ラッドミュージシャンのナノブラックジャケットは深い黒で一張羅にオススメ

ラッドミュージシャンのジャケットはナノブラックという特徴があります。筆者が購入したジャケットは2011年春夏のもので形こそ定番ではありませんが、素材はナノレベルで染色された非常に「黒い」素材が使用されています。今回お伝えしたいのは、この「ナノブラック」の特性です。ファッションブランドのジャケットでありながら、フォーマルな場に着ていくと圧倒的に差を感じさせる「黒」の正体に迫りましょう。

ナノレベルの「黒」とは?

素材は撥水加工のされたウール100%で、非常に細い糸で高密度に編まれています。そのため艶がとてもあります。天然素材100%では細い糸を使わないと艶は出ません。そして、ラッドミュージシャンのスーツはウールにナノ加工を施した特殊な素材なので、通常の黒よりも黒く、さらに防汚性に富んでいます。ナノレベルで染色しているため通常の黒よりも深い黒になるのです。

例えば、こちらの写真は、黒のジャケットに黒のダウンベストを重ねているのですがウールとナイロンの違いこそあれど、黒とグレーを重ねているようも見えるくらい差があります。また、防汚性に富むと書きました。このジャケットは雨が降っても、水滴をはじきます。生地の表面で水玉になって浸透しないので汚れにくく、汚れても目立ちにくい素材でもあるのです。

フォーマル感が強い分デザインで遊んでも大崩れしにくい

筆者が持っているものはスペンサージャケットです。ダブル仕様で、前合わせの上や下に実際には使わない「飾りボタン」がついています。裾はジレのようでとかなりデザインフルですが、色が普通の黒よりもさらにフォーマル感の強い黒なのでこれぐらいデザインがあっても案外街着に落とし込みやすいです。

ポケットのフラップはありません。2011年以降もしばらくはシングル仕様になったり、細かい部分は変えながらもスペンサージャケットを展開していましたが、2019年9月現在スペンサージャケットはラインナップには存在しません。

 

袖詰めが必要なサイズ感

筆者手持ちのスペンサージャケットはスタンダードなジャケットより丈が短いので身長180cmの筆者で46のLサイズを購入しています。現行のスタンダードデザインのジャケットを店頭で試着したのですが、44のMサイズが適合でした。しかし肩はMサイズでジャストだったのですが袖丈は親指の付け根が隠れそうなほど長かったのでシャツの袖がチラ見えする定番スーツのジャケットのように着ようと思うと袖丈直しが必須だと思います。

汚れても目立ちにくいと書きましたが、それは裏地の話です。裏地はキュプラ100%なので定期的なクリーニングが必須です。表側が綺麗なのでクリーニングに出すのを怠っていると、裏地の汚れが取れなくなりました。撥水効果があるのでクリーニングに出す際は「すすぎ念入り」と付け加えるようショップスタッフの方に教えてもらいました。

糸の細い生地の高級服は脆いといいますが、購入してから定期的にクリーニングもせず8年経ってもまだ痛みもほつれもなく着られています。考えてみればスーツ発祥の地のイギリスは雨が多いので撥水性はスーツにとって求める機能の中で一番自然で必要かもしれません。何よりデザイナーズブランドのスーツで冠婚葬祭においても失礼のない色、むしろその場で1番フォーマル感を表現できるスーツはなかなかないと思うので一張羅を探している方にオススメします。価格は筆者が購入したもので5万6000円(+税)でした。現行の物は1ボタンでも2ボタンでも5万3000円(+税)です。

 

シーマガラス

この記事を書いた人

シーマガラス

身長180cm 体重67kg 靴27cm

ロックから始まりモード、フレンチあらゆる系統に浮気しているが揺るがないのは人と違って褒められたいという初期衝動!