信頼の老舗ブランド JOHN SMEDLEY
(JOHN SMEDLEYのブランドタグ)
秋冬においてニットは主役アイテムです。そんなニットの老舗ブランドと言えばジョンスメドレー(JOHN SMEDLEY)を思い浮かべる方も多いでしょう。1784年に設立された英国のハイゲージニットのメーカーで、英国王室御用達。高級ハイゲージニットの代名詞といってもいいブランドです。今回はジョンスメドレーから少し変わったデザインの入ったニットをレビューしたいと思います。
(前面には大きくトナカイのデザイン)
ポイントを先に述べてしまうと、無地ではなくトナカイ柄です。一見、子供っぽい印象もありますが、高級素材によって大人っぽさを保っています。また、柄が大きすぎず小さすぎないので、1枚で着ても良いし、インナー使いでも活躍するアイテムになっています。問題は、その価格。ユニクロから安価で発売されているニットを上回る価値があるのでしょうか? 詳細を見ていきましょう。
デザインは緻密に計算されている
トナカイ柄は輪郭に丸みがあってかわいらしく描かれています。また、カーキっぽいスモーキーな色を使用することで、シンプルでそこまで子供っぽいデザインにはなっていません。これを赤や青といった原色にしてしまうと、途端に子供っぽくなります。またそれは図案の大きさにもよります。
たとえば、ラコステのように小さいロゴであれば、赤や緑であっても子供っぽくはなりません。しかし今回はかなり大きめのトナカイですが、シンプルに描くことで子供っぽくならないよう配慮しているのだと思います。また、トナカイは半身です。
もしこれが全身で一見してトナカイであれば、トナカイの印象が強くなってしまいます。あえて、半身で図案のようにデザインすることで、ぱっと見てトナカイだという印象は減ります。またこれはアウターを着た際により効果を発揮します。
インナー使いすればトナカイが見える面積は減り、グラフィックのようになります。もしこれがぱっと見トナカイだと分かるようなデザインであれば、子供っぽさが強くなり、インナーとしても使い勝手の悪いアイテムになっていたことでしょう。
こうしてみると、デザインは緻密に計算されていることがわかります。高級ブランドならではの説得力です。
(艶のある素材、単色使いにより品を保っている)
素材はもちろんメリノウール100%です。ジョンスメドレーでは、ニュージランドウール全体の5%程度と大変貴重なグレードの高いメリノウールを使用しています。ユニクロのニットでもお馴染みのメリノウールですが、おそらくより貴重な素材を使っているはずです。
ただ、筆者はユニクロのニットも持っていますが、見比べてみてもあまり大差は感じません。肌触りという点ではジョンスメドレーのニットの方が柔らかさを感じました。ちなみに、チクチクすることはないので、ウールのチクチクが気になる方もご安心下さい。
(艶のある素材は貴重なメリノウール)
(素材タグ)
価格は3万6720円(税込)です。ユニクロのニットが3000円程度で買えること考えると実に12倍もの値段です。価格からジョンスメドレーの高級さも伝わるのですが、ユニクロの凄さ、企業努力をそれ以上に感じてしまいます。
サイズ感には注意
(背面は無地、長めの袖)
私が購入したMサイズで、着丈が約69.5cm、袖丈が約93cm、胸囲が約106cmです。冒頭でも述べた通り、英国の老舗ブランドであり、普段よりワンサイズ小さい方がちょうどいいでしょう。また、袖がやや長いので、その点は要注意です。
(長めの袖リブ)
また、袖のリブも長めです。私は普段MサイズかLサイズを着用しています。ユニクロのニットではLサイズを好んで着ていますが、ジョンスメドレーのこのニットはMサイズがちょうど良かったです。また、メンテナンスについては購入時に店員さんに確認してみましたが、クリーニング推奨とのことでした。
デザインものはブランド品ならでは
前述の通り、最近では高品質なニットを低価格で販売するユニクロがあります。メリノウールのニットといった意味では同じ素材のニットなのですが、こういった変わったデザインのものはユニクロではなかなか良品がないものです。
ジョンスメドレーは通販サイトでセールになっていることもあり、国内のアウトレットショッピングモールでも店舗があります。定番の無地ものでも良いのですが、素材が良いだけにデザインで少し遊んでみるのも良いのではないでしょうか。よりファッションを楽しむことができると思いますので機会があればお試し下さい。