新鋭ブランド「ナンバー」のノースリーブシャツは唯一無二の逸品!

他にはない形とシルエット

特徴的なのはなんといっても広げたときのこの形です。襟とボタンがあるのでシャツであることはわかるのですが、「袖は?」と感じるはず。

このシャツ、名前に「ノースリーブ」とあるとおり、袖がありません。通常のシャツであれば胴体の肩部分に袖が縫いつけてあります。しかしノースリーブシャツは、肩が少し外に飛び出してはいますが、そこに布の切り替え・縫いつけはなく、胴体部分から続いている1枚の布です。名前のとおり「袖のないシャツ」ということです。

袖のないシャツは、レディースではわりとよくあるデザイン。女性を美しく見せることを目的として、またその時々のトレンドを受けて様々な形をとるのが女性服です。それに比べてメンズの服というのは、ある程度形が決まっているものが多く、袖がない・肩を出すというデザインはタンクトップくらいのもの。肩を出すシャツなんて、アイドルかロックミュージシャンの衣装だと思うのではないでしょうか。

しかしこのノースリーブシャツは、袖こそないものの、肩を出すデザインではないのです。実際に着てみたのがこちら。

身幅が66.5㎝もあります。普通のシャツのMサイズは身幅はだいたい50㎝前後。それより15㎝も広い身幅がそのまま肩幅に続いています。着るとこのように肩が隠れる状態に。

腕を下すと、袖が現れました。ちょっと袖丈の短いシャツといった趣きです。袖が短いシャツはちょうど二の腕の太い部分を強調してくれますので、腕をたくましく見せてくれる効果があります。そして袖部分の「柄の方向」にも注目。

袖に見える部分は実は「胴体の一部」であるため、普通のストライプシャツなら縦になる縞模様の向きがこちらは横向きになります。

(公式サイトの写真)


http://ur0.biz/KJi8

パッと見ではきづかないかもしれませんが、こんなところも「デザインされた」服であるということがわかります。

「身幅の広さ」がもたらす効果

身幅を広くとるデザインの根幹には「ビッグシルエット」のトレンドがあり、シャツでもジャケットでも「なんでも細く」タイトなデザインがもてはやさた時期もあれば、今は「リラックスした」シルエットが主流です。今ではユニクロでもビッグシルエットと名の付く商品が並ぶほど。オシャレに敏感でない人でも「ちょっと前よりはサイズに余裕のある服を選ぶ」ことが浸透しています。

とはいえ、単にデカいサイズを選んで着るストリート系の着こなしとは異なり、「リラックスしているけど決してルーズではない」のが主流です。その大きな違いは「着丈の長さ」にあります。肩幅・身幅を大きくとっても着丈はいつもどおり。そうすることで全体のバランスが大きく崩れないように調節されているのが今のトレンドです。

このノースリーブシャツも、着丈は71㎝と、ユニクロのMサイズのシャツとほぼ同じ。しかし身幅は15㎝も広いので、このような見え方になります。

一見、普通の身幅に見えます。

横から見ると、余った布が前後に広がってアルファベットの「A」のように見えます。これはそのまま「Aラインシルエット」と呼ばれるもので、下に向かって広がる自然で美しいシルエットとして様々な洋服に応用されています。これだけ広がっていると、多少おなかが出ていても全くわかりません。体型が気になり始める30~40代の男性には嬉しいデザインです。

細部の紹介

シルエットの解説の次はシャツの細部を見ていきましょう。ネイビーをベースに、赤紫のストライプが入っています。ストライプの模様は2種類が交互に並んでいます。一見ランダムにも見えますが、太いストライプは等間隔で並んでいるため、パッと見ても整った印象を受けます。

襟はオーブンカラー。ここにも今のトレンドが表れています。ラフになりすぎず、かといってキッチリしすぎでもない雰囲気が出るので人気です。襟は立っている方が小顔効果が出るのですが、そういうことはあまり気にせず、リラックス感を出すのが2018年の主流ですね。

ボタンにもこだわりを感じます。もちろん天然貝で、プラスチックには出せない質感があります。1つとして同じものがない天然の縞模様があり、光の当たり方によっても色みがかわります。いわゆる玉虫色というものです。

背中側はこのようになっています。肩部分が横向き、見頃は縦向きのストライプ。このへんは一般的なストライプシャツと同じです。肩にはサイドプリーツ(布の折り返し)があります。普通は肩を動かしやすくするためにつけられるディティールなのですが、このシャツの場合身幅があまりに広いため、ちょうどこの部分あたりが肩の端になります。

プリーツの部分から肩が落ちています。「生地の切り替えがなくても肩部分に変なシワが寄らないように」「後ろから見てキレイなボックス(箱型)シルエットになる」「裾に向かって広がるまっすぐなAラインシルエットを作る」そんな目的があるように感じます。

裾は後ろが少し長いデザイン。そしてサイドにスリットが入っており、より裾の生地の広がりを感じさせるようになっています。

素材と質感、サイズやカラー展開は?

素材は綿100%。目が細かくハリのある生地で、ツヤ・光沢感のないマットな質感はさわるとガサガサ音がするほど。テロンとした「落ち感」より「ピンと張った」ハリ感を強く感じるので、着たときもまっすぐキレイなAラインを描いてくれます。

サイズは、身長167㎝体重67㎏の私で2を選びました。公式サイトでは着丈71㎝、身幅66.5㎝となっています。サイズ1もありますが、着丈70㎝、身幅65.5㎝とそれぞれ1㎝の差しかありません。通販での購入のため試着して比較できてはいないのですが、肩の継ぎ目も袖もない、また「肩幅」というものが存在しないデザインの服ですので、着たときにそこまで大きな差は出ないでしょう。

カラー展開は今回紹介したネイビーの他、白にネイビーストライプのバージョンの2種類です。

デザイン・柄・生地の質感までとことんこだわって作られたノースリーブシャツ。2万4840円(税込)です。夏用のシャツとしてかなり高額な部類に入ると思いますが、「見て・さわって・着て」みるたびにワクワクさせてくれるシャツです。残念ながら売り切れとなっていますが、ボーダーシャツなどはまだ在庫がありますし、近く秋冬も立ち上がるようです。これからが楽しみなブランドです。

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【2019】おすすめメンズシャツを60点レビュー!あなたならどのシャツを選ぶ!?

2018.11.01

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三十路

この記事を書いた人

三十路

体重69kg 足の実寸25.5cm 頭囲60cm

37歳、2児の父。 体型に恵まれなくても、仕事や育児に忙しくても、いっしょに「おしゃれでカッコいいパパ」を目指しましょう!