ユニクロの「くるぶし出して行きましょう。」のCM効果か、くるぶし丈のパンツが流行りましたね。しかし夏はくるぶしを出すと涼やかでよいですが、秋以降は寒々しく見えてしまうかも。
対策としては「ソックスを履く」ことになると思いますが、洋服の先端部分(パンツの裾と靴の境界線)である足首は、人の視線を集めやすい部分であるため、見せ方に気を配るべきポイントです。そこで本稿では、“足首を装飾するアイテム”としてのソックスをご紹介します。
モノトーンで程よい主張のデザイン
商品名の「ジオメトリック柄」とは、幾何学模様のこと。直線や曲線を使って規則的に描かれた柄です。今回ご紹介するのは「足首を装飾する」ことを目的としたアイテムなので、主張がある、つまり目を引くデザインであることが前提です。
とはいえ、そのデザインがイラストや不規則な柄だったりすると、見る人に「あれは何のイラストだろう」「あの模様はどういう意味だろう」という具合に過剰に意識させてしまい、結果としてコーディネート全体(見る人の印象)のバランスを崩してしまう恐れがあります。
その点、このアイテムの柄は、主張自体は強いものの、見る人にデザインの意味を考えさせるものではありません。
また、アイテム単体を俯瞰して見ると柄がうるさく感じられるかもしれませんが、実際のコーディネートにおいては足首の部分だけしか見えないため、モノトーンという色遣いも含め、程よくカジュアルな存在感を発揮できるものといえます。
特に大人っぽいコーディネートを目指して下半身をドレス寄りにすると、良くも悪くも地味になりがち。そんな時に、このソックスで足首のワンポイントだけカジュアルな要素を入れると、ドレスとカジュアルのバランスがとれるというものです。※ドレスとカジュアルについてはこちらをご参照ください。http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810
ただし逆に、パンツや靴がカジュアルなコーディネートの際には、このソックスを用いるとカジュアルになりすぎるリスクがあり、注意が必要です。特に柄と柄がぶつかってケンカするような事態は避けたいところです。
厚めの生地はまさに秋冬向け
このソックス、かなり厚手です。履き心地がよくて温かいため、秋冬にピッタリ。素材はポリエステル85%、コットン12%、ポリウレタン3%。生地に伸縮性があるため、着脱に際して特にきつさは感じません。
また、履いている時はしっかりフィットするものの、締め付けるようなストレスはないです。サイズは“フリー”のワンサイズのみ。目安となる足の大きさは25~27cmです。また、このソックスの口ゴム(ふくらはぎ側)の端からかかとまでの長さは、筆者の実測で24cm。
アンクルパンツと合わせて履いている時に足を組んでもギリギリ、すねが見えない長さです。裾とソックスの間の地肌が見えると間抜けな印象になりがちですが、そうならないのはうれしいところです。
なお、このソックスは裏返すとちょっと驚きます。長い毛足が柄に沿って伸びているからです。これは柄の特性上、仕方がないのかもしれませんが、見た目に生理的な違和感を覚えるのは筆者だけでしょうか。
ただ幸いにして、この毛足自体は柔らかいもので、地肌に触れる際にも特に違和感はありません。そのため、「ゴワゴワする」といった不快感はないのでご安心ください。
扱い方に気をつけて生地の劣化を防ぐべし
そもそもソックスは、洋服の中で最も消耗の早いアイテムです。たとえどんなにフィット感のある靴を履いていても、歩行する中で多少なりとも摩擦が起こる以上、生地が傷みやすいのは致し方ないこと。
ただ、靴と接している部分の生地の傷みについては、人前で靴を脱がない限りは見えないものですが、いつも人の目に触れる足首の部分は、できるだけ劣化しないように配慮すべきです。
考えられる対策はシンプル。洗濯の際に裏返しにして、ネットに入れること。乾燥機を使わず、干して乾燥させることです。つまり、大事に扱うということです。なお、ソックスは消耗が早いものではありますが、だからと言って「消耗品」と考えると、つい雑に扱ってしまいがち。
筆者はこのソックスを、コーディネートにおいて足回りの“装飾”を担う重要なアイテムとして扱うようにしています。特にこのソックスは、平日の仕事着には不向きな柄なので、オフタイムにのみ履くもの。
その点でも、オフの日に着るようなお気に入りの洋服と同様に位置づけて扱うようにしています。多分に精神論めいた話で恐縮ですが、意識の持ち方次第で、このソックスの寿命は変わると思います。
他にも“使えるデザイン”がラインナップ
今回ご紹介しているソックスはザ・スーツカンパニーのもの。オフタイムのオシャレを目指してザ・スーツカンパニーの店舗を訪れる人は少ないと思うので、意外に思われたかもしれません。
しかしこのソックスは「ザ・スーツカンパニーで、偶然にもカジュアルファッションのコーディネートに活用できそうなものを、筆者が発掘してきた」というものではありません。
筆者が(そしてきっと少なからぬ読者諸兄も)知らなかっただけで、ザ・スーツカンパニーは意図して、こうした“カジュアルファッションに使えるソックス”を作っているのです。実際に、ジオメトリック柄以外にも、使い勝手のよいデザインが色々とあります。例として、以下に2点ご紹介します。
変形ボーダー柄
http://urx2.nu/Fnm4
カモフラージュ柄
http://urx2.nu/Fnm9
なお、今回ご紹介したジオメトリック柄のソックスには、グレーベースのものだけでなく、上掲の写真の通り、黒ベースのものもあったのですが、通販サイトでは完売となっています。
しかし、店頭ではまだ販売されているところもあるかもしれません。グレーベースのものに負けず劣らず使い勝手のよい色遣いなので、もし見つけられたら即ご購入されることをオススメします。
くるぶしを装飾して行きましょう。
今回ご紹介したソックスは定価500円(税別)。コーディネートに気軽に遊び心を採り入れられる点で、とてもコスパが高いと言えます。消耗することを見据えて、気に入ったものがあれば、同じものを複数購入されてもよいでしょう。
また、特にふだん「ザ・スーツカンパニー」の店舗に足を運ぶことがない人には、この機会に“思わぬところでお宝を発見する喜び”を味わっていただきたいと思います。今年の秋冬はこのソックスで、足元のオシャレを楽しんでみませんか。