Knotは国産腕時計が破格の値段設定で買える!面構えは高級ブランド並!

男性は女性に比べ身につける小物・アクセサリーの種類が少ないので、服や靴に比べればわずかな大きさなのに、時計は一目でその存在感を漂わせます。つける本人のライフスタイルや地位だけでなく、その人の性格や哲学さえも映し出し、そもそも「小物・アクセサリー」と表現すること自体、熱心な時計愛好家には叱られるかもしれません。「時計は時計。どのアイテムとも比べられない唯一の相棒だ」と。

前置きが長くなりました。今回レビューするアイテムは新進気鋭の日本時計メーカーKnotの機械式腕時計「AT-38」です。ATはオートマチック(自動巻)、38は時計外観の大きさである38mmを意味しています。ブラック、ホワイト、ネイビーの三色展開で筆者はブラックを選びました。価格は税込み5万4000円と国産機械式時計としては破格の値段設定です。発表後即購入し約3年使い続けてケースに細かい傷がつきましたが故障などまったくなく、今ではビジネスシーンでの「よき相棒」です。

リーズナブルながら安っぽさは一切なし!ロゴを変えれば高級ブランド並!

knotはデザインと品質に優れた日本製の時計をリーズナブルな価格で提供し、ユーザーに時計をファッションのように身近なものとして楽しめることを目指している日本ブランドです。時計とベルトのカスタムオーダーにこだわり、ユーザーが誰でもお気に入りの一品を見つけられるように1万5000種類以上の選択肢を提供しています。ブランド立ち上げ当初はクォーツ製のみでしたが、現在は機械式と太陽電池式が加わり大手時計ブランドに引けを取らない品揃えです。そして品ぞろえ以上に目を引くのがその価格設定で日本製の機械式時計が5万円からと他の日本ブランドの機械式時計と比較して3分の1の価格帯です。

実は筆者は購入するまでknotに対して懐疑的でした。先述のように時計はユーザーのライフスタイルから趣味嗜好までを相手に伝えかねないアイテムであり、服装以上に個性を表現するアイテムでもあるため、リーズナブルという費用対効果の一言で済ますことのできない重要アイテムと考えるからです。時計は名刺代わりと言われますが、名刺以上にユーザーの人格が映し出されるアイテムです。スウォッチなど格安で手に入る時計も筆者は愛用しておりますが、その利用はもっぱらプライベートシーンであり更にカジュアルな服装の「ハズシ」としてです。ビジネスシーンを含め毎日の使用に耐えうる時計には信頼に足りうるある程度の高級感が必要不可欠と考えます。そして今回ご紹介する「AT-38」はリーズナブルながらユーザーが求める高級感が備わった一品です。

各パーツをknotチタニウムソーラーと比較チェック

まず正面から確認します。比較材料として同ブランドのチタニウムソーラークロノグラフ(以下、TSC)を並べます。ちなみにTSCもシンプルで高級感のある時計なので太陽電池の時計をお求めの方には大変お勧めです。AT-38とTSC両方とも、ガラスは高級時計で使われるサファイアガラスを使用し、視認性の高さと日常使いでは傷がつかない丈夫さを両立させています。

アワーマーク(時字)は棒状のシルバーのメモリを使用、ブランドロゴマーク・時針・分針・秒針もシルバーで統一し、文字板(ダイヤル)はマットなブラック(TSCはホワイト)とシンプルでモノトーンなデザインにすることで高級感をキープしています。AT-38はTSCと比較すると金属の光沢感が強調されドレス感が強くなっていることがわかると思います。特にベゼル(時計の円周部分、ガラスをおさえる役割)は光沢感を強調した鏡面仕上げで時計全体にシンプルでスッキリした印象と与えています。視認性の高さでは夜光塗料が塗られたTSCに軍配があがりますが、デザイン性の高さではAT-38が優れていると思います。

磨きの仕上げは高級ブランド並

そしてAT-38で特筆すべきは胴体部分であるケースの磨き仕上げです。ステンレスを削りだして調製されたケースは非常に高級感があり、正面からみるとクリーンな美しい鏡面仕上げ、横から見るとステンレス特有の鈍い光沢を残したサテン仕上げ(筋目のつく磨き)となり、部分部分で磨き方を変えることで同じ素材でも見え方が異なるようデザインされています。

AT-38のケースは時計ケース製造の老舗である林精器製造で作られております。林精器製造はグランドセイコーやオシアナスなど国内時計ブランドの高級ラインのケースを製作するなどその技術力には定評があり、特にザラツ研磨という加工技術は時計の造形を損なうことなく綺麗な鏡面に仕上げることで有名です。勿論AT-38でもその技術は大いに発揮されており、ベゼルと本体部分が区切れることなく一体となりながらベゼルと本体部分で磨きを変えているため地味な印象になりません。

AT-38のリューズは時間調整しやすいよう大きめのつくりながら手の甲に当たらない程度に留めており、先端部にはknotのブランドマークが刻印されております。ちなみにTSCのリューズのブランドマークはプリントです。好みかもしれませんが刻印の方が高級感あるように思います。

裏面は高級機械式時計に多いスケルトン仕様

裏面は機械好きの男心をくすぐるスケルトンでゼンマイが機能していることを確認できます。AT-38に使われているムーブメント(動力部)はシチズン製MIYOTA ”cal.9015”です。Knotはムーブメントを作る事が出来ないため仕入れなければなりません。F1に例えると、エンジンはホンダ製で車体部分は自社製のレッドブルといったところでしょうか。筆者は約3年ほぼ毎日使い続けていますがまったく故障もないため信頼できるムーブメントであると思います。マニアックな時計マニアの方には希少性や芸術性がないため評価は高くないようですが、日常使いではまったく問題ありません。

ベルトは簡単に付け替え可能

ベルトはばね式のため簡単に付け替えが出来ます。汗が気になる夏場はメタル、フォーマルな場ではレザーなど季節やシチュエーションによって付け替えることが可能です。時計自体がシンプルなのでほとんどのベルトと相性が良いです。

断言できますが、knotを知らない方がこの時計を5万円と言い当てることは不可能です。文字盤のブランド名が高級ブランドだったら誰しも騙されるのではないでしょうか。そのぐらいの高級感がこの時計にはあります。高級ブランド並の機械式時計をお手軽に楽しみたい方には「knot AT-38」がお勧めです! 価格は5万4000円(税込)。

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2019.09.20
モリー

この記事を書いた人

モリー

身長176cm 体重72kg 靴27.5cm(USサイズで8.5~9)

週1日の休日おしゃれの為だけに、ほぼ毎日仕事帰りにユニクロから伊勢丹までウォッチメンする3児の父。中年太りを誤魔化すコーデを日々研究中。