【サイズ感】誕生45周年ナイキのコルテッツは王道クラシックスニーカー

ここ数年は空前のスニーカーブームであり、その勢いは衰えることなく、今もなお続いています。1980~90年代に人気のあったスニーカーが復刻されたり、最先端の技術を取り入れた近未来的なデザインのスニーカーが誕生したりと、このブームとともにスニーカーの多様化も進んでいるように思います。

しかし、一方で、昨今のスニーカーブームの影響で、スニーカー自体のトレンドの移り変わりが一昔前と比べて異常なまでに早くなっているように感じています。

飾り気のないシンプルなデザインで素朴な雰囲気のスニーカー(ローテクスニーカー)に着目すると、ここ3年の間に、アディダスの「スタンスミス」や「スーパースター」から、ニューバランスの「996」や「1500」、コンバースの「チャックテイラー(オールスター)」や「ジャックパーセル」へと移り変わりました。

今日ではストリートスタイルの流行とともにヴァンズの「オールドスクール」や「オーセンティック」が人気を博しています。もちろん、トレンドに合わせて、その度に買い替える必要はなく、自分のお気に入りの一足を大事に履くことが大切だとは思いますが、それでもやっぱりトレンドは気になってしまいますよね。

そこで本記事では、次のトレンドと噂されているナイキの「コルテッツ」をご紹介させていただきます。

クラシックなデザインは唯一無二

ナイキの「コルテッツ」は1972年に陸上用のシューズとして誕生したといわれています。陸上競技に適応するようなアイディアを取り入れながらも、耐久性と快適な履き心地を両立したシューズとして進化を遂げ、今のデザインに至ったとされています。

凹凸の少ないフォルムの側面にナイキの象徴であるスウッシュのロゴが入った無駄のないシンプルなデザイン。この極限まで削ぎ落されたデザインがミニマムでクラシックな雰囲気を醸しているのだと思います。

つま先の部分はポテッとした丸っこいフォルムで、これがまた愛らしい。しかし、靴全体のシルエットはかなり細身であるため、ボリューム感はあまり感じません。シューズ全体はシュッとして先が丸っこいこの独特なシルエットとバランスは、まさに唯一無二な存在であるといえます。

色鮮やかなトリコロールカラー

ナイキのコルテッツはこれまで様々なカラーバリエーションが誕生していますが、一番人気は定番でもある「白・赤・青」で構成されたトリコロールカラー。スニーカーのベースカラーであるパリッとした白に、ナイキのロゴであるスウッシュに使われている鮮やかな赤とのコントラストがとても美しい。

それに加えて、スニーカーのソールのかかと部分に施された青のラインが爽やかさを演出してくれています。トリコロールカラーは昔からずっと使われてきた歴史の深い色の組合せでもあるため、爽やかさの中にもクラシックな雰囲気があるところがいいのですよね。

購入を検討しているときに様々な色の組合せのコルテッツを見てみましたが、個人的にはこのトリコロールカラーが圧倒的にカッコいいと感じました。

誕生45周年の記念モデルは上質なレザー仕様

一般的なコルテッツに使用されている素材はナイロンなのですが、今回ご紹介する誕生45周年の記念モデルは上質で耐久性にも優れたレザー仕様。非常に柔らかいレザーでもあるため、履き心地も抜群。レザーの表情は、光沢はなく、マットな質感。

この質感とパリッとした白が相まって、スニーカー全体が上品な雰囲気に仕上がっています。素材がナイロンからレザーに変わるだけで、スニーカーが与える印象は大きく異なります。

元々、スニーカーはカジュアルなアイテムに分類されますが、ここにドレス要素であるレザーを合わせることによってアイテム単体でドレスとカジュアルのバランスのとれた使いやすいアイテムになります。

そういった意味でも、今回ご紹介するコルテッツはレザー仕様となったことでドレスライクな印象が高まり、上品で洗練された印象を与えることができる大人が履いても様になるスニーカーといえます。

コルテッツはサイズ選びがポイント

「靴は同じサイズ表記でもブランドやデザインによってサイズ感が違うので試着して確認しよう」、一度は耳にしたことがある言葉かと思います。この言葉、もちろん、その言葉通りの意味もありますが、実はもう1つ、重要なニュアンスを含んでいます。

それは、「靴はブランドやデザインによって見え方が違うので自分の着こなしのバランスに合ったサイズを選ぼう」ということです。私のスニーカーの標準サイズは26.0~26.5cmですが、このコルテッツに関しては27.0cmを選びました。

コルテッツはシルエットが非常に細身のため、幅広な私の足では26.0cmはとても窮屈でした。次に26.5cmを履いてみたところ、履き心地は問題なかったのですが、自分の身体や着こなしとのバランスが少し不格好でイマイチな印象を受けました。

これは、白の持つ「膨張してみえる特性」に加えて、幅広の私の足がスニーカーを少し横に押し広げてしまっていることが影響したため、コルテッツの美しい細身のシルエットを表現しきれていないことが原因でした。

そこで、普段は履かない27.0cmをチョイスしたところ、見事に上記の問題を解決。この経験から「靴はサイズ表記を鵜呑みにするのではなく、自分の身体や着こなしに合ったサイズを選ぶことが重要なのだ」と学びました。

さすが45歳のコルテッツ、人生の先輩としても大変貴重なファッションのノウハウを教えてくれました(笑)。

購入してすぐに様々な着こなしとコルテッツを合わせてみましたが、やっぱりデニムとの相性が一番良かったです。特に、色落ちした薄いブルーのダメージデニムとは、最近の「装飾性」のトレンドの後押しもあって、最高の組合せ!

ただ、デニムにスニーカーとデザイン自体がカジュアルなアイテムで下半身を構成してしまうことになるため、デニムのシルエットはできる限り細身、トップスにはドレスライクなアイテムを合わせてコーディネート全体のバランスを取る必要があるかと思います。

次のトレンドとなるか?!ナイキのコルテッツに注目しよう!

今回ご紹介したナイキのコルテッツ、実は誕生45周年の記念モデルの発売をキッカケに、ファッション界でネクストトレンドとして注目を集めています。ナイキ側も世界のスーパースターやファッションインフルエンサーを発信源として、市場にアピールしコルテッツのビッグウェーブを起こそうとしているそうです。

実際に日本でも記念モデルの発売と同時に、コルテッツを使ったコーディネートコンテスト(女性のみが対象でした)が開催されるほどでした。とは言うものの、このコルテッツ、アディダスのスタンスミスのように万人に受けるようなアイテムではなく、むしろ玄人好みなクラシックスニーカーに位置付けされていると個人的には感じています。

つまり履きこなすことが出来れば、周りとの差別化の効果は計り知れないほど! さらに、世界のブームを先取りできてファッション背景的にも今が旬なスニーカーです。これから先、本当にコルテッツのビッグウェーブが来るかどうかは定かではありませんが、誕生以来45年間愛されてきた歴史あるスニーカーを、今一度チェックしておくのも面白いと思います。そんな「コルテッツ」は1万1880円(税込)となります。