ジョンスメドレーのハイゲージニットとユニクロのエクストラファインメリノを徹底比較!

本記事では、ジョンスメドレーのモックネックニット(3万2000円+税)を紹介します。前半の本アイテムの紹介で、後半ではユニクロのエクストラファインメリノニットとの比較を行います。

ジョンスメドレーのモックネックニットはキレイめアイテムとしておすすめ

ご紹介するアイテムのブランドのジョンスメドレーは1784年に設立された英国の歴史あるハイゲージニットのメーカーで、英国王室御用達です。高級ハイゲージニットの代名詞といってもいいブランドです。

素材はウール100%です。ジョンスメドレーは牧場と直接契約してニュージーランドメリノウールという上質のウールを使用しています。

ニットの編み目はハイゲージと呼ばれる細やかな編み目です。ハイゲージのニットはとてもキレイな見た目でありドレス度も高いのでスーツにあわせて使うこともできます。ローゲージという編み目の粗いニットに比べて薄手の生地になります。ハイゲージはドレス度が高くキレイめ、ローゲージはカジュアルなアイテムです。

※ドレスとカジュアルのバランスについてはこちらをご参照ください。http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810

色はライトグレーで杢と呼ばれる霜降りのようなスジが入っています。この模様は遠目にはあまり目立ちません。

このニットの特徴は、モックネックという首の部分が高くなっているデザインです。モックネックは、丸首のクルーネックと首をおおうタートルネックの中間に位置するような形状をしています。襟付きのワイシャツのように首の根元をおおう形をしているため丸首のクルーネックと首を完全におおうタートルネックの中間のドレス度になり、キレイめのアイテムとして重宝します。

袖はリブになっていて締め付け効果があります。袖まくりをするとその位置で止まるため、便利です。裾の部分も同様にリブになっていて締め付け効果があります。

洗濯については、洗濯不可の表記となっていてドライクリーニングする必要があります。ただ、店員さんからは手洗い可能と聞きました。筆者はこのアイテムをJOHN SMEDLEY 銀座店で入手しましたが、その際に店員さんが洗濯の方法を教えてくれました。表記では洗濯NGになっているが、実際にはTHE LAUNDRESSの洗剤を使用して手洗いで洗濯可能ということでした。手洗い方法は聞いたものの、筆者は洗濯にはためらいがあるためシーズンに数回、クリーニングに出しています。

3万円のジョンスメドレーと3千円のユニクロの比較

ハイゲージニットといえば2~3万円する高級品というのが当たり前でした。今回紹介しているアイテムも3万2000円です。この状況を大きく変えたのがユニクロのエクストラファインメリノウールを使用したアイテムでしょう。こちらはメリノウールのなかでも10%程度しかとれない上質のエクストラファインメリノウールを使用しているにもかかわらずお値段はなんと2990円(+税)です。

ジョンスメドレーのニットと比較すると10倍以上の価格差があります。同じメリノウールを使用したハイゲージニットの両者にどのような違いがあるのか、比較してみます。


(左:ジョンスメドレー、右:ユニクロ)

両者を並べて撮った素材のアップ写真です。ジョンスメドレーはライトグレー、ユニクロはチャコールグレーです。両者とも細かい編み目になっていて艶もあり高級感があります。手触りも両者とも柔らかくすべすべしています。見た目、手触りともに両者の違いはほとんどわかりません。

両者の外観については、次に説明する首部分のデザインの違い以外はほとんど違いは見られません。比較したアイテムでは着丈がユニクロのほうが短くなっていましたが、着丈は両ブランドともシーズンごとに変化する可能性があるため、今回は比較対象にはしませんでした。

次に首の部分の形状です。今回紹介しているジョンスメドレーのニットはモックネックと呼ばれるハイネック形状です。ユニクロのエクストラファインメリノウールのハイゲージニットにはモックネックのラインナップはありません。どうしてもモックネックのハイゲージニットが必要な場合は、ジョンスメドレーを選択することになります。ただしそれ以外の、クルーネック、Vネック、タートルネックについては両方ともにラインナップがあります。


(ユニクロのリブ)

袖先はユニクロもジョンスメドレーと同様なリブ形状になっています。リブの部分の長さはユニクロのほうが5mm長いです。裾もリブ形状で、こちらは両者とも同じ長さです。


(左:ジョンスメドレー 右:ユニクロ)

ボディと袖をつないでいる部分では、違いが見られました。ジョンスメドレーはつなぎ目部分に1.8mmほどの太さがありはっきりと分かるのに対し、ユニクロはつなぎ目部分がわかりにくく太さも6mm程度です。


(左:ジョンスメドレー 右:ユニクロ)

ボディと袖のつないでいる部分を裏返して比較します。ジョンスメドレーのつなぎ目部分は、つなぎ目のフチ部分に特殊な加工を行った上で縫い合わせているようですが、ユニクロはつなぎ目のフチ部分には特殊な加工は見られず、そのまま縫い合わせているようです。このフチ部分の特殊加工の違いが表から見たときの違いに出てきているようです。


(左:ジョンスメドレー 右:ユニクロ)

脇の下の部分を裏側から見た写真です。ジョンスメドレーはユニクロと比較しつなぎ代が太いことがわかります。

ニットで気になる毛玉のでき方ですが、両者ともほぼ同じで、とくに袖、スソなどの他と擦れやすい部分は毛玉ができやすく、毛玉ができるまでの期間もほぼ同様です。毛玉ができかけもしくはその前の表面が荒れた状態であれば、両者とも洋服ブラシで表面をケアすることで、毛玉の状態は解消できます。毛玉のでき方については両者の違いはありません。

まとめ

ここまでジョンスメドレーとユニクロの違いを比較してきましたが、主だった違いは首パーツの形状程度であり、見た目に与える大きな違いは見つかりませんでした。今回の比較結果を見る限り、クルーネックやVネックのハイゲージニットについては、ユニクロのアイテムをチョイスしても問題ないと言えそうです。なんといってもユニクロは自宅で洗濯が可能です。

とはいえ、ジョンスメドレーにも大きな魅力があります。ハイゲージニットのアイテム種類と色展開の豊富さには目を見張るものがあります。またジョンスメドレーではアンサンブルでの着こなしかたを提唱しており、例えばニットポロにカーディガンを合わせるなど、同色で行うことが容易です。そのようなこだわりのある方はジョンスメドレーのニットに興味を持っていただけるものと思います。

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【2019】メンズのおすすめニットを「買って」レビュー!【全38点】

2019.04.19

 

バラバシ

この記事を書いた人

バラバシ

身長165cm 体重58kg 靴24.5cm

イタリア的なファッションに惹かれつつもフランスもいいなとか多方面に手を出し被服費が家計を圧迫気味。最近はネイビーのアイテムに目がない。足が小さく服屋さんの靴ではサイズが合わないことが最近の悩み。