世界を席巻していた「ストリート」のトレンドは少しずつ落ち着きを見せ、「クラシカル」「ドレスライク」といったキーワードがコレクションや街中でも散見されるようになりました。ストリート全盛時代はカジュアルアイテムが多かったものの、いきなり全身ドレッシーな装いにしてしまうと、気張りすぎていて野暮に思えます。そこで今回はドレスライクなスタイルのハズしアイテムとしていま使えるクラシカルなスニーカー、ニューバランスのM1400をあらためて見ていこうと思います。
流行りのダッドスニーカーよりもミニマム
2年ほど前からバレンティノやバレンシアガなど海外ブランドが手がけてきた「父親が履いていそうな靴」、通称ダッドスニーカーがブームです。派手なデザインにボリューミーなシルエットという、ある種コーディネート全体に馴染ませにくいもの。いくらトレンドだとはいえ、ノームコアに慣れた層からすれば、こういった派手で奇抜なデザインは抵抗があります。その一方で、セットアップなどドレッシーな服を着る際に、これまでの革靴やローテクスニーカーでは味気なさを感じるのも事実です。
そこで今回のニューバランスM1400を改めて見てみると、適度にボリュームがありながら、ダッドスニーカーほど奇抜ではなく、全体のハズシに使えそうです。大人の男性がダッドスニーカーを履くとハマりすぎてしまう可能性があるのですが、切り替えの少ないミニマムなデザインは、「おしゃれで履いているんだな」と思ってもらえるでしょう。
ポテッとしたフォルム
昨今のダッドスニーカーは、実は横から見るとボリューム満点な印象を受けますが、正面は意外とスッキリしています。そのおかげで、「派手なデザイン」「ボリュームのあるシルエット」だけど「なんだかカッコいい」に繋がっています。
その点、ニューバランスは「ミニマムなデザイン」だけど「ポテッとしたシルエット」といったように逆です。フロントフォルムはポテッとしてるものの、甲が低く、横からはスッキリ見えるので、キメすぎない雰囲気を醸し出してくれるのです。
ダッドスニーカーを「近所のオヤジ」にしない上質な素材
また、こうしたダッドスニーカーをはじめとするボリュームのある靴は素材が肝心。アイテムは「デザイン」「シルエット」そして「カラー(素材)」の3点から構成されているように、その中で、どこか1項目でもカジュアルな要素があれば、他をドレスライクに整えることが必要です。
今回のM1400は「シルエット」はボリュームがあって崩れていますが、「デザイン」はワントーンで統一されていてミニマム。そして「素材」はスニーカーでありがちな、メッシュではなくオールレザー。つまり、スニーカーでありながら、ドレスライクな要素のあるハイブリッドアイテムなのです。
また、履いていくほど足に馴染む機能的なメリットもあり、こうしたハズしのアイテムだからといって、ぬかりはありません。まさに大人のための一足といっていいでしょう。
大人が履ける「ダッドスニーカー 」
今回紹介したモデルはニューバランスM1400。定価は2万7000円(税込)。こちらは27.5㎝。筆者は普段から27.5㎝で、アメリカサイズだと9、ヨーロッパだと43を履いているため、特別大きかったり小さい作りではありませんでした。今回写真で用いたオールホワイトのモデルは数年前のモデルのため、すでに廃盤に。オールホワイトのボリュームのあるスニーカーは海外ブランドでも新作として出されています。もし気になる方はメルカリ等フリマで探してみるのもいいでしょう。
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