THEOのクリエイティブホールドは「細毛、軟毛」タイプにぴったりな優秀ワックス

Tドラッグストアや美容室専売品、ヘアスタイリング剤の中でも主流であるワックスは市場にたくさんの製品が出回っています。これらは中々選ぶ基準がわかりづらいもの。今回は髪質や長さを基準にした選び方の解説を交えつつ、バランスの良いスタイリング剤「THEO ジオ クリエイティブホールド」を紹介していきます。

使用感と髪質について

蓋を開けると、フローラルホワイトティーの香りを感じます。優しい感じでクセはないけど、やや強めといった印象。とはいっても自分に使った時には気になることはありませんでした。

手に取り出してみると、このようなクリーム状の材質。見た目ではわかりづらいと思いますが、他のワックスと比べてもゆるく、非常に柔らかいクリーム状になっています。それだけに、もちろん手の平での伸びは良好です。早速、髪の毛につけていきましょう。まずひとつ、このワックスの特徴として挙げられるのは、つけた時の質感が軽いことです。

ジオクリエイティブホールドは分類としてはクリームタイプのワックスにあたります。クリームのテクスチャーは伸びが良くつけやすい半面、油分による重さで潰れてしまう、いわゆる、「スタイリング剤のつけすぎ」という失敗をしやすいのがデメリットになってきます。しかし、このワックスであればたくさんつけても重たく、ベタっとなりづらいのがポイントのひとつ。特に「つけすぎ」の失敗をしやすい髪の毛が細い方、柔らかい軟毛の方には向いています。

一般に髪質とワックスの関係としては「多毛・硬毛・太毛→クリーム系のワックス」、「薄毛・細毛・軟毛→ファイバー系ワックス」が向いてると言われます。セット力が同じでもまとまり感や束感が違ってくるのです。クリーム系はツヤと大きめの束が作れるまとめる力に優れる反面、ベタつきやすく重くなりやすい。ファイバー系は束は細かく、ややナチュラルな仕上がりだけど多毛の方が使うとまとまりきらず、パサパサしてしまいやすい。

もちろんスタイリングのやり方にもよるし、好みや目指すスタイルで使いわけるべきなのですが、スタイリングのしやすさでいえば、この括りで間違いないでしょう。このワックスが細毛、軟毛に向いているファイバーワックスとの違いとしましては、やはりこちらの方がツヤとまとまり感がでます。これはクリーム由来の油分によるものです。また、少し髪が長いヘアスタイル、男性のミディアムヘアなどにもおすすめです。ミディアムヘアの場合はあまり強く重たいワックスを使ってしまうとスタイリングがやりづらい為、このワックスの軽さと伸びのよさはうってつけでしょう。

仕上がりとキープ力

 

仕上がりはこんな感じ。スタイリングの強度としてはハード〜ライトハードのワックスの中間くらいといったところで、セット力はあまり強くありません。ガチガチにセットすると言うよりは、柔らかくふんわりとしたスタイリングをするのに向いています。細かい動きをだすのも得意です。そしてクリーム由来の束感とまとまり感が少し感じられます。

この商品の最大のポイントは「セット力が強すぎないけどそれなりのホールド力がある」と言うこと。軽さ、強さのわりにキープ力が高いのが良いところです。筆者が美容師として働いていてよく思うのですが、すぐにヘアセットが崩れてしまうからとスーパーハードの強力なワックスを選ぶ方が多いのですが、強力なワックスはたしかにキープ力もあるのですが、その分つけた際の伸びも悪く絡まりやすいもの。それが原因でスタイリングがうまくできない、大苦戦すると言うのをよく見かけます。気持ちはわかるのですが、やはり髪の長さやスタイルにあったワックスを選ぶのがいいと思います。

その点ジオのクリエイティブホールドはつけやすく、軽いのにキープ力があり、バランスが良いと感じております。余談にはなりますが、髪のセットをキープするにはスタイリング剤だけでなく、土台作りが大切。これはドライヤーなどを使って、「根本の浮きを作る」「生えグセで倒れてる髪を起こしてあげる」といった作業になります。この作業が難しい方、面倒に感じる方はパーマをかけるのがおすすめです。お悩みの方は一度美容師さんに相談するといいでしょう。

気になる価格は?

まとめると、このワックスが向いているのは「細毛、軟毛の方」「柔らかくふんわりしたセットを求める方」「ショート〜ミディアムヘアくらいの長さ」ということになります。髪質に関しては、多毛、硬毛の方だと量を多めに使ってあげれば、ある程度の対応は可能と考えています。長さはベリーショートの方だとおそらくセット力が物足りないと感じると思います。ちなみなやセット剤の洗い落としに関しては、並のワックスと同じくらいで、キープ力が高いから特別洗い流しにくいと言うことはありませんでした。

気になる価格ですが、定価が60gで1800円(+税)です。ネットをみると多少ディスカウントされている所も見かけますが、それでもやや割高ですね。ブランド名の「THEO」(ジオ)は美容メーカールベルのメンズラインのひとつで、「最高のモノ」と言う意味だそう。コンセプト通りこだわりがある人向けの商品と言えるでしょう。ただこれまで紹介してきた通り性能は高いです。

ワックス市場を強めのワックスが多いので、こういった「中くらい」の強度のものは品数も少なく選びづらいですが、今回紹介したジオクリエイティブホールドはバランスが良いと感じました。気になる方は試してみてはいかがでしょうか?