MB×アダムエロペのサイドパイピングストレッチパンツはオフタイムに大活躍できる黒スラックス

「服ログ」をお読みのファッション感度の高い読者諸兄であれば、黒スラックスの利便性は重々ご承知のことと思います。トップスがどんなにカジュアルでも、黒スラックスさえ履いていれば大人っぽい印象を確保できるもの。男子たる者、常に1本は備えておきたいベーシックなアイテムです。

そこで今回は、特にオフタイムのコーディネートで“使える”黒スラックスをご紹介します。

美シルエットを作る極細の裾

このスラックスは、トレンド感のあるアイテムを数多く展開しているブランド「アダムエロペ」と、ファッション作家として活躍するMB氏のコラボアイテムです。

開発コンセプトは「足首にたるみを出さない日本人にぴったりの極細スラックス」。ここには、古今東西の膨大な点数のスラックスを見てきたMB氏の視点が多分に反映されており、おしゃれと履き心地を両立した、使い勝手の良いものに仕上がっています。

では、その具体的な魅力について見て行きましょう。まずはシルエットについてです。このスラックスはいわゆる“テーパードパンツ”と呼ばれるもので、腰周りはゆったりとした作りで、裾に向かって、ぐっと細くなっています。

このスラックスはMとLの2サイズのみの展開なのですが、裾幅はMサイズで14.6cm、Lサイズで15.0cmと、どちらも実にタイト。

「スキニージーンズ」では同等の裾幅も見つかりますが、市場で「テーパードパンツ」と呼ばれているパンツでは、まず見つかりません。きれいめなスラックスでは「最も細い」部類であると断言して良いでしょう。

ちなみに身長178cmの筆者が選んだのはMサイズ。裾幅が細いと言うことは、そのすぐ上のふくらはぎの部分の生地も相当に細いということです。履いてみると、スラックスの生地がふくらはぎにぴったり寄り添うほどのフィット感で、最初は正直、戸惑うほどでした。

ただその分、裾の生地がひらひらするようなことは全くなく、足首の部分がきゅっと締まって見えます。それでいて脚の形がくっきりすることもないので、下半身がとてもスタイリッシュな印象になります。

なお、股下丈はMサイズもLサイズも共に、73cmです。Mサイズで裾が筆者のくるぶしにちょうどかかるくらいです。

このパンツは裾にクッションがつくような履き方に向かないので、丈が余る方には不向きかもしれません。一方で丈が足りない場合は、細すぎる裾がふくらはぎでつっかえてしまう可能性もあります。

身長が低めの方、または逆に高すぎる方には、特にご試着をオススメします。

スリムな体型だと生地が余るほどのゆとりある腰周り

タイトな裾幅とは対照的に、腰周りには相当なゆとりがあります。ウエストはMサイズで78cm、Lサイズで82cm。この寸法だけを見ると特に大きい印象はありません。が、ウエストは後ろの部分にゴムが入っているため、そこそこ伸びます。

普段ウエストが82cmのスラックスを履いているから、という理由だけでLサイズを選ぶと、少し大きすぎる可能性があります。ウエストの数字よりも、ヒップや股上丈の数字を見た方が、履いた時の違和感が少ないかもしれません。

ヒップはMサイズで110cm、Lサイズで114cm。そして股上丈はMサイズで21.9cm、Lサイズで22.5cm。このヒップと股上丈の寸法については、いずれも普段あまりなじみがないかもしれませんが、このパンツにおいては特に重要なポイントです。

このスラックスの開発コンセプトは、先述の通り「日本人にぴったり」であること。ここで言う「日本人」とは、加齢により腰周りがたっぷりしてきた方や、かつての部活の影響なのか、ふともも周りがしっかりしている方が意識されているのかな、と感じます。

つまり、体型的にスキニージーンズが履けないような方にとっては実に心強いサイズ感なのです。一方で、筆者がまさにそうなのですが、腰周りやふともも周りがそれほどしっかりしていない方が履くと、若干生地が余ってしまいます。

筆者の場合、膝下から裾にかけてのフィット感は抜群なので、上述の通りスタイリッシュな印象を確保できているのですが、ふともも周りの若干ダボつくところは、トップスの裾で隠すことで、生地のたるみが悪目立ちしないようにしています。

ちなみに着こなしについてもう1点。このパンツの腰周りでゴムになっているのは後ろ側だけで、前側は普通のスラックスと同様の見え方です。

そのため、トップスをタックインしても不格好に見えません。また、タックインするトップスの生地の量にもよりますが、タックインすることで上述の“腰周りの生地のたるみ”が多少解消されて、より自然な見え方に近づく、というメリットもあります。

仕事着と一線を画す一線のデザイン

続いてデザインについてです。黒スラックスはドレスなアイテムであるだけに、どんなトップスと合わせてもサマになる点では非常に便利です。
※ドレスとは? こちらをご参照くださいhttp://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810

ただ一方で、フォーマル感が強いために、オフタイムに履いていても「仕事着」というイメージで認識されてしまう可能性があります。そのイメージを払拭するためのデザインが、商品名にもあるサイドパイピング、つまり側面のサイドラインです。

ストリートトレンドの影響で、2016年後半頃からメンズファッションで台頭したサイドラインパンツ。黒のパンツの場合、幅広の白いラインが入った、ともすればジャージのような見え方をするものがほとんどでした。

その点、このパンツのラインは細めのブラウン。「仕事着」と差別化しつつ、サイドラインのデザイン自体が過度に主張しない仕立てになっています。

柔らかな風合いでツヤ感のあるポリエステルのツイル生地

生地は柔らかな風合いで、素材はポリエステル69%、レーヨン29%、ポリウレタン2%。織りが斜めになっているツイル生地です。シワになりにくくツヤがあります。

一方で、商品名に「ストレッチ」とありますが、着用した実感として、生地の伸縮性はほとんど感じられません。例えば、日常生活ではあまりない動きですが、このパンツを履いてスクワットのようにしゃがみ込むと、主に膝下あたりにちょっとした突っ張りを感じます。

この突っ張り感は、ひとえに上述した“膝下の生地のフィット感”によるところが大きいようです。例えばイスに座って足を組んだ場合、膝下がしっかり脚とフィットすることで、「裾が大幅にずり上がって靴下の上の地肌が見える」ことがありません。

ただし「大幅にずり上がる」ことはないのですが、少しはずり上がるのです。そして、その“ずり上がり”は、手で下に引っ張らないと戻りません。これは筆者のふくらはぎのサイズの問題かもしれませんが、柔らかな生地がそれくらいフィットするということです

ケアについてです。自宅で洗濯可能ですが、洗濯機使用の場合の水流はごく弱め推奨です。乾燥機の使用はNG。アイロンは低温であればOKですが、あて布が必要です。

定価は1万4040円(税込)。特にふくらはぎあたりのタイト感と伸縮しない生地感に、最初は少し戸惑うかもしれませんが、筆者は何度か履く内に慣れました。

できればまずは一度、店舗で実際に履いて鏡の前に立ってみてください。その時に「何度も履きたくなるシルエットの良さ」を実感できれば“買い”です。

EQ03

この記事を書いた人

EQ03

身長178cm 体重64kg 靴27.0cm

洋服を“食”と共に、「コミュニケーションを最適化するためのツール」と位置付けています。物産展マニア。国内外を問わず、地域・人に根差した物語性のあるモノ・コトに惹かれます。コーディネートはワイルドよりもきれいめを。