グリースの固くて使いにく印象を払拭したN.アクアグリースは今どきな質感を演出する逸品

ヘアスタイルにウェットな質感をだすと大人っぽさが加わり、カジュアルすぎない洗練された印象になります。それを表現できるスタイリング剤にはワックス、ジェルなどがあり、その中のひとつにグリースがあります。グリースは基本的には固くて重くハードな印象のあるアイテムで、まとめ髪に使うような商品が多く、単品だと使える髪型が限られてしまいます。そのため、ワックスと混ぜて使う方もいらっしいます。今回、紹介するのはそんなイメージを覆す単品でも使いやすく、柔らかくイマドキな質感を生み出すグリースです。では、N.(エヌドット)シリーズのアクアグリースをみていきましょう。

テクスチャーと使用感

手にとってみるとこんな感じ。半透明のゼリーのようなテクスチャーで、柔らかめ。糸を引くようなねばり気がほとんどありません。グリースは、材質が固くいかにもバチっとスタイリングできそうな、いかにも扱いづらいイメージがあります。そのイメージを覆すように、こちらの商品は程よい固さで柔らかく、取り扱いには優れています。手のひらでの伸びもクリームやファイバーのワックスほどではありませんが、問題ない程度に良好。しっかり目にやってあげれば十分です。なじみの良さはワックスと少し勝手が違い、髪の毛につける際はサッとなでるくらいではなじんできませんので、毛先〜毛束の中間をにぎりこむようにして馴染ませる作業をやってあげるのがおすすめ。

このようにして、毛束感、質感が均一になるまで馴染ませていきます。髪の毛をもちあげながらにぎることで空気も入り、このような感じに。また、使用量で質感を調整することができます。少ないとナチュラルな感じで、多めにつけるとウェット感を強く出すことができます。最初は適量で始めるとナチュラルな感じに仕上がりますので、さらにウェット感が欲しい場合はそこに少量ずつ付け足していくのが良いでしょう。

仕上がりと向いているスタイルについて

こちらが仕上がりの写真です。筆者自身、お客様ともにパーマヘアにむけてこのアクアグリースを使用するのが気に入っていて、その一例です。良いと感じるポイントは2つ。ひとつは「ウェット感があるのに空気感や軽さがある。イマドキな質感」。ジェルや他のグリースはウェットな質感こそでるものの、パキっと固まってしまい、重たい仕上がりになってしまい動きがだしづらいものが多いのです。

その点こちらはツヤのあるウェットな質感になりつつ。材質は軽く空気をはらんだような仕上がりが特徴。まさにパーマヘアなどに最適です。ワックスなどと違う点としては、「毛束を思う方向に動かし、形を作る」というよりは、「元々の髪の動きをいい感じに出す」と言ったイメージです。このあたりは本当に従来のグリースとは違うところでしょう。

ふたつめは「程よいセット力で、ある程度長さのある髪にも使いやすい」。良い意味であまりセット力が強くないため、ヘンに固まってしまったり、絡まってしまったりしない点です。今ではYouTube等でヘアスタイリングについて調べてみるとたくさんの動画が出てきます。中でも多くのスタイリング方法、スタイリング剤の使い方に共通する工程として、髪の毛になじまて、一度髪を全部立ち上げ、ライオンのように逆だてる。

次に、形を作りながら振り下ろし、髪の毛を整えていく。という、こんなやり方でスタイリングするのをみたことがあるのではないでしょうか? 髪の毛を立ち上げ、一度爆発させたように広げるのは髪の毛のボリューム感や空気感を出すために必要な工程です。ここまでは良いのですが、通常のワックスだとこのあと元の位置に振り下ろして戻すのが難しいことがあります。特に髪の多い人や長めのヘアスタイルの人ほど感じると思いますが、絡まったりして思うような動きがでず、時間がかかったりキレイなら束が出なかったり。躓きやすいポイントの一つです。

その点こちらの商品は髪のベタつきもなくすんなり元に戻すことができるのでノーストレス。時間もかからずスムーズにセットできます。髪が少し長くても扱いやすいのです。半面、毛束を立ち上げたり、自由自在に動かしたりと作為的に髪型を形作るのにはあまり向いておらず、セット力は弱めです。

ボリュームを出したり、毛束を動かしたりという動作はドライヤーやアイロン、あるいはパーマなどで土台の形を作っておくことが必須なので、このあたりは注意が必要です。こうしておけばキープ力の方はあるので、一日セットが崩れることなく過ごせるでしょう。

向いているスタイルや使い方としては自前のクセやパーマ等、自然な動きを活かしたい場合で使いどころは選びます。

それから全く反対でバーバースタイルなどのなでつける・まとめるような髪型に使うのも、少し軽い風合いにできて良いです。こちらは従来のグリースと同じような使い方ですね。おすすめ使用スタイルとしてはこの2点になってきます。

洗い落としと気になる価格は?

このNドットオムの商品はシリーズを通して自然由来のケア成分がベースで作られており、このあたりも気になる人には嬉しいところ。また、そのためか洗い落としも良好。手であればハンドソープや石鹸を使わなくてもなくても気にならない程度にはおとせますし、シャンプーも2度洗いが必要ということはないです。

仕上がりの「自然でキメすぎない感じ」と合わせて、このあたりはブランドを通して一貫しているところですね。ブランドのサイトに書いてあったのが、「良質なスタイリング剤を使う。それって自分がワンランクアップした気がする」というフレーズ。グリースはアメリカンで工業製品的なイメージもあるもの。相反する洗練されたイメージのこちらの商品ははまさに「良質なスタイリング剤」という気分が強く味わえると感じております。香りの柑橘系(伊予柑の精油)のさわやかな感じもそういったイメージを補足しています。気になる価格ですが、100gで2100円(+税)。髪型にもよりますが、一度の使用量は少なくて済むためコストパフォーマンスは高い方かと思います。N.オムのシリーズだと1番長持ちするでしょう。