差し色に使えるユニクロのドライEXクルーネックTをレビュー

全身黒っぽく地味になりがちな秋冬コーデも、ネオンカラーのインナーさえあれば目の覚めるようなアクセントを加えることができます。というわけで、ユニクロのドライEXクルーネックT(長袖)+を紹介させていただきます。

やってしまいがちな安易な「全身黒」コーデの特効薬

「黒」は、1980年代以降、コムデギャルソンとヨウジヤマモトの力によって前衛として提示され、やがて定番となり、現在では街着としてとてもオシャレで、しかもまちがいのない色であると認識されています。

だからわたしたちのワードローブはアウターでもボトムスでも黒っぽいもので埋めつくされがちです。秋冬ともなるとそれらのアウターやボトムスをフル稼働させるものですから、インナーまで黒っぽいものにしてしまえばあっというまに全身黒コーデが完成します。

もちろんおかしくはありませんし、基本的にオシャレな色ですから、ついついやってしまいますよね。しかし、全身黒でオシャレな人は存在しますが、その人がオシャレなのは全身黒だからではありません。

人となりからくるものだったり、あるいはいろいろな意味での文脈からくるものだったりが理由ではないでしょうか。あらためていうまでもなく服装とは自由であるべきものですが、ポリシーやストーリーのない全身黒からは、なんとなく安易な印象を受けてしまうのも事実です。

全身黒ののっぺりとした重さを緩和して軽やかさを演出するための解決策のひとつが、もっとも明るい色である白をインナーとすることです。

もちろんそれが正攻法なのですが、白黒のモノトーンからもう一歩踏み込んで、インナーにネオンカラーを、という提案をさせていただきます。

ネオンカラーがきめ手。ユニクロのドライEXクルーネックT

ネオンカラーのネオンとはそもそも元素名であり、ビタミンカラーやビビッドカラーとは範囲や位相が違うのでしょうが、アパレル用語としてはあいまいに用いられているのが現状なので、厳密に考えなくてもいいでしょう。ここではネオンカラーで統一します。

さて、困ったときのユニクロといえどもネオンカラーのラインナップはけっして多くなく、いつでも買えるというわけではありませんが、さすがにトレンドは押さえていて、現在はネオンカラーのアイテムも散見することができます。

ユニクロUのクルーネックT(半袖)+Eなどもありますが、ドライEXとしてはやや肉厚の生地で秋冬向きといえるドライEXクルーネックT(長袖)+(1990円+税)をオススメです。

カラー展開はホワイト、グレー、ブラック、レッド、グリーン、ネイビーとなっていますが、もっともド派手なレッドをチョイス。

サイズについては、私の場合ジャストサイズで着るならM、ややゆったり着るならLですが、個人的にはフワッと着て「ツインピークス」の赤い部屋のカーテンみたいなドレープ感を演出したかったのと、短めのアウターからは裾も見えるようにしたかったので、XL=身丈75cm、身幅56cm、裄丈86cmをあえてチョイスしました。

素材はポリエステル100パーセントの速乾素材ドライEX、ベトつかずいつでもサラサラの肌触りというもの。脇に縫い目のない立体的な丸胴仕様かつラグランスリーブ仕様です。

(背面の上部はメッシュ構造になっています)

(脇から体側部にかけてもメッシュです)

インナーに使って差し色を取り入れよう

まずは、このように薄手のパーカーのインナーに入れるといいでしょう。ちなみにコレ、インナーが黒だとかなり地味な恰好になってしまいます。

そして次にウールの黒いコートに黒スキニーといったまっ黒コーデのインナーとして使います。ネオンカラーの一撃であざやかな印象になりますね。派手に感じる方は、上のパーカーも加えて、色が見える面積を抑えるのも一手でしょう。もっともウールのコートを着込むようになるのはもう少し先の季節ですが。

結論:貴重なユーティリティプレーヤー!

コートのインナーにTシャツ一枚では、さすがに冬は厳しそうですが、秋だけでなく、まだ気温の低い春先にも活躍してくれることでしょう。価格からは考えられない、貴重なユーティリティプレーヤーといえそうです。