ラプアンカクリのポケットショールIIDAは男性でも使える「着る」ショール!

一風変わった「着る」感覚のショールを紹介します。ブランドはLAPUAN KANKURIT(ラプアンカンクリ)。メンズではあまり聞いたことがない名前かと思いますが、レディースでは知られています。地方のセレクトショップなどでも扱われていますし、「ショール」と画像検索するだけでもこのラプアンカンクリのポケットショールが出てきます。北欧フィンランドのテキスタイル、要するに生地メーカーです。主な製品はショールやタオル、簡易バッグなど、生地そのものを活かした製品が多くあります。

ショールとは

そもそもショールとは、肩かけとして使う大きな布のことです。ストールと似ていますが、ストールは薄手のものもあり首に巻くこともできるのに対し、ショールは肩かけ専用を指します。ストール・ショールは幅広のものが多く、マフラーは細長いものが多いといった違いがあります。

大きさ・厚さに違いはあれど、どれも基本的には一枚の布です。しかしこの「IIDA」は、ご覧のとおりポケットがついて、その名もズバリ「ポケットショール」です。

(とても大きいので折りたたんでいます。この位置にポケットがついています)

(広げるとこんな感じ)

端と端にポケットが対称的な配置で2個あります。ちなみに大きさは、フリンジを除いて長さ約200㎝、幅70㎝です。「2m! 大きすぎない?」と感じるかと思います。実際に広げてみるとかなりの大きさ。この上に大人1人寝転がれます。しかし一般的にストールはこれくらいの大きさであり、着用してみると「なるほど」と思うはずです。

さてこの2つのポケット、着用した際には、こんなふうになります。肩にかけ、横から手をだすとそこにちょうどポケットが。そう、前からみるとまるでカーディガンを着ているかのように見えます。首もと・肩・腕だけでなく、手も暖めることができます。なんてことのない発想ですが、見た瞬間に「これ欲しい!」と思わせます。

筆者は男性ですが、かなりの寒がり。冬は手袋が手ばなせません。しかし手袋をしているとこまかい作業ができず、何かと不便です。しかしこのポケットショールなら、手を暖めつつ、ポケットにスマートフォンも入る。ショールはその「包みこむ」フォルムのため基本的にレディースアイテムという世間の認識が強いですが、このポケットのおかげで「動き」がつけられるため、男性でもあまり違和感なく着用することができます。

また、IIDAは少し大きめのサイズなので、男性でも肩がけしたときにポケットがちょうどいい位置にきてくれます。2mという長さの理由はここにあったわけですね。

重要なポケット

ポケットはこのように、ステッチ(縫い糸)を目立たせるようにガッチリと縫いつけられています。ポットの内側でみても横26㎝、深さ23㎝とかなりの大きさ。スマートフォン、鍵、小さめの財布と、ついつい色々入れてしまいそうです。ポケットにフタはついていないので入れすぎには注意です。

さきほどと異なり、首回りをひと折りしたのがこちらの写真です。実際に着用するときはこちらの方が自然に首もとにおさまってくれます。カーディガンに近い印象になりました。首もとの形は「ショールカラー」という、まさに「ショールを羽織ったような」襟の形と同じです。このようにひと折りすることで首回りに立体感が生まれ、小顔効果も得られますし、保温性も上がります。また見ための印象をさらに衣服に近づけてくれますので、先述の「女性っぽさ」の回避にも一役買ってくれます。

生地の端は黒い糸で布の端がほつれないようにするかがり縫いがされているので、折り返すことで、より「襟」に近い印象が強調されます。もっとゆったり折り返すことで生地のドレープ感(ひだ・たるみ)を感じさせたりするのも良いでしょう。また実際に着用してみてわかったことですが、このように折り返した方が首への当たりもやわらかくなりますし、生地全体が少し上に巻き取られることにもなるので、横から手が出しやすくなるという利点もありました。

デザインについて

形の次はデザインについて紹介します。IIDAは織り模様がつけられています。いわゆるヘリンボーン(ニシンの骨)という、ツイードなどでよく見かけるナナメの縞模様を交互にならべたものです。よく見ると白・グレー・黒の3色の糸で織られていることがわかります。

その中の白い糸だけを少し余らせ、より合わせてフリンジ(房飾り)にしてあります。ここに白が入ることで、全身ダークトーンで合わせても重くなりすぎません。ポケットショールには他にもバリエーションがあるのでご紹介しておきます。

代表的なモデル、MARIA。ナチュラルカラーと幾何学模様が特徴。

大きなブロックチェックが目を引く、薄手のPALAPELI。

http://urx.red/NQ8l

最もカラーバリエーションの多い、無地のUNI。今年のモデルだけでもなんと12色!

http://urx.red/NQ8x

MARIAは180㎝、PALAPELIとUNIは170㎝ですので、男性が使うなら200㎝あるIIDAがやはりオススメです。他の3モデルは女性へのプレゼントにするととても喜ばれそうですね。

まさに「着る」ショールです。今、実際にこのポケットショールを肩にかけながら記事を書いていますが、非常に暖かく快適です。首と肩をカバーしつつ、生地が長いのでヒザまで届いて暖めてくれるのです。外出時はもちろん、部屋で少し寒いとき、車がまだ暖まっていない朝イチの運転など、さまざまな場面で活躍してくれます。先ほどの写真のように全て広げると大人が余裕で寝転がれる大きさですので、キャンプに持っていけば毛布代わりにもなりそうと、色々な使いみちが思いつきます。

ではその暖かさはどこからくるのか、今度は生地そのものに着目していきたいと思います。

生地の詳細

一番上はフィンランド語なので読めませんが、下に英語で「PURE NEW WOOL」とあります。これは1年以内に刈り取られた羊毛という意味だそうです。そのため羊毛独特の匂いがする場合がある、と注意書きもありましたが、私はまったく気になりませんでした。気になる場合は風通しの良い場所で陰干しをするといいようです。ドライクリーニングをする、という方も見かけました。

購入したばかりなのでまだ洗濯はしていませんが、私が購入したサイトでは自宅で洗濯可能と書かれていました。たっぷりの水と中性洗剤で手洗いし、風通しの良い場所で干す。乾燥機は不可。ですが150℃以下であればアイロンも可能とのこと。「ウールは絶対ドライクリーニング」と思っていらっしゃる方は多いと思いますし、間違いではありません。しかし最近はユニクロでも「洗濯機で洗えるウール100%」なんてものも出ていたりしますし、夏に着る「サマーウール」なんて製品も認知されてきました。

以前にも書きましたが、ウールは実は保温性だけでなく調湿機能や消臭機能もある高機能素材。もちろんウールとひとくちに言っても様々な種類があるので全て一緒ではありませんが、化繊のように「買ったときが100%で以降は徐々に劣化していくだけ」の素材と違い、大事に使えば長く活躍してくれるもの。このラプアンカンクリも、使いこんでいくと生地がやわらかくなじんでいくけれども機能性は損なわれないとのこと。私もそうやって長く愛用していきたいなと感じました。

最後に、生地の厚みや風合いについて。包装から取り出した瞬間、「あ、これは間違いなく暖かいな」と思いました。ショールとは思えない生地の厚み、ハリとコシのある質感は「毛布」そのもの。起毛、つまり表面をわざと毛羽立たせてさらに保温性を高めています。

折りたたんでみると、こんな厚さになってしまいます。重さは約600~700gくらい。ストールと考えれば重いですが、コートよりはずっと軽いですよね。保温性があってさらにポケットまでついているので、ちょっとしたお出かけのとき、コート代わりのお供とすれば非常に軽快で快適です。ちなみにこの厚さゆえ、2mもの長さがあっても首に巻くことはできませんでした。そこは「ショール=肩かけ」と割り切って使うことになります。

男性はあまりこういうアイテムを使いませんが、暖かさと便利さは一度使うと癖になりますよ。「ちょっと地味かな?」と感じたコーディネートの上に羽織れば印象が一変します。価格は1万2000円(+税)。この質感・この大きさを考えれば決して高いものではありません。ぜひ一度手にとっていただきたい逸品です。

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【2019】メンズおすすめストールを買って、使ってレビュー!【32選】

2019.03.25

 

三十路

この記事を書いた人

三十路

体重69kg 足の実寸25.5cm 頭囲60cm

37歳、2児の父。 体型に恵まれなくても、仕事や育児に忙しくても、いっしょに「おしゃれでカッコいいパパ」を目指しましょう!