーバーは重ね着をしたときでも全体の印象に影響を与えず、首周りのデザインのおかげで顔が小さく見え、シルエットが整えやすくなるといったメリットがあります。
ドローコードは装飾的な位置づけ
ネック部分は生地を折り返して縫い付けているだけですので、コシがあまりありません。また、肩幅の違いによる影響か、筆者が着用するとGUオンラインストアで紹介されている写真のようなネックの立ち方は再現できませんでした。
さらに、ドローコードを引っ張ってゆくと、巾着袋を締めるかのように首周りが狭まり、シルエットを大きく損なってしまいます。このコードは飾りのような位置づけとし締めすぎないようにした方が賢明です。その他の特徴的なデザインとしては商品名に謳われているロゴです。華美にならない程度の極めてシンプルな言葉を使い、徐々に装飾性が増してきた2018年度のトレンドを意識していることが伺えます。
サイズの展開に物足りなさも
色はオフホワイト・黒・赤の3色展開です。筆者は購入前にオフホワイトのXLサイズを店舗で試着してみましたが、袖の長さがギリギリの許容範囲といったところ……。お店の方にもうワンサイズ上がないか伺ったところ、サイズはS・M・L・XLの4種類しかないとの回答でした。筆者は身長178cm、体重68kgでメンズのGUはLが適正サイズです。洗濯による縮みが生じた場合は寸足らずで着られなくなるリスクがありましたが、ダメもとでXLサイズを購入しました。ただ、心配には及ばす購入後のサイズ変化はほとんどありませんでした。
コストパフォーマンスは非常に高い
生地は本体が綿72%・ポリエステル28%、リブ部分は綿99%・ポリウレタン1%という素材構成です。肌に接触する面は裏起毛の素材が使われており肌触りは抜群です。ちなみに、購入時の価格は1990円（+税）でしたが、現在は値下がりし1490円（+税）と超お買い得。ユニクロのようにオンラインストアで大きめのサイズを扱っていればビッグシルエットで違った着こなしをすることも可能ですが、少ないサイズ展開というデメリットが気にならないほどコストパフォーマンスが非常に高い製品です。ぜひ、手に取ってみてください。
