「今」着るモッズコートならカズユキクマガイがオススメ

MA-1やトレンチコートなど、ここ数年、ミリタリーウエアをオシャレに着こなす流行がありました。しかし、私たちが気付かないだけで、世間にはミリタリー由来のものが結構あります。例えばジャーマントレーナーや、ウォッチキャップ、サーマルといったアイテムたち。また、その代表と言っていいのがモッズコートではないでしょうか。

モッズコートのオススメは?

現在では高級ブランドからユニクロ、GUに至るまで、様々なブランド、ショップでモッズコートが展開されています。あまりにたくさんあり過ぎて、どれを選んでよいのか分からない状態です。そこで、私がおススメするのがこちらです。

BRAND:カズユキクマガイ
ITEM:モッズコート
PRICE:7万円(+税)

カズユキクマガイ(KAZUYUKI KUMAGAI)から出ているモッズコートです。こちらのモッズコートなのですが、形が強烈にかっこいいです! なぜか? それは“嘘くささ”がないからです。

元のミリタリージャケットのデザインに忠実に作ってあるのでリアルで実用性が損なわれないのです。

ジッパーはこのようにダブルになっています。

素材はコットン糸をサテン地に織り上げてあります。サテン地にすることで、通常のガサっとした風合いから、艶のあるものへと街中でも着やすいようになっています。

フロント部分はこのように比翼仕立てになっています。比翼仕立てとはボタンやジッパーが見えないように、この部分を二重合わせにしてあるものです。鳥が翼を休める形に似ているから、こう呼ばれています。

このような工夫はもともと、洋服のデザイン性を高めるためではありません。寒冷地での着用にも耐えられるように、冷たい風が前から入ってこないための工夫なのです。

また、ミリタリーウエアはそれを着て戦いに行くわけですから、任務を遂行しているときに何かに引っかかったり、動きにくかったりすると困ります。

無駄をそぎ落とし、シンプルかつ動きやすいように作られるものです。写真に見えているドローコードも同じ。できるだけウエアを体に密着させることによって、もたつきをなくし、動きやすくしています。

普段ミリタリーウエアを街中で着るときに、ドローコードをギュッと引っ張る人はいないので、「この紐、何だろう?」といった程度に思われているかもしれませんね。

袖は釦留になっています。これも袖口をきゅっとしめることでもたつかないよういし、かつ風や雨などが袖から入りづらくするためです。

着てみたときにサイズがやや大きい場合でも、この袖口をボタンでキュッと留めてしまえば、だらしなく見えずに着ることができます。また、ボタンの形も街中で着やすいようにデザインし直されています。


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軍の実物だと、このような形のボタンが採用されています。ボタン1個でも袖口という目立つ場所ですので、随分と印象が変わります。

ポケットもフラップになっていて、雨や雪が簡単に入ってこないように作られています。これが叩きつけのポケットになっているデザインのものありますが、何だか野暮ったく見えてしまいますよね? これもきちんと機能的な意味があってのポケットなのです。

更に、ポケットが大きいので、スマホと財布くらいを持ち歩くだけなら、ポケットに突っ込んでしまえばカバンなしでも大丈夫です。

後ろはドローコード付きのフィッシュテールになっています。これも前についているドローコードと結ぶことによって、もたつきを抑える効果があります。

フードの大きさも、大きすぎず小さすぎず、絶妙です。このフードが大きければ、対比効果で小顔に見えます。最近のフード付きのアイテムはフードがしっかり立つ、ボリュームがあるものが多いように思います。

しかし、フードとはもともと頭にかぶるものです。大きすぎて前が見えないようなものでは困ります。その点、このモッズコートはきちんとかぶれるサイズ感です。ここもすばらしい!

モッズコートって何なの?

そもそも、モッズコートとは何か? これは米軍が採用した野戦用のパーカー「M-51」のことです。モッズというのはModernism(モダニズム)の略で、イギリスの労働者たちがロンドン近郊で1950年代後半から1960年代中ごろに流行した音楽やファッションをベースとしたライフスタイルのことです。

彼らが米軍から払い下げられたM-51フィールドパーカーをスーツの上から好んで着ていたのが、その始まりのようです。

そしてモッズコートは、ジャケットの上に羽織るパーカーとして作られたものです。お店で試着したときに「普段の服のサイズと同じはずなのに、何か大きいんだよなあ」と感じた方もいらっしゃるでしょう。理由はこんなところにあったのです。だから、インナーの上に着てやや大きめがちょうど良い大きさと言うことになります。

普段、チェスターコートなどはLサイズを着ている私ですが、同じ感覚でサイズ3(Lサイズ)を選ぶと、着丈が103cmで胸周りが126.2cmもあり、かなりダボっとした感じになります。これが気になる方は、1サイズ下げて着る方が良いでしょう。

ちなみに、ミリタリー専門のお店やネット通販などを利用するときは「M-51フィールドパーカー」を探してみてください。M-51にはこの他にフィールドジャケットも存在します。世間で言われているモッズコートはパーカーのほうなのでお間違えの無いように。

モッズコートだからこそ、カズユキクマガイを選びたい!

カズユキクマガイとはデザイナーの熊谷和幸氏の名前をそのままブランド名にしたアタッチメントの海外向けブランドです。海外のブランドにも負けないように、デザインもアタッチメントをさらに深化させています。そのような世界に発信するデザインですから、モッズコートもキレイでかっこよく作ってあります。

先に述べたように、モッズコートはミリタリーウエアです。だから色々な面で任務遂行の妨げにならないような機能があります。その「機能美」こそが、ミリタリーウエアの最大の魅力です。

洗練されていて無駄な装飾のない作りは、パッと見ただけでそのカッコよさが分かります。女性でも着やすいようにとか、他のメーカーのものと差別化するための装飾を付けてみたりとか、色々デザインされたモッズコートがダメなわけではありません。

着こなし次第で十分にオシャレに見えるものもあります。しかし、このカズユキクマガイのモッズコートを一度手に取って見てください。きっと本物に忠実に作ってある良さが伝わってくるはずです。

もちろん、全く本物と同じなわけではありません。例えば肩についているエポレットは、カズユキクマガイのコートにはありません。エポレットは装備を固定するためのものなので、街中では必要がないものです。

しかも、肩が強調されるデザインは今のビッグシルエットのトレンドではなく、1990年代のそれを思い出させてしまいます。だから取ってしまったのでしょう。このようなところも現在の流行に合ったデザインになっています。

ネットでは12月10日時点でSサイズしか残っていませんでした。もしかしたらヤフオクやメルカリで出品されているかもしれません。もし見かけたときは大チャンス! ゲットして損はありませんよ!

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2019.02.09