半袖で歩きたいような日差しの強い季節でも、直射日光を肌に浴び続けるのはなかなかのリスク。また、屋内では冷房が効きすぎていることがままあるため、長袖の羽織を持ち歩くのが大人のたしなみというもの。
今回紹介するのは、まさにそうしたニーズにぴったりの、汎用性の高いカーディガン。抜群のコスパにて機能性に富んだ、ユニクロの面目躍如と言うべき逸品です。
インナーを引き立てるミニマルで上品なデザイン
カーディガンは単体で使うアイテムではありません。だからこそ、様々なタイプのインナーとの相性の良さ、すなわち汎用性が重要です。今回ご紹介するカーディガンの魅力は、まさにその汎用性。
存在感が控えめなので、インナーに何を持ってきても、そのアイテムの邪魔をしないのです。理由のひとつはミニマルなデザイン。ノーカラージャケットのような形で、後述するカラバリはいずれもベーシックな色ばかり。
シャツと合わせてもカットソーと合わせても、カーディガンの存在感が前に出ることがなく、それでいてトップス全体の印象を上品に格上げしてくれる点において、大変優秀な羽織と言えます。
ポケットがスラッシュポケットになっている点がまた心憎い作りです。前面にあったなら、生地が柔らかいだけに野暮ったい印象になっていたかもしれません。
このスラッシュポケット、ジップがついているわけでもなければ深くもないので、何かモノを収納するのに便利というわけではありません。しかし、このポケットがあるのとないのとでは大違い。あって大正解です。
と言うのも、手持ち無沙汰な時に両手を突っ込んでおくのに、なんともちょうど良いのです。着用する人の感覚に寄り添ってくれていることを実感できます。
そしてこのカーディガンの唯一の装飾性とも言うべきボタン。単色の“いかにもプラスチック”というチープな作りではありません。グレーとブラックのグラデーションになっており、控えめながら上品な仕上がりです。
窮屈感はなく、それでいてクリーンなシルエット
昨今のシルエットのトレンドは“ゆったりめ”ですが、このカーディガンについてはきれいめなシルエット。身長178cm体重64kgで細身の筆者は、ユニクロのシャツはMサイズでほぼジャストサイズですが、このカーディガンはLサイズでちょうど良いと感じています。
しかし1サイズ上げてXLサイズにしても、程よいゆったり感で着られるものの、クリーンな印象は損なわれないと思いました。「体型を隠したい」「よりゆったり着たい」という方は、シャツよりも2サイズ上げても良いかもしれません。
アームホールは細めながら、先端は緩め。冬物のニットカーディガンのリブのような締めつけはないので暑苦しさはありません。それでいて、ある程度のフィット感も確保しているため、腕まくりもしてもすぐに落ちてくることなく、きちんと留まるのがありがたいところ。
春夏のニーズにきちんと対応してくれる作りです。ひとつ注意すべき点があるとしたら、生地自体に伸縮性が乏しいところ。そのため、体型によっては動く時や腕まくりする時などにストレスを感じる可能性があります。
そのため、できることなら是非店頭でご試着いただきたいところですが、オンライン派の方には上記の実感がご参考になれば幸いです。
大人っぽさを演出するスーピマコットンの光沢感
このカーディガンの魅力のひとつが、商品名にもなっているエアリズムの生地。涼やかなジャージライクな生地にはスーピマコットンが使用されており、上質な光沢感があります。それによって“カーディガン”というアイテムに付随しがちな学生らしさや老人らしさを想起させない風合いに仕上がっているのです。
また、機能面においては紫外線を90%カットしてくれるのもまたうれしいところ。真夏の屋内の冷房が強すぎる時も、屋外で直射日光照りつける時にも、大いに活躍を期待できる羽織と言えます。
なお、ポリエステル混のためシワが若干つきにくくなっていますが、全くシワにならないわけではありません。それでもダークトーンの生地はシワが目立ちにくいのと、多少のナチュラルなシワが光を乱反射して光沢感を強調する側面もあるため、あまり気にしなくてよいとも言えます。
つまり「普段はバッグに突っ込んでおいて、必要に応じて羽織る」といった使い方でも問題ない、ということです。
ケアについては、普通に洗濯機で洗濯可能ですが、乾燥機はNGとなっています。実際、風通しの良いところに干しておけばひと晩で乾きます。脱水を軽めにしておけば、特にシワが目立つことなく乾いてくれるのでアイロンも不要です。
ベーシックであるが故に使いやすい4色展開
このカーディガンのカラバリはユニクロ表記で「07 GRAY」「09 BLACK」「59 DARK GREEN」「69 NAVY」の4色。
筆者は「69 NAVY」を選びましたが、どの色を選んでも間違いありません。むしろ1990円（＋税）という価格に注目すれば、多色買いしても懐に優しいアイテムと言えます。買って損のない、マストバイの逸品です。
