メゾンスペシャルのスニーカーはヴィンテージ感の漂う大人が買うべきトレンドアイテム

トレンドは移り変わるもの。バレンシアガのトリプルSなどから火が付いたダッドスニーカーのトレンドもすこしずつ変わりつつあります。スニーカーについては、ゴテゴテとしたフィーチャーライクなデザインへの反動から、レトロなローテクライクなデザインへの移行が見て取れます。とはいえトレンドはいきなり変わるものではありません。

今回はフィーチャーとレトロの絶妙なバランスの上で仕上がっているスニーカー、MAISON SPECIAL(メゾンスペシャル)の「ヴィンテージ配色ダッドスニーカー」を紹介していきます。

ポイントは素材感と配色

なお、メゾンスペシャルとは、「ハイファッションとハイファクトリー」をコンセプトに掲げた、素材や造りに強いこだわりを感じられる日本のファッションブランドです。

落ち着いたカラートーンと素材感

ダッドスニーカーというと目を引く鮮烈な配色やゴテゴテとしたデザインがイメージかと思いますが、こちらのアイテムはそうではありません。まずカラーですが、全体的に落ち着いたトーン。「ヴィンテージのスニーカーから着想を得た配色」「エレガントながらどこかレトロな雰囲気を漂わせる仕上がりに」と商品紹介にあるとおり、奇抜な色はなく、ベージュなどの中間色が多用されています。

しかし、かといって地味に感じられないのは素材/ディティールの妙でしょう。複数の異なる素材が組み合わさり構成されているため、デザイン性を感じられます。

アッパー部分には牛革、山羊革、ナイロンが利用されており、レザーはスムースとヌバックと細かく2種類に分けて使われています。スムースとは一般的な革靴に見られるなめらかな表側の革。ヌバックとはスウェードに似た起毛素材です。ちなみに、ヌバックとは表側、スウェードは裏側を起毛させた素材です。ヌバックはスウェードよりも毛足が短く、キメが細かい素材です。またスウェードよりも耐久性にも優れており、スニーカーに合っているといえるでしょう。

そして、これらの素材にフォーマルで使われるレザーが使われているため、素材数が多くなりながらもあまりカジュアルに感じさせません。ぱっと見ではわかりませんが、素材だけを見ると、ほぼレザーシューズなことがわかります。

ボリュームソールだがひと工夫あり

(左がメゾンスペシャル/右がNIKE N2K フォルムボリュームはほぼ同じ)

ダッドスニーカーのもう一つの特長は、ボリュームのあるソールでしょう。本アイテムでは5cmほどのボリュームのビブラムソールが採用されています。「ビブラムソール」とはイタリアのソール専門のメーカー、ビブラム(Vibram)社の製造しているソールのこと。で多くの登山靴やワークブーツ、スニーカーに採用されており、本格的かつ定評のあるソールです。

5cmと聞くと存在感がありすぎるのでは……と思う方もいるかもしれません。筆者も最初に見たときはそのボリューム感に圧倒されました。しかし、履いて見てみるとそこまでの厚みを感じません。フォルムデザインを見てみるとつま先にいくほどにソール部分が薄くなっていくのがわかります。

人の印象は先端の印象で違ってきます。厚底ソールながらも人の目が留まるトゥ/先端部にそこまで厚みがないため、ほどよいスマート感を与えてくれているのです。このように存在感を保ちながらもダボっとしないようにシルエットが工夫されています。

カラーバリエーション

カラーはマルチ、ブラック、ベージュ、カーキ、キャメルの5色展開。どれも落ち着いたトーンや素材やフォルムに工夫がされているので、コーディネートに合わせづらいというものはないでしょう。ただ筆者は朱に近い赤にひかれてマルチカラーを選択。大人びた印象のつくりだからこそ、色であそんでもいいのではでしょうか。

筆者はコンバースオールスターを26.5cm、GUではものにより、26-27cmのアイテムを選びます。こちらは27cmサイズを購入。いつものサイズ感か、少しサイズアップくらいがスニーカーなので履きやすいかと思います。価格は2万9700円(税込)。スニーカーとしては少し値段が張るかもしれませんが、履き心地も良く、長く価値を感じてもらえるアイテムといえるでしょう。