唯一無二のエイジング!パトリックステファンのコインケース

日本びいきのデザイナー・パトリックステファンとは?

今回紹介するのは「パトリックステファン」と呼ばれるブランドのコインケース。デザイナーさんの名前がそのままブランド名になったパターンのやつです。ハイ。まず、このコインケースの話をする前にこのデザイナーさんの話をさせてもらいたい。

この方、フランス出身のデザイナーで服好きなら名前を聞いたことがあるであろう「ジョンガリアーノ」から技術を習得しているんだそう。そして、これまた服好きなら誰もが知る「ディオール」のクチュール部門にも参加してる方なんです。

かなりの経歴がある方なんですが、このデザイナーさんに親近感がわくのはここから。実は日本の伝統的工芸品に魅せられて、2000年から日本でブランドをスタートしているんです。これだけの実績がありつつ、日本で活動してくれるという、それだけで好きになっちゃいそうなブランドなんですね。とまぁパトリックステファンさんの話はここでとして、このコインケースについて見ていきます。

パトリックステファンのレザーは「塗装をはがして」エイジングを楽しむ

このコインケース、かなり面白いデザイン。銀色に輝くシルバーレザーを使っていて、両側全面にこれでもかと、スタッズがちりばめられています。スタッズと聞いて、いかつさを感じるかもしれませんが、平らな丸スタッズになっていてるので、その分印象に柔らかさはあります。

このコインケースから感じるのはモードのそれ。コインケース全体から感じるなんとも言えない「モード」な雰囲気があります。

また、元は銀色の塗装が綺麗だったこのコインケース。銀色の塗装がはがれることで、エイジングを楽しむ作りになっているのもまた面白いところなんです。通常エイジングといえば、黒やブラウンの皮革ですが、こちらは、シルバーに塗装されたレザーを使い続けることで、その塗装がはがれていく過程を楽しむというもの。自分だけのコインケースに仕上がっていくんですね。レザー部分はエイジングで黒っぽくなっていくのに対して、スタッズ部分は変化しないのも面白いところです。

牛革にシルバーを塗装した物を使用しているため、銀の塗装がはがれていくのですが、自分だけのコインケースに染まっていきます。この使い古したヴィンテージ感を出せる経年変化の過程は、服好き、レザー好きであれば、シビれる経年劣化ではないでしょうか。ちなみにここまで育てるのに1年近い年月がかかっています。

また、このジッパー部分にもこだわりが垣間見えます。よく見かけるのは既製品のYKKのジッパー。もちろんYKKも世界に誇る日本のジップブランドですが、普通に見えてしまうのも事実。しかしながらこのコインケースは、ジッパー自体の色も銀色の物を使っていて、統一感があります。上だけでなくヨコの上から三分の一までジッパーが開くのも取り出し易くていいですね。

そして引手部分はスタッズと同素材の物を使用していて、高級感がありまます。トータルのデザインとして溶け込むようにオリジナルの引手がつけてあるのです。このひと手間、小さいディテールの変化ですが、全体に与える印象は大きく異なります。財布を開けるのが楽しみになっちゃうくらいです。

肝心の使い心地はどうか?

使い心地なんですが、適度な大きさに開くジッパーはまずまずの取り出しやすさ。僕はこのコインケースにカード数枚とお札を4つ折りにしたもの数枚、そして小銭を入れています。あまり多く入れすぎると取り出しにくくもなるし、パンパンになってちょっとダサく感じるので、注意です。サイズの実寸は縦7㎝、横11㎝、マチ1㎝になります。

お財布がすっからかんなのも考え物ですが、お財布がパンパンなのは本当にださいですからね。また、コインケースって2つ折りや長財布と違って、ズボンのポケットに入れてもシルエットが崩れないのがいいところなんです。

お財布って持ち歩かないといけない物ではあるんですが、できればポケットに入れたくないじゃないですか。服好きな人ほどシルエットが崩れることを理解していますから、ズボンのなかにはいれませんよ!

男性より服に関して知識のある女性を見てもらえば理解できると思うのですが、女性でポケットにお財布を入れている人は皆無。ほぼまちがいなくバッグに入れたり、手で持ったりしていることでしょう。しかしながら、メンズはレディースと比べて荷物が少ないことが求められる傾向にあります。両手が開いた状態が好きな男性も多いでしょう。

だから、メンズはポケットに財布を入れたがるんですね。そしてシルエットが崩れてしまうという悪循環が起こるわけです。それを考えたときにコインケースの使いやすさが分かるというもの。ポケットに入れてもシルエットが崩れず、お財布を持ち歩くことができるのはコインケースだけでしょう。

ですが、問題点もいくつかあります。
・お札を4つ折りにしなければならない。
・カードは数枚しか入れられない。
・小銭が取り出しにくい。
という3つがあげられます。

綺麗なお札を好む方って結構いると思うので、そんな方には向いていませんね、現金を持たない方には逆にいいのかもしれませんが。僕の場合カードはクレジットカード1枚、パスモ1枚、Tカードの良く使うカード3枚を入れています。逆に言えばそれ以外は容量オーバーでもあります。

ポイントカードの多くはあきらめなければなりませんね。カードとお財布を入れると、間違いなく小銭が取り出しにくくなります。コンビニのレジで小銭を取り出すのに時間がかかってしまうのはスマートじゃないですが、仕方のない部分ではありますね。でも、いいんです。おしゃれ優先で(笑)。

使い方として、こんなふうにキーホルダーも繋げられます。キーホルダーの付けられないスウェットなどのボトムスを履いているときにはかなりありがたい仕様です。

パトリックステファンの本当の魅力は目立つこと

さて、上の使い心地までは正直どんなコインケースでもあらかた一緒。どんな財布を選んでもあまり変わらない部分です。

「パトリックステファン」のコインケースを選ぶ理由、それは主張しすぎとも思えるデザイン性です。上述しましたが、ここまで全体にちりばめられたスタッズは見たことがありません。全面スタッズです。そして、そのスタッズの色と同色の塗装が施されたボディ。

知り合いの前でこのコインケースを出そうものなら、「すごい財布だね」と間違いなく言われます。そして、コンビニの店員からは2度見されます。「それいい意味で見てるんじゃないんじゃない?」って思われる方もいるかもしれません。

しかしながら、良い意味でなくてもいいんです。財布を見られることに意味があるんですから。どういうことかというと、どんな場面においても自分を覚えてもらう事って大事じゃないですか。顔や行動で覚えてもらえるならそれに越したことはありませんが、出会いが多い人ほど忘れられてしまう物です。

しかしながら、これだけ目立つ財布を持っていたらそれとセットで自分を覚えてもらう可能性も高まります。それだけ、特別なデザインがこのコインケースにはあるんです。

また、このコインケースに対しては本当にさまざまな意見をもらいます。「ロックが好きなの?」から始まり、「くそダサいね」と言われたこともあります。ですが、逆に服好きな人からは「オシャレだね!」と言われることが多いんです。色々なファッションアイテムを見てきましたが、見てもらう人のバックグラウンドでこれだけ印象が変わるものっていうのもそうそうないと感じます。

賛否両論。パトリックステファンのコインケースはとても面白い存在だとわかりますね。だからこそ、使ってみたい。使いこなしたいと思うんです。

終わりに

以上、パトリックステファンのコインケースについて余すことなく説明させてもらいました。ダサさとオシャレさの間を表現できる稀有なアイテムだと思っております。服好きな方こそチェックせずにはいられないはずですよ!

価格は税込み1万1800円ほどと、コインケースにしては高額ですが、ほかで代用できない物なので、デザイン性にお金をらっていると思いましょう。以上になりますが、読んでくれた方のお財布選びの参考になれば幸です! それではまた!!