しまむら×『月刊ムー』ジャージはハイブランドに匹敵するデザイン!

2017年末に発売され年明けからしまむらと月刊ムーのコラボレーションが継続的に話題になっています。第一弾の人気を受けて5月と6月にも新たに複数のアイテムが発売されました。

「しまムー」と呼ばれ親しまれつつ出落ちのネタのようにも扱われていますが、話題の発端になった第一弾のしまむらx月刊ムーのコラボレーションのジャージをまじめに全力レビューしていきます。

海外ハイブランドのようなデザイン

SNSを中心に話題になったコラボですが、筆者は話題になる以前にしまむらへ買いに走り、わくわくしながら購入しました。第一印象は「すごくかっこいい!!」です。デザインがあきらかに良いです。初めて見たときにジバンシィ(GIVENCHY)やグッチ(GUCCI)のトラックジャケットを想起させるデザインだと感じました。


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特に首まわりのドローコードとサイドのラインに「ムー」のロゴが入っているのが素晴らしいです。ただ胸にムーのロゴが入っているだけであるとしたらそれほど面白くはなかったと思いますが、ドローコードとサイドラインがあるためハイブランド風デザインに近づいています。画像のコードやラインの部分を指で隠して比べてみてください。

しまむら内からではなく取引先の会社からの持ち込み企画で他のメーカー品だそうですが、これをデザインされた方々は海外ブランドのコレクションをよく理解しているのだろうと思います。細かく見ていきましょう。

派手なロゴに色とシルエットでバランスをとっている

まず目に入るのが胸の「ムー」の赤いロゴです。文字は「SUPER MYSTERY MAGAZINE|MU」と表記されています。個人的には中央はジッパーで左胸にロゴがあるほうが着脱もしやすくて好みのデザインですが、デザインする側の意図としても思いきって中央にロゴを入れたほうが面白いと判断したのだと思います。

フードにはナスカの地上絵のハチドリがプリントされています。ここも出落ちっぽいポイントになっています。月刊ムーというとナスカの地上絵が連想されアイデンティティといえるくらいになっていますが(言いきってしまうとペルーに怒られそう)、デザイン全体のアクセントになっています。このアイデアも素晴らしいです。

肩から袖にかけてのサイドのラインにも「ムー」の字体でロゴが入っています。文字の周りが赤く囲まれ小さめに並べられていて色で埋められていません。白などの色が入っていたら着用したときに輪郭が強調されてしまい、ラインがなかったとしたら普通のロゴジャージのようになりますが、このようにすることで全体を上手くまとめるデザインになっています。上下反転させていて文字に見せないようにしているところも素晴らしいです。

一番好きなポイントがこのドローコードです。ハイブランドのデザインそのままともいえますが、これがあるとないとでは大きく違います。コードにロゴも何も入っていなければ、少し離れて見るとムーの変なジャージ着てるなーくらいに思えますが、このデザインになっていることでハイブランド感が大きく増します。

これは事前にハイブランドのアイテムを見ていないとわからない部分でもありますが、首まわりにアクセントがあることでサイドラインのデザインと合わせて普通のジャージっぽくは見えないという効果があり、あえてこれを着ているという雰囲気を演出できます。ロゴの色をサイドラインとは違って白くしているのも素晴らしいです。

ポケットにはムーとモアイのロゴが入っています。細かく作っている印象です。

シルエットは全体的に細めで肩や首まわりが細く、Mサイズでも身幅は約51cmと一般的なSサイズに近いサイズ感のためレディースのコーディネートにも使えると思います。実際ネットで検索してみると女性タレントで着ている方やコーデに組み込んでいる方々がいました。男性では肩付近が細いと感じるのであればワンサイズ上げて着てみると良いかもしれません。

主に国内スポーツウェアで多いJASPO規格やJIS規格というサイズの規格がありますがそれに近い、ユニクロなどに比べるとやや小さめのサイズになっていると思います。

胸のロゴ以外にも全体的にムーがちりばめられていて確かに出落ちっぽくはなるため、「ムー」感がとても強くなりそうなものですが、色をブラックにしてシルエットも細身にすることで着ていてもそれほどおかしいと感じるほどではない、絶妙にバランスのとれたデザインになっています。

パンツも細めでアンクル丈

パーカのデザインを見てきましたがこの服はロングパンツとセットで販売されています。こちらもわりと細く、Mサイズでわたり幅は約28cmとスキニーパンツに近い細さです。股上は29cmで穿きやすくなっているため動きやすさは確保されています。裾幅は18cmですが着てみるとスポーツウェアとしてはやや急に感じるテーパードになっています。

股下は70cmですが、股上いっぱいまで腰位置を上げるとアンクル丈になる方も多いと思います。少し下げてもジャストサイズくらいで穿くことができます。色もブラックで綺麗なシルエットに見えます。

こちらもサイドラインが入っていて、左ポケットの下にムーのロゴがあります。パーカの胸のロゴに比べると大人しく見えますし、別の長めのトップスやアウターと合わせたときにも半分くらいは隠れそうなので気軽にコーデに組み込めると思います。

生地はメッシュの多層構造になっているようで真夏以外であれば快適に使えます。また、メッシュになっていることであまり安っぽくは見えない、生地だけでは素人目には評価ができないという効果があるため、しまむらっぽさを懸念されている方にも安心です。

一つ上の写真ではメッシュがわかりやすいように撮影しました。光にかざすと裏から透けて見えます。試しに派手な下着を差し込んで撮影してみると、安心してください、メッシュが多層構造のようになっているためか色が透けて見えることはありません。外側からはメッシュ構造内で光が反射しているように、写真で見られるようなつやのある生地のように見えます。

折りたたんでおくと掲載した写真のようにしわがでますが着ているうちに伸びていきます。縫製に関してはところどころ糸が飛び出ている部分はありますが細かく切っていないというだけで、そこからほつれてしまうようには見えません。スポーツウェアとして使っていても大丈夫だと思います。

洗濯タグはこちらです。裏には注意書きの続きとメーカーの株式会社ドウシシャ、中国製と表記されています。

ちなみにムータグの裏は「月刊ムー」とあります。購入した人も気がつかないくらい細かいですがやるからには全力で作るという姿勢が見られます。また付属の大きめの紙タグにもムーとあり徹底しています。

月刊ムーとはなにか

製造したメーカーはドウシシャという会社のようです。衣類だけでなく生活用品も多く扱っています。ブランドとしてはKaepaを扱っていてしまむらでも多く販売されています。

Kaepaはアメリカのブランドだったようでゴーシャ・ラブチンスキーで話題になったKappa(イタリア)ではありません。最近ではWEGOとコラボアイテムを出しています。Kaepaを製造しているということはこの月刊ムーコラボアイテムもスポーツウェアとしてそれなりにしっかりとした作りであることがうかがえます。月刊ムーについてや製造会社などこういった文脈も服を楽しむ上では重要だと思っています。

ジャージの人気を受けて5月と6月にもTシャツやハーフパンツ、ソックス、キャップ、バッグ複数、サンダルなどたくさん発売されました。ソックスなどは良さそうですがあまりにも多く出しすぎると面白みが薄れてしまうため、これがしまむらのやり方か!とも思いつつ、検索してみるとSNSで購入したみなさんが楽しんでいるのが見られるのでこういったお祭りもいいものですね。

今回レビューしたジャージはプチプラ安心価格のセットで2900円(税込)です。品番はこちらです。カウンターで品番を伝えると端末で調べてもらえます。M 230-0051、L 230-0069、LL 230-0070

4000着販売されたそうですが、追加で発売されたアイテムもTシャツやショートパンツなど品質的には同程度なのでチェックしてみてください。

しまむらはユニクロよりも店舗数が多く、有名なしまむら漫画の「しまむらは隣の町にもあるんだよ」の名言のように在庫がなくても隣町のしまむらにはあったりします。また店舗間が近いためか他店舗からの取り寄せも気軽に対応してもらえます。

こういったデザインのジャージをネタ以外で誰が着るのかと思うかもしれません。やや難易度は高いですが夏以外ではジャケットやコートに重ねたり、セットで使わずにパーカとパンツを別々に使うことで、元々デザインもまとまっているので合わせやすくおしゃれ感も出しやすいと思います。海外ではセレブの方々が派手なジャージを格好良く合わせています。

一般的に見たらネタっぽくて服が好きな人達から見たらハイブランド風に見えなくもない、デザインに遊びと気迫を感じるとても楽しめる服です。

モノトーン

この記事を書いた人

モノトーン

身長175cm 体重55kg 靴27cm

寄り道をしながらモノトーンをアレンジしたスタイルを模索中。シンプルなアイテム、ミニマルなデザインが好き。