ファッショントレンドとして定着してきた感のある「ダッドスニーカー」(ダッドシューズ)。ファストファッション・ブランドのZARAやGUでも展開され、気軽に試せるようになってきています。ただし、ダッドスニーカーはアイテム単品として見ると「ダッド」という言葉が表す通り、本来的には「カッコいい」アイテムではありません。スマートなセットアップなどのコーディネートの際にハズシで使うと冴えるファッションアイテム。
そのため、「着こなせるかな」と、二の足を踏んでいる方も多いでしょう。そんな方にオススメしたいのが、NIKE M2K TEKNO(テクノ)というスニーカー。NIKE(ナイキ)は、すでに「エアモナークⅣ」という人気のダッドスニーカーがありますが、こちらはそれを「現代版にアップデートしたモデル」とのこと。比較してみると、確かにエアモナークよりもコーディネートがしやすくなっています。ポイントは、シャープなシルエットです。
レザー素材のスニーカー
アッパー(甲)部分の素材は、天然皮革、合成皮革に合成繊維。オンラインの写真などだとわかりづらいですが、アッパーの部分はほぼレザー(系)素材で構成されています。多くの場合、スニーカーは動きやすさや通気性重視でメッシュ素材などが使われたりしています。それもあって素材の見た目からカジュアルな印象になりがち。しかし、こちらはレザーの素材感によって子供っぽくならないように見栄えが整えられています。
カジュアルながらもキチンとレザースニーカー。このあたりは人気のエアモナークIVを踏襲した作りとされています。また素材が重ねられて描かれたアッパー部分は、表情豊かなデザインとなっています。
デザインとシルエット
一番目を引く特徴は、ダッドスニーカーらしい、ぶ厚いソール。エアモナークと比べても同程度で、このぶ厚さが足元に存在感を与えてくれます。しかし、エアモナークとソールは同等のボリュームながらも、少しシャープな印象を持ちます。二つを見比べてみると、違いはシューズの先端――トゥの部分。
(左がエアモナークIV/右がM2K)
エアモナークが楕円のようなシルエットに対し、M2Kはそれよりもシャープな弧を描いているのがわかります。人の視線は先端に留まりやすく、そして注目する箇所の印象で全体に対するイメージも違ってきます。そのため、トゥのちょっとした違いにより、エアモナークよりもM2Kの方が、ぶ厚いソールによるボリュームあるフォルムのインパクトはそのままに、シャープな印象を持つのです。メンズファッションはどうしてもカジュアルに寄りがち。そのため、少しスマートさを意識するのがコーディネートを整える時には大切です。
そうなるとカジュアルどまんなかのダッドスニーカーは、ちょっと難しいアイテムということになってしまいますが、そこを解消しているのが、本アイテム。スマートなシルエットの印象とフォルムのカジュアルさのバランスが取れたアイテムといえるでしょう。
サイズ感とカラー展開
筆者はコンバース・オールスターでは26.5cm、GUのシューズ類では26-27cmあたりを履きます。今回は、27cmをチョイス。若干、つま先が余る程度のサイズでした。特に先端が細身すぎるということもないので、いつものスニーカーのサイズ感で選んでいいでしょう。
カラーは、アッパーが黒・ソールが白の【ブラック】を選択。いくつかカラーリングがありますが、白黒のモノトーン系がコーディネート的に合わせやすいカラー。遊びたい人は、ネオンカラー系などをチョイスしても面白いかと。前述のとおり、フォルムが整っているので、ダッドスニーカーの中でも遊び心も試せるでしょう。
(左がM2K/右がリーボックDMX。DMXと比べてもトゥのシャープさが際立つ)
特に耐水性に関しての記述はありません。ただ筆者が雨の日に履いた体験となりますが、少々の雨程度では特に浸水もせずにシミにもならず、問題ありませんでした。価格は1万1000(+税)。トレンドフルでありながら使いやすい逸品。オススメです。