サンダルと革靴のハイブリッド。メンズ夏の足元はグルカサンダル/シップスジェットブルー

本レビューでは最近流行しつつあるグルカサンダルのなかから、お手頃価格で質もよいシップス ジェットブルーのグルカサンダルをご紹介します。お手頃な価格ですので初めてグルカサンダルを購入する方にオススメしたいアイテムです。

 夏の暑い時期になると足元の涼さをもとめてサンダルを履く方も多いでしょう。また軽装にならざるをえない夏はTシャツなどのカジュアルなアイテムを使いがちで、Tシャツ、チノパン、サンダルなどラフな服装でお出かけする方も多いのではないでしょうか。

この服装だと涼しくて楽なのはいいのすが、コーディネート全体がカジュアルで子供っぽくなってしまい、綺麗にまとまりません。メンズファッションでは、スーツライクなドレス要素とTシャツ・ジーパンのようなカジュアル要素の適度なバランスを取ることが重要です。しかし、カジュアル度が高いサンダルを使ってしまうと、とくに服装が軽装化する夏の時期にはドレスとカジュアルのバランスをとることが難しくなってしまうのです。ドレスとカジュアルのバランスについてより詳しく知りたい方はこちらを参照してください。http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810

革靴とサンダルのハイブリッド、グルカサンダルとは?

 靴をドレスにしたいのであれば、高ドレス度のアイテムである革靴を選択するのが一番の近道です。

しかし、皆さん、夏の革靴ってどうでしょうか。サラリーマンの方は仕事のときには革靴を履くことも多いでしょうが、蒸れるし暑いしであまりいい印象はないでしょう。せめて休みの日ぐらいは革靴から開放されたいというのが正直なところではないでしょうか。

(グルカサンダルは革靴とサンダルのいいところどり)

革靴のようにドレス度が高く、なおかつ蒸れ知らずの涼しい靴こそ、グルカサンダルです。

グルカサンダルは写真のように革靴に穴が開いているようなデザインになっています。この穴により通気性が抜群によく、履いていても一切蒸れません。

また遠目には一見革靴のように見え、近くで見ても革靴同様にシャープなシルエットであるため、ドレス度が高めの靴であるといえるでしょう。グルカサンダルは、革靴のドレス度とサンダルの涼しさを合わせもつ、まさに夏にぴったりなハイブリッドアイテムなのです。

さきほどからグルカサンダルは革靴ライクであると繰り返し説明していますので、ここで革靴との比較写真をみてみましょう。比較対象の革靴は筆者がスーツに合わせているスコッチグレインの外羽根プレーントゥでサイズは24.5cmです。

このグルカサンダル(26cm)は1.5cmサイズが小さいプレーントゥとほぼ同じ外形です。アウトソールのサイズをそれぞれ測ってみたところ革靴(24.5cm)は全長29.0cm・全幅10.5cm、一方のグルカサンダルは全長28.5cm・全幅10.2cmで、両方とも全幅/全長が約36%とほぼ同じ比率でした。サンダルとしては大変細身であり、ドレス度が高いシルエットになっています。

サイズ選びについてはコツがあるので後述します。

グルカサンダルって流行っているの?

 いくつかのセレクトショップでグルカサンダルについて質問したところ「流行りのアイテムではあるものの、まだ定番化していない。定番品が中心の当店では取扱いがない」という回答でした。

このような「流行っているけど定番化していない」というアイテムは、他者との差別化をしたいファッション中級者以上にはうれしいものです。あるアイテムが定番化してしまうと、それはオシャレではあるものの普通になってしまうため、差別化ができなくなるからです。流行り始めだけどまだ定番化していないこの時期にグルカサンダルを取り入れることで、オシャレ好きな友人と差別化することができるのです。

 それでは、実際に購入するならば、どのグルカサンダルがよいでしょうか。グルカサンダルはそもそも革靴であるために価格もそれなりに高いものが多いです。

2, 3万円台の価格帯の商品が多く、なかには10万円を超えるものもあります。しかし、よほどファッションにこだわりがないかぎり、サンダルに2万円以上出すことに、ためらいを感じる方も多いでしょう。

シップス ジェットブルーのグルカサンダル

かくいう筆者もグルカサンダルに2万円は出せない派であり、お値段お手頃でそれなりに見栄えのよい一品を探していました。先シーズンから探し始め、今シーズンでやっと出会えたのが、今回ご紹介するシップス ジェットブルーのグルカサンダル1万800円(税込)です。

このアイテム、アッパーはマットな質感の牛革で、ソールは合成革です。オール本皮ではありませんが、着用時に目にとまるアッパーが本皮であり、合成革のソールは履いたら見えなくなるため、1万800円という値段をふまえるとお手頃なアイテムといえるでしょう。

また、安めのモデルにありがちな爪先部分が革で覆われていないというような若干カジュアル目のデザインではなく、爪先部分のみをみればほとんど革靴といえるようなドレスライクなアイテムです。

ここでサイズについて説明します。足が小さくて困っているという方以外はこの段落は読み飛ばしてください。

筆者は靴のサイズが24.5cmと小さく、このサイズだとセレクトショップのサイズ展開では適合するものがないことが多々あります。このグルカサンダルも、8, 9, 10(それぞれ26cm, 27cm, 28cm)の3サイズ展開で最小サイズは26cmでした。

ただ、ダメ元で26cmのものを試着したところ、若干ゆったりしているもののすっぽ抜けたりすることもなく問題なく履くことができました。サイズが大きめでも問題ないのは履き口のストラップを調整し、足首をフィットさせることができるからです。

サンダルですので素足で履くことが多いため靴ずれが気になるところでしょう。筆者は、初めて素足で履いて1時間ぐらい歩いたときは靴ずれしました。そのときは履き口のストラップを一番きつく締めていましたが、次はもう少しゆとりをもたせた締め方にしたところ、これ以降、靴ずれしなくなりました。

コーディネートの紹介

それでは実際に紹介したグルカサンダルを使ったコーディネートを紹介しましょう。どのコーディネートでも革靴ライクなドレスよりであるという本アイテムの特徴をいかした使い方をしています。

最初のコーディネートはポロシャツ、短パンとの組み合わせです。短パンというカジュアルなアイテムを使っているため、他の要素をドレスよりにしてバランスをとる必要があります。

エリが高めのポロシャツを使って若干ドレス目に寄せ、さらに靴に革靴ライクなグルカサンダルを合わせることでドレスに寄せて、全体のドレカジバランスを取っています。

つぎのコーディネート例は、ロングシャツに半袖プルオーバーを重ね、パンツはスラックスを使ったものです。

ロングシャツに半袖プルオーバーを重ねるというコーディネートはかなりカジュアルな合わせ方であるため、パンツは細身のスラックスでドレスよりに、靴もグルカサンダルを使いドレスよりにし、さらにストールを使ってドレスアップしています。これで全体のドレカジバランスを取っています。

ソックスとの組合せ

 ソックス+グルカサンダルの足元写真を紹介します。この写真のようにソックスと組み合わせることで「ソックスの色+黒」のストライプ状の模様にすることができます。

ソックスの色により表情に変化をつけられるため、コーディネートにアクセントを付けたいときにはソックスの色で遊んでみるのもおすすめです。筆者の経験では、赤ソックスとグルカサンダルの組み合わせは特に女性に受けがよく、かわいいですねという反応をもらうことが多いです。

皆さまも得意な色との組合せを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

グルカサンダルが気になっていたけど高いアイテムしかなくて手が出なかったという方、ぜひとも本アイテムを試着してみてください。もし試着してくだされば、きれいなシルエットを持つ本アイテムに魅了されることでしょう。

バラバシ

この記事を書いた人

バラバシ

身長165cm 体重58kg 靴24.5cm

イタリア的なファッションに惹かれつつもフランスもいいなとか多方面に手を出し被服費が家計を圧迫気味。最近はネイビーのアイテムに目がない。足が小さく服屋さんの靴ではサイズが合わないことが最近の悩み。