秋に“羽織”で周りとの差別化を図るならレアセルの定番カーディガン

秋の深まりと共に徐々に下がりつつある今日この頃、外出に際して“羽織”は必須になってきました。手堅いチョイスとしてはカーディガンが挙げられますが、定番アイテムであるだけに、ともすれば“大学生っぽさ”や“オフィスカジュアルっぽさ”を醸し出してしまう可能性もあります。

そこで本稿では、独特のデザインと美麗なシルエットが魅力的な、一風変わったカーディガンをご紹介します。

非対称で柔らかな印象のデザイン

このカーディガンは、「レアセル」というブランドの定番商品。レアセルは実店舗が大阪駅前の商業施設「ルクア」の中にある1店舗のみなので、特に関東在住の読者諸兄にはなじみが薄いかも知れません。

しかし曲線の美しさが特徴の中性的なデザインは、少なからぬファンに支持されています。大阪にお立ち寄りの際は、是非訪れていただきたいところです。

さて本題です。このカーディガンのデザインの特徴は、前身頃(前部の生地)が“曲線的に非対称”な合わせになっている点です。上下にまっすぐではなく、斜めに配されたボタンが、裾に向かってゆるやかに広がる生地に、違和感なく視線を誘導します。

裾に向かって広がる前身頃は、肉厚で落ち感があります。そのため、ふくふくした体型の方が着てもやせ気味の方が着ても、違和感なく体型難が隠れる作りになっています。

着丈はSで67cm、Mで69cm、Lで71cm、XLで73cmとなっていますが、これは首の後ろのタグの部分から裾の左右の先端部分までの長さです。


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上掲の筆者撮影の平置きの写真では、左右の裾が開いている印象はないかも知れません。しかしこちらのモデル着用の写真の通り、実際に着ると、ボタンを全て閉じていても左右の裾はかなり開きます。

身長178cmの筆者がLサイズを着た場合、スラックスのポケットが完全に隠れ、ポケットにスマートフォンを入れていても傍目にわからない程度の長さになります。一方、左右の裾が交差する部分は、ファスナーの最上部が見えるぐらいの位置になります。

袖口は若干ゆるめのリブになっています。このカーディガンは全体的にゆったりした作りになっているものの、人の視線を集めやすい先端部分が締まっているため、ルーズな見え方にはなりません。

首回りにはゆったりとした大き目のフードがついています。顔の近くに布のたわみがあることで、対比的に顔が小さく見える効果が期待できます。

ただ、ユニクロのパーカーのように立ち上がるわけではなく、またタイトでもないので、このフードだけでは、首周りは若干スカスカします。


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この写真をよくよくご覧いただくと、モデルの髪の長さが首周りを補っていることがおわかりいただけるかと思います。実際に着用される際は、シャツやタートルネックの上から羽織るか、またはストール等で首元を補われることをオススメします。

ボタンは基本的に黒のプラスチックですが、一番上のボタンひとつだけが花柄。

このブランド「レアセル」を象徴する柄で、単色の生地の中で効果的なアクセントになっています。

なお、ゾゾタウンにおけるこのアイテムのページを見ると、「ZOZOスタッフの着用レビュー」として、若干レベルの高い着こなしが紹介されています。

筆者は基本的に、ボタンを留めて着ることをオススメします。視線の集まる首回りがルーズな印象にならず、このカーディガンのシルエットがより活きるためです。

その際にボタンを全て留めるのではなく、上2つのボタンだけを留めると、下に着るカットソーが程よくのぞきます。

体型難を隠しつつもきれいめなシルエット

このカーディガンは、全体的にゆったりとした作りです。身幅はSで50cm、Mで52cm、Lで54cm、XLで56cm。これは両脇の間のサイズです。上述の通り、脇から裾に向かって広がっているので、体型が見えにくい作りになっています。

しかしアームホールは細め。そのためルーズな印象はなく、美しいシルエットに仕上がっています。なお、生地に伸縮性があるため、窮屈に感じることはないです。

腕の部分の長さについてです。シャツと違って肩口から袖がついているわけではないので、「袖丈」ではなく「裄丈」の表記になります。Sで88cm、Mで89cm、Lで90cm、XLで91cm。

身長178cm体重64kgの痩せ型の筆者がLサイズを着て腕を下ろすと、親指の第一関節まで隠れる程度と、やや長めです。ただ、袖口のリブのおかげで、長袖のインナーを重ね着すれば摩擦で留まり、邪魔にはなりません。

上品なカジュアル感のある生地

生地は綿100%。特にツヤがあるというわけではないですが、柔らかくて肌触りがよく、上品なカジュアル感があります。

一方、裏地はスウェットのようなパイル地になっています。フカフカする、というほどではないですが、程よく保温性があります。また、ごわつかないので重ね着のストレスがありません。

ただ、ベルトやウォレットチェーンのような金属との摩擦があると、ほつれが起きやすいので、その点は注意が必要です。

ちなみに、このカーディガンは自宅でも洗濯可能ですが、その際は手洗い推奨。乾燥機はNGです。筆者は色落ちが怖いので、ワンシーズンに一度ドライクリーニングに出しています。

色は全5色。一番人気はブルーグリーン。


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このカーディガンは5色展開。ブルーグリーン、ブラック、グレー、ネイビー、ワイン。意外にも、一番人気は今回ご紹介したブルーグリーンです。あまりなじみのない色かもしれませんが、やや黒みがかっているために派手な印象はなく、“大人”でも気軽に使えます。

なお、2017年10月16日時点でどの色も在庫僅少になっています。

しかしこのアイテムは本稿冒頭でもご紹介しました通り、レアセルの定番商品です。次のシーズンもまた必ずリリースされるはずなので、興味ある色・サイズについては、ゾゾタウンの「お気に入り」に登録しておくことをオススメします。

定価は1万5984円(税込)。一見お安くはありません。

しかし、秋だけでなく春に着ても違和感がない上に、冬はドレス感の強いコートの下に着込めば上品にカジュアルダウンしてくれるため、長く使えるアイテムです。

また、ユニセックスなデザインなので、パートナーと共有するのも一手。そう考えるとコスパは決して悪くないはずです。

EQ03

この記事を書いた人

EQ03

身長178cm 体重64kg 靴27.0cm

洋服を“食”と共に、「コミュニケーションを最適化するためのツール」と位置付けています。物産展マニア。国内外を問わず、地域・人に根差した物語性のあるモノ・コトに惹かれます。コーディネートはワイルドよりもきれいめを。