汗が目立たないハイテク白Tシャツ。ナノユニバースの汗染み防止カットソー

近所のコンビニに行くのならさておき、人と会うなどの目的できちんと外出するのにTシャツ1枚って、勇気が要りませんか? ふだんからトレーニングしているナイスボディな紳士と違って、貧相な体型を衆目にさらすことにどうにも抵抗がある筆者は、暑くてもTシャツの上にシャツや羽織りを求めてしまいます。そんな“同志”はきっと多いはず!

しかし最高気温が35度に達するような日には、できればTシャツ1枚で出かけたいですよね。そこで本稿では、体型に自信がなくても貧相に見えない“白T”である、ナノユニバースの「Anti Soaked Henley T SS」をご紹介します。

 きれいめに見せてくれる3つのステキポイント

このTシャツは、大人をきれいに見せてくれる配慮が行き届いています。とくに、人の目線が集中すると言われる洋服の先端部分、つまり「首元」「裾」「袖」それぞれに、ひと工夫があるのです。順番に見ていきましょう。

・ステキポイント①「首元のボタン」

今回ご紹介するのはヘンリーネック、つまり首元にボタンがあるデザインのTシャツです。ヘンリーネックは、人によっては「バカボンのパパ」を連想するかもしれません。そうではなくても、ハラマキやラクダのももひきとセットで、おじいちゃんのイメージを想起される方もおられるでしょう。

しかしヘンリーネックは本来的には、クルーネックやVネックよりも“ドレス”、つまり“大人っぽい”ものです。首元のボタンが、ドレスアイテムである白シャツを想起させるためです。たった2個のボタンでも、ずいぶんと印象は変わるもの。ドレスとは?http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810

そして今回ご紹介するTシャツは、ボタンの質感とサイズが絶妙でとてもバランスがいいのです。ボタンは高品質なシャツに使われる貝ボタン。そして少し大きめのものを使用しています。ボタンがよくあるプラスチックの小さいものだと、“バカボンのパパ感”が強調されるのですが、そのような印象は払拭されあくまで大人っぽいデザインです。Tシャツなのにドレスライクといっていいでしょう。

なお、ヘンリーネックの着方について、「ボタンを開けることで胸元がちらりと見えるのがセクシー」という言説があります。しかし胸元がちらりと見えてセクシーなのは、ナイスボディな紳士に限ります。というわけで、筆者はボタンを2つとも留める着方を推奨します。かっちりした大人のドレスな着こなしです。

・ステキポイント②「裾のスリット」

このTシャツの裾の左右には、約5cm強のスリットがあります。この約5cmもまたバカにはできません。スリットがあることで、裾の部分が広がります。広がるということは、その上にある部分が相対的に細く見えるということです。

そしてこのTシャツは着丈が少し長め。そのため裾の上、ちょうど腹から腰にかけて、ゆるやかな曲線を描くことになります。筆者は上半身が貧弱なぶん、お腹が出ているわけではないのですが、厚い胸板もないので、ともすれば首から下がストンとまっすぐの、いわゆる“ずん胴”に見えてしまいます。しかしこのTシャツであれば、ゆるやかな曲線が生じることで、スタイルがよりよく見えるのです。

・ステキポイント③「袖口のリブ」

このTシャツの袖口は、腕が細くても太くても合わせやいように、伸縮性のあるリブになっています。袖口がガバガバすぎると、腕の細さが際立ってしまいカッコ悪いものです。逆に、袖が腕にフィットすれば、腕がたくましく見えます。筆者の場合は細腕すぎて、このリブをもってしても腕にフィットするまでには至りませんでしたが、それでもほかのTシャツに比べればはるかに、腕の細さは目立ちません。

 暑い季節にうれしい“ハイテク”を搭載

このTシャツの名前の頭についている「Anti Soaked」は「アンティソーキッド」と読みます。2013年からナノユニバースが展開している、撥水の特殊加工を施したシリーズで、「汗染みが目立たない」というスグレモノ。デビュー当時はその驚異的な機能性が大いに話題になりました。

購入直後はこのように、おもしろいほどの撥水性を発揮してくれます。ただしこれは生地の表面の話。裏地はきちんと汗を吸収してくれるので、表から見たらクリーンに見えて、実はTシャツの下が汗だくのまま、ということではありません。

また、洗濯を重ねるたびに撥水性は落ちていくのですが、それでもワンシーズンもたない、ということはないでしょう。筆者は昨年も同シリーズのアイテムを購入しましたが、その撥水性は7~8割は保たれているように感じます。

Tシャツ1枚で外を出歩いて、猛暑の中で汗だくになっているサマはなかなかに無残なもの。この機能はオシャレの観点からしても、とても重要なものではないでしょうか。テクノロジーが詰まったスニーカーを「ハイテクスニーカー」と呼ぶように、このアイテムは「ハイテクTシャツ」と呼ぶにふさわしいものでしょう。

「極上」とは言わずともほどよい生地感

いろんなブランドの白Tを見比べると、シンプルなものであるだけに、細部へのこだわりがそれぞれ違っていておもしろいものです。ただ、形は体型や好みによって一概によしあしを言いづらい側面がありますが、生地についてはごまかしがきかないもの。

その点で、このTシャツの生地感は「ほどよい」です。綿とレーヨンが50%ずつですが、化繊らしさを感じさせない、柔らかで上質な肌ざわり。

実のところ、生地だけで比較すれば、1枚で1万円を超えるようなハイブランドのTシャツはもとより、ユニクロの傑作スーピマコットンTシャツ(1枚1000円)にも及びません。それでも、少なくともガサガサした触感ではなく、1枚で着るに値するクオリティは確保されています。

白Tの永遠のテーマ「透け」について

白Tが避けて通れない問題、それが「透け」です。特に「チク透け」と呼ばれる、乳首が透けるかどうかは、オシャレにおいてこの上なく重要なポイントでしょう。「チク透け」はオシャレの即死です。残念ながら写真の通り、洗濯表示タグが透けるくらいですから、実のところ「全然心配ありません」とは言えません。

とはいえ、このTシャツは程よくゆったりめの作りになっており、身体にぴったりフィットするものではありません。そして布地に押しつけでもしない限り、乳首が透けることはないです。ただし逆に、胸を大きくそらしながら伸びでもしようものなら、その時は透けてしまいます。

そんなわけで、あらゆるシーンにおいて透けを回避するのであれば、またそもそも“主張の強い乳首”の方は、念のためユニクロのエアリズムTシャツ(肌色)を下に着込んでおくほうが安心でしょう。「白Tを1枚で着る」という本稿の主旨からは外れてしまいますが。

なお、このTシャツの魅力は“きれいめ”に見せられること。なので「ゆったり着ることでチク透けを回避しよう」などと考えたり、「ビッグシルエットが流行っているし、ワンサイズ上げて着よう」などと思ったりせずに、ジャストサイズで着ることをオススメします。ちなみに筆者は身長178cm、体重64kgで、ふだんTシャツはMを着ていますが、このアイテムもMでジャストサイズです。肩幅はナノユニバース公式ウェブサイトで42.5cm、ゾゾタウンで43cmと記載されています。

なくなる前に店頭へ!

このアイテム、夏のセールにかかっているためか、ゾゾタウンでは本稿執筆中にもどんどんと売れてしまっている模様ですが、2017年7月12日現在、まだ店頭には並んでいました。暑い間はもちろん、秋口にも上着と合わせて着られる汎用性の高いアイテム。買って損はありません。

なお、今回は“白T”という観点からホワイトをオススメしましたが、ネイビーとブラックもステキです。日光を力強く集めてしまう点だけは難ですが、生地の艶感はホワイト以上に感じられるうえに、“透け”の心配は皆無。ネイビーは人気なので完売している店が多いようですが、見つけたら即買いの価値ありです。

EQ03

この記事を書いた人

EQ03

身長178cm 体重64kg 靴27.0cm

洋服を“食”と共に、「コミュニケーションを最適化するためのツール」と位置付けています。物産展マニア。国内外を問わず、地域・人に根差した物語性のあるモノ・コトに惹かれます。コーディネートはワイルドよりもきれいめを。