季節が夏から秋に変わるにつれ、ファッションのトレンドもノームコアからドレスへと徐々に移り変わり始めました。シンプルな服装にワンポイントの装飾性。そんな今のトレンドにぴったりな小物「サスペンダー」をご紹介します。
サスペンダーの歴史
コーディネートを作るうえで、そのファッションアイテムのもつ歴史的文脈は無視できません。成り立ちや歴史を知りながら取り入れることで、より説得力のあるコーディネートができます。
まず、サスペンダーとはアメリカ用語であり、英国では「ブレーシズ」と呼びます。通常、腰に巻くベルトとは異なり、肩から吊り下げてズボンをベルト先のクリップなどで固定して、おさえておくものであります。
背中側も「H型」から「X型」、そして現在の主流である「Y型」へと変わっていきました。その歴史をたどれば、サスペンダーは男性の正装によく使われるスタイルでした。スーツに合わせたり、タキシードに合わせたり。なので、このアイテム一つでクラシックな雰囲気が出せるのですね。
体型難にはもってこいな装飾小物
サスペンダーのメリットの一つと言えば、でっぱったお腹との相性のよさではないでしょうか。普通のベルトは締めつけるタイプの物になりますが、サスペンダーは吊り下げる物。お腹への圧迫感を感じさせないのが、特徴になります。
また、着心地を重視して少し大きめのパンツを履くときもウエスト部分に余計なシワがよらず、また、ずり下がることもないので、裾に余分なたるみもできることはありません。ドレスの最大の敵は、シワとたるみ。上質なスラックスを買ったのになんだかキマらない。
そんなときは、ベルトの締め付けによるシワや裾のたるみが原因かもしれませんね。
実はカンタン!サスペンダーの着こなし色々
今回選んだのはスーツセレクトのサスペンダー。ベルト部が伸縮性のある素材が混紡されたブラウンのレーヨン生地。ベルト幅も30mmと細めでシンプルながらクリップはゴールドでアクセントをつけています(ブランド:スーツセレクト/商品名:Y字型サスペンダークリップ式/価格:4,800円+税)

単体でドレス感のでるアイテムなので、着こなしはシンプルにカットソーに合わせるだけでOKです。ただし、上下ともタイトなスタイルに合わせたり、ブロードのシャツスタイルに合わせると、多少「キメすぎ」な印象になってしまうので注意が必要です。
個人的にオススメはワイドスラックスで合わせるAラインのシルエットや、オーバーサイズのシャツで合わせるYラインのシルエットです。スラックスでなくてもドレス感のある生デニム、逆にシャツはカジュアル感のあるオックスフォードやフランネル、コーデュロイなんておもしろいかもしれませんね。

肩から吊り下げるのに抵抗があるという方は、クリップ部分だけ留めておいて垂らしておくだけでもアクセントになりますよ。

今年の秋冬は「見せるベルト」でワンランク上のオシャレを!
今年の夏に流行したロングベルトを垂れ下げるコーディネート、徐々に人気になりつつあるタックイン。最近はこういった「見せるベルト」のコーディネートが主流になってきています。
ドレス感の強くなる今年の秋冬には是非、サスペンダーでクラシックなドレスコーディネートでワンランク上のオシャレはいかがでしょうか。