カットソー(Tシャツ)1枚でサマに見せる。ご承知のとおり、これがなかなか難しい。本来カットソーはカジュアルアイテムの代表であり、プリントTシャツに短パンを合わせると簡単に「夏休みの中学生」になってしまうからです。
しかし、今回紹介するカットソーであれば可能です。tsuki.sという耳なじみのないブランドのカットソーを紹介します。
ニットとカットソーにとにかくこだわる「tsuki.s」
tsuki.sに詳しい方は少ないと思います。もともと norikoike というブランドがあり、そのデザイナーである小池のり子氏が他界され、その遺志を受け継ぐブランドとして立ち上がったのが「tsuki.s」です。このブランドが展開しているアイテムは、さほど多くはありません。
多くのブランドは、ボトムスやトップス、小物に至るフルラインナップを提案しますが、tsuki.sのアイテムは、カットソー、ニット、シーズンによってコートを展開するだけです。
このブランドはとにかくカットソーとニットにこだわったものづくりをしています。こういったブランドを「専業ブランド」といいますが、tsuki .sはまさに専業ブランドといっていいでしょう。
tsuki.sのカットソーの3つの特徴

そして今回紹介するアイテムは、このカットソー。3つの特徴について紹介したいと思います。
特徴その1「立体的なシルエット」
度詰め天竺といって綿を高密度で編んでいるので、しっかりとしていて、その密度ゆえにかたい生地であることがわかります。かたいといっても、コットンなので、柔らかい素材がギュウギュウに詰まっていることでパンパンに張っているさまを想像してもらえばわかるでしょうか。
そして、着てみると驚くことに、身体がきれいに見えます。もしあなたが痩せてガリガリだとしても、太っていたとしても、生地が張っているのでカットソーが身体にフィット「しない」ことで、体型をキレイに見せてくれるのです。
特徴その2「耐久性のスゴさ」
私は夏になると、2〜3日に1回はこのカットソーを着用してします。まさにヘビーユース、ヘビーローテーションです。しかし、ほとんどヨレがみられません。耐久性のないカットソーであれば、首元からヨレていきますが、購入2年目でまだまだ現役です。
もちろん、首元のバインダーは少しよれが見られますが、普通のカットソーの耐久性を考えれば、けた違いに丈夫です。
タグの縫い目の部分に小さな穴が空きましたが、普段着用するぶんには問題ありません。
特徴その3「丈の長さ」
シルエットにこだわりがあるブランドのカットソーの特徴のひとつとして、「丈が長い」ことが挙げられます。


例えば、LACOSTEのポロシャツと比べるとこのとおり。着画像を比較してみると、LACOSTEのポロシャツは、腰位置が丸見えです。「何が悪いの?」と思うかもしれませんが、胴長短足の日本人にはこれが致命的なのです。
tsuki.sのカットソーを着ているときは腰位置が見えません。人には「見えていないものを、いいように補完する」という性質があり、腰位置が見えないカットソーだとスタイルが良く見えます。マスク女子が可愛く見える現象を考えれば、このことを納得してもらえると思います。
LACOSTEのポロシャツはこういった視覚効果が得られないので、そもそもスタイルがいい人向けだといえます。
着用感などについて
着ていて気になったことですが、首周りが一般的なカットソーと比べて詰まっているため、若干窮屈な感じがします。首周りが敏感でタートルネックを着られない方は、ひょっとすると着づらいかもしれません。
また、首周りが詰まっているため、Vネックのような「首周りが開いたセクシーさ」はありません。身長174cm、体重59kgの著者でサイズS(肩幅43cm、身幅47cm、袖丈23cm、着丈64cm)です。私は細みなので、同じ身長の方はMでもいいでしょう。
お値段は8640円(税込)。やや高いのですがこの使用頻度にして、かつ1枚でもサマに見えるカットソーであることを考慮するとオススメできます。