ライオンのサンダルはタイトでドレスライクなデザインでオススメ!

2018年は記録的な猛暑が続いています。夏はカジュアルな服装になりがちですが、さらにこれだけ暑いと服装はどうでもいいやという気持ちになりそうですよね。上から下まで涼感ドライ機能のある服の日もあるかもしれませんが、こういったカジュアルな服装のときにも靴だけはドレス寄りのものを選ぶと全体が整います。

夏のドレス寄りの靴というとグルカサンダルがあげられますが、ライオン(LION)のビジネスサンダルはグルカサンダルをよりシンプルにしたデザインになっており、大人っぽい雰囲気があります。そしてとても手頃な価格です!

細くきれいなシルエット

このライオンのサンダルの一番のメリットは形が圧倒的にきれいであるということです。幅は狭く甲も低めで、先端に向かってだいぶ細くなっていく靴型になっています。購入する前に他のものも沢山見て比較しましたが、革のサンダルではこのような細いものはあまりなく、形は群を抜いてきれいだといえます。

ソールもマッケイ製法やセメンテッド製法のようにすっきりとしていて、コバは張り出ていません。コバが目立つかそうでないかはデザインの重要な部分になります。ドレス寄りの靴であればできればコバが目立たないものを選びましょう。

フラッシュと外部のライトを使って内部を撮影しましたが見えづらいかもしれません。履口から細めですが靴先へ向かってさらに細くなっていきます。このサンダルはシルエットの良さに特化しているともいえますが、それだけでも購入する価値があると思います。

ライオンのサンダルは他にも種類が沢山ありますが、このサンダルは最もシルエットがきれいです。

トレンドのグルカサンダル風デザイン

編み込みサンダルが流行っていますね。代表的なものはグルカサンダルで、レディース向けに多いのは足首部分まで編み込まれているグラディエーターサンダル、編み込みが細かいものはワラチサンダルがあり、その他亜種といえるようなものが多く出回っています。

ライオンのビジネスサンダルはグルカサンダルをミニマルにしたようなシンプルなデザインでトレンドをおさえているよという見せ方もできます。さらに実用的なメリットとしては、本来シワができる付近は部分的に空間になっているため構造上シワが付きにくくあまり目立ちません。

トレンドが過ぎたとしても、デザインに奇抜なところはなく、一般的な編み込みサンダルよりもシンプルなので定番ものとして楽しめるのではないかなと思います。ビルケンシュトックは定番になっていますが形はゆったりしたものが多いので、その細いバージョンのような感覚で履けそうです。

アッパーの素材は牛革でソールは合成樹脂です。公式のサイトでも本革とは表記されていないようなので床革が使用されているかもしれません。写真では内側に薄くクリームを塗っているためややくすんで見えますが、はじめから落ち着いたグレーの色になっています。

表面はガラスレザーのような樹脂でコーティングされています。一般的な安価で樹脂加工されている靴は表面がのっぺりとして見えますが、このサンダルはきめ細かい風合いになっています。

ガラスレザーは光沢があり綺麗に見え、メンテナンスもしやすいというメリットがあります。形がきれいで素材も光沢があるため、いかにも革のサンダルを履いている、コーディネートが整っているように見せやすいという効果があります。

ただし見慣れてくると、構造上シワも付きにくく、光沢が保たれるので合成皮革のようにも見えてしまうかもしれません。その場合は光沢がなくなるようにワックス成分の入っていないデリケートクリームを使って表面を曇らせるとちょうど良くなります。または、ワックスを多く使って鏡面磨きのようにグラデーションを付けると立体感が出て違う見せ方ができると思います。

今回は撮影前にワックス成分が含まれたつやがでやすい靴クリームを使っているためより光沢はでています。クリームやワックスで靴の見え方をコントロールする方法は機会があるときに書きたいと思います。

ソールは薄いため足が疲れやすい

ここからはデメリットもまとめていきます。

まず、かかとの当たる部分にクッションがありそれなりに弾力はありますが、足裏の中央付近、土踏まずあたりから先はクッションがありません。スリッパのような構造になっていて、アウトソールも固めの合成樹脂のため歩いているときの衝撃がダイレクトに足に伝わってくる感じになります。

底は凹凸があります。アウトソール製造時にプレスで成型されているだけですが滑りやすいということはありません。それでもグリップは弱そうなので慣れないうちは階段を降りるときに気をつけた方がいいかもしれません。かかと部分が樹脂のようなもので埋まっているのは、コロンブス社のシューグーを使って少しでも衝撃を和らげようと実験をした結果です。

購入当初の話になりますが慣らさずにこのサンダルを履いてアウトレットモールやショッピングモールをはしごして10km以上歩いてしまった(アプリで計測しました)ので、翌日足に大きなダメージを受けたことに気がつきました。

このような事態にならないように、貼り付けるタイプのインソールを土踏まずから先に入れておくといいです。ハルタのスポックシューズなどもそうですが、このサンダルもドクターシューズと呼ばれるような職場など歩行距離が少ない室内向けに作られている靴です。そのためビジネスサンダルという名称なのでしょうね。

それでも形は良いので外で履きたい。長距離を歩くことになりそうなのであればインソールを入れるだけでなく、クッション性の高いアウトソールを取り付けるカスタムをするのがおすすめです。お店にもよりますが適切な接着剤の知識のある靴の修理店で対応してくれます。

趣味でやってみたい方は自分で取り付けることもできます。接着剤選びが大変かもしれませんが強力なものが販売されています。ソールは大半のお店でもビブラムソールをおすすめされると思います。単品で入手もしやすいです。 https://goo.gl/bK5GBP

他にもちょっと辛いかなと感じる部分として、形がとても良いと書きましたが、足幅が広い方にとっては細すぎます。これはメリットの裏返しではありますが、かなりの細さです。

比較用に適切なサンダルがなかったため細いブーツと比較しています。ブーツはDウィズの甲の低いものでサイズは26cm前後です。サンダルはLLサイズ(公式では27.0-27.5cm向けと表記)です。それでも甲の高さも同じくらいでソールが細いため幅はサンダルのほうが少し狭いくらいです。

サイズを選ぶときには26cmくらいの方で足幅が平均的であればワンサイズ大きいLLを選ぶのが無難です。足長27cmくらいでもサンダルの幅は構造的に伸びやすいので徐々に慣らすのであればなんとか履けると思います。足幅のある方ははじめは隙間から小指がでるかもしれません。早く慣らすには靴先端付近の革をシューストレッチャーを使ったりして拡げる必要があります。

27.5cm以上だと最大のLLサイズでも履くのは難しいと思います。LLサイズでもサンダルの全長が28cmで靴の先が細いので足が収まらない可能性が高いです。かかと側が出ます。

購入するとしたらオンラインでという方が多いでしょうからデメリットになる部分は長々と書いてみました。

日本製で手作り!

日本製として作られている多くの靴メーカーやブランドの製造拠点のある浅草で作られています。ヴィンテージ感のある機械やミシンを使ってベテランすぎるくらいの職人さんが作っています。お手頃価格なのでコスト削減のため省エネな素材が使われていますが、手作りということもあり作りはそれなりにしっかりしています。ソールは隙間なくかなりしっかりとくっついています。

オンラインで購入しましたが箱のデザインが良かったです。また、このサンダルの名称にチャールスとついていますが明治時代に浅草で製靴指導に携わった技師の名前からとっていると思われます。老舗の気概が感じられます。

価格は3780円(税込)ととても手頃です。色はブラックの他に、ホワイトと新たにブラウンが加わりました。サイズは最小でSの24.5cmがありますが23-23.5cmの方が履いてちょうど良さそうです。ホワイトやブラウンは真夏のレティースコーデにも合わせやすそうですね。

モノトーン

この記事を書いた人

モノトーン

身長175cm 体重55kg 靴27cm

寄り道をしながらモノトーンをアレンジしたスタイルを模索中。シンプルなアイテム、ミニマルなデザインが好き。