ユニクロのエクストラファインコットンオーバーサイズロングシャツはクリーンなビッグサイズのシャツ

昨今定着してきた「ビッグシルエット」。これは太っていたり痩せていたり、という体型難を自然に隠してくれる点で、非常にありがたいトレンドではないでしょうか。今回はそんなビッグシルエットの着こなしを容易に楽しめるアイテムをご紹介します。生地が上質でクリーンなデザイン、そして高コスパというユニクロらしい利点がありながら、一見してユニクロらしからぬトレンドフルなシャツ。実はレディスなのです。

たっぷりしていながらダブダブ感じのないシルエット

このシャツの一番の特徴であるシルエットから見て行きましょう。レディスのシャツを男性が着る場合のサイズ選びのポイントは、裄丈に注目することです。と言うのも、このシャツはXSから3XLまで7サイズの展開ですが、L以上の袖丈は全て51cm。メンズのシャツと比べるとかなり短めです。

しかし肩幅と身幅はかなりゆったりしています。最小のXSでも肩幅52.5cm、身幅60.5cm。これはユニクロのメンズのシャツのMサイズと比べても5センチ以上大きいのです。裄丈は肩幅も含めての数字なので、腕を思い切り伸ばすような状況でもない限りは、違和感なく着られるはずです。

なお、身長178cm体重64kg、上半身が細身の筆者は、ユニクロのメンズのシャツはMがジャストサイズです。しかしこのシャツでは一番大きな3XLを選択しました。袖口は腕を下ろすとちょうど手首が全部隠れる程度です。身幅は76.5cm。メンズのMサイズより20cm以上も大きい作りです。体型はパッと見全くわかりません。

背中には左右の肩甲骨のあたりに“サイドタック”が入っています。これはレギュラーカラーシャツの背中によく見られるデザイン。一般的には腕周りの動きやすさを確保するためと言われていますがこのシャツは元々ゆったりした作りなので「より動きやすい」というものではありません。

このシャツにおいては、こうして上部をサイドタックで絞ることで、裾が自然に広がるようなシルエットを演出している模様です。この広がり方はレディスらしさを強調する側面もありますが、身幅自体がゆったりしていることもあり、男性が着ていても軽やかな広がり、として自然かつポジティブに受け止められそうです。

アームホールはかなり太め。一般的に、ここは細い方が洗練された印象になるのですが、肩幅身幅のゆったり感とのバランスで、むしろこれくらいの太さの方が自然ではあります。

ひとつ注意すべき点があるとしたら、大きめのサイズを選ぶと手首回りがかなりブカブカして見えるところでしょうか。筆者はあまり頓着しないのですが、クリーンな見え方にこだわるのであれば、ここはキュッと締まっていた方がベターです。しかしながらボタンはひとつしかなく、「よりタイトに締める」ことができません。

袖をまくってしまえば気にならないと思いますが、袖を伸ばした状態で着るのであれば、この点を許容できるかどうかは好みが分かれるところだと思います。

 

しなやかで光沢感があるイージーケアの生地

商品名の「エクストラファインコットン」とは高級シャツに用いられる「超長綿」のこと。一般的には高級店で販売されるシャツに使われる素材ですが、大量生産、大量販売ができるユニクロが、そのスケールメリットを活かして、低価格で展開しています。

メンズでもこのエクストラファインコットンを使ったシャツがありますが、同じ素材でもメンズとレディスとでは仕上がりが違います。メンズの方は綿100%でパリッとした張りがあるのに対して、レディスの方は綿87%にポリエステル13%の混紡ということで、しなやかでしっとりした触感。

ビジネスシーンで着用するシャツであれば張りが欲しいところですが、カジュアルに着る分には、レディスのしなやかさの方が好ましいと筆者は感じます。古着にも似た“こなれ感”と、それでいて使い込まれていないクリーンな印象が両立しているのです。

ボタンは透明感のあるプラスチック。さして高級感があるものではありませんが、昨今のユニクロ商品はいずれもボタンへのこだわりが感じられ、「ボタンのせいでチープに見える」ということは決してありません。

ちなみにレディスのシャツなので、メンズのシャツと左右のボタンの位置が逆である点は予めご了承ください。慣れれば左右逆でも問題なく留められますし、誰かに指摘されることはまずありません。

ケアに際しては普通に家庭の洗濯機で問題ありません。そして洗濯機で「ソフトモード」で洗ってみて驚いたのですが、このシャツは脱水した後、シワを伸ばして干すと、乾くころにはシワの大半が目立たなくなっています。襟周りなど多少のケアが必要ではありますが、お手入れはかなり楽。ポリエステルの混紡の効果が活きています。

ちなみに、同じユニクロのエクストラファインコットンでもメンズのシャツだと、綿100%ということで洗濯機で脱水するとクシャクシャになってしまい、入念なアイロンがけが欠かせません。

要素のシンプルなデザイン

デザインについては「シンプル」「ミニマル」と言う表現がぴったり。ベーシックアイテムをミリ単位で毎年更新し続けるユニクロならではの、袖を通した際に違和感のない作りです。襟はレギュラーカラーで、一番上までボタンを留めても苦しくなく、それでいて一番上のボタンを開けても自然な開きになります。

裾は前面がスクエアに見えながらもサイドがゆるやかにラウンドしており、タックアウトで着るとサマになる前提の作りです。ビジネスシャツの裾を出して着ているような、“だらしなさ”を想起させません。

そして前面よりも後背部がやや長めで尻を隠すような作りになっており、前述の通りシルエットが強調される仕立てになっているため、裾が自然にふわりと広がります。

胸元にポケットはありません。シルエットにリラックス感がある分、デザインはドレスに寄せることで大人っぽさを確保しています。また、ボタンを開けてアウターのように「羽織る」よりも、ボタンをきちんと留めて「シャツとして着る」のが望ましいデザインと言えます。

 

ストライプ2色と無地3色の計5色展開


http://u0u0.net/Zdzn


http://u0u0.net/DWoo

このシャツは今回ご紹介している細いストライプのものと、同じ商品名で無地のものの2種類あります。

そしてストライプのカラバリはユニクロ表記で「63 BLUE」「69 NAVY」の2色。無地のものはユニクロ表記で「00 WHITE」「60 LIGHT BLUE」「69 NAVY」の3色となっています。

筆者はストライプの「69 NAVY」を選びましたが、遠目にはグレーのようにも見える色味で、シャツ一枚で着ても重い印象にならず、使い勝手が良いです。そして価格は多色買いしても負担が少ない1990円(+税)。

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EQ03

この記事を書いた人

EQ03

身長178cm 体重64kg 靴27.0cm

洋服を“食”と共に、「コミュニケーションを最適化するためのツール」と位置付けています。物産展マニア。国内外を問わず、地域・人に根差した物語性のあるモノ・コトに惹かれます。コーディネートはワイルドよりもきれいめを。