機能性インナーの代名詞、ヒートテック。もはや秋冬の定番となり愛用している人も多いでしょう。数年前には、その上位互換版ともいえるエクストラウォーム、いわゆる「極暖」が登場しています。「特段寒い日に重宝する」という声とともに「ヒートテックっぽくない」という声も耳にします。
日々アップデートされるユニクロの定番品のヒートテック「極暖」の中でも、今年から登場したタートルネックタイプのヒートテックエクストラウォームタートルを使用感とともに紹介します。
素材感と生地感
ヒートテック極暖の素材構成は、アクリル50%、レーヨン33%、ポリエステル13%、ポリウレタン4%。通常のヒートテックは、レーヨン34%、ポリエステル33%、アクリル28%、ポリウレタン5%なので、比べてみると、使用されている素材自体は一緒ですが構成比が異なることがわかります。「発熱素材が違うのかな?」と思うかもしれませんが、おそらく発熱素材自体が違うのではなく、裏起毛の有無の違いかと思われます。
手にしてみるとよくわかりますが、裏表同じ生地質の通常のヒートテックとは異なり、極暖は裏起毛があるため、裏表で異なった生地感です。セーターなどにも使われるアクリルが極暖の特徴である裏起毛部分に使われ、構成比でみると大きく異なっているということでしょう。
生地厚と裏地のつくり/クリーニングについて
伸縮性のほか、薄さが魅力のヒートテックと異なり、ヒートテック極暖は少し厚みがあります。ごく普通の肌着としてみると厚めで、トップスとして見ると薄め、というような中間な生地厚。ただ伸縮性は高いため、肌着として厚めだからといって動きづらいということはありません。筆者は別ブランドで100%綿素材の厚手の長袖インナーを持っていますが、肌触りは別として少しごわつき、動きづらさを感じました。
また特徴として「裏起毛」が記載されて機能として推されているため、説明書きだけ読むと「ボアのような起毛があるのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、そういった風ではありません。見た目も触ってみた感じもボアも毛羽立ちもなく、「織り」で空気層を作っているということをわかりやすく「裏起毛」と表現しているようです。そのため、着てもモコモコした感じは皆無。
(裏地部分/起毛感はない)
クリーニングについては「洗濯機・ネット使用」。筆者が実際に洗ってみたところ、特に問題はありませんでした。またシワができるようなこともなく、そのまま着られる乾きあがりでした。タートルネックの場合、インナーながら首元部分が見えるため、こういったイージーケアは地味に嬉しいところ。
極暖の使いどころとレイヤードアイテムとしての活用
通常のヒートテックと極暖シリーズ。その特徴と使いどころが異なります。ここを理解せず、ヒートテックの単なる上位版だと思って使うと「なんか違う」となってしまうでしょう。
ヒートテックは、発熱性を備えながらも薄手、というのが一番の魅力。薄いため、上に着るファッションの邪魔をしません。しかし、極暖の場合はわずかに厚みがあります。若干の着ぶくれ感がでてしまったり、ビジネスシャツのようなぴったりとしたサイズ感のトップスなどの場合、着ることができなかったりという問題がでてきてしまいます。通常のヒートテックの感覚で極暖を着ると「おやっ?」と思うのは、このあたりの感覚でしょう。
筆者はユニクロやGUではMがジャストくらいです。こちらもMでちょうど肌にフィットする感覚。伸縮性もあるので動きづらくもありません。インナーと割り切るのならばいつものサイズ感でいいでしょう。ただ、筆者はあえてワンサイズアップのLサイズを選びました。首元にゆとりも生まれ、ゆったりとリラックスして着ることができます。またサイズアップすることにより、見えても肌着感のないトップス然として使用することもできます。
筆者の着こなしというよりも、この極暖シリーズは(特に今回のアップデートでは)、インナーとトップスの中間を狙っているのではないかと思います。実際、ユニクロの公式サイトでは極暖の上にウルトラライトダウンジャケットを羽織ったイメージ写真が掲載されています。
ただ完全にトップスとして使うには注意が必要。裾に「ヒートテック」のタグがあったり、縫い目が目立ったりなど、外見がインナー然とした作りこみとなっています。また、下になにも着ない場合は乳首浮きに注意。
ヒートテックが通常の秋冬コーデの邪魔せずに+αの快適さの提供とするアイテムとするならば、極暖は着用枚数を一枚少なくしてもOKとし、より幅広いコーディネートを提案するアイテムなのでしょう。その位置づけを間違えなければ、寒い時期には使い勝手良いアイテム。価格は1500円(+税)。今季は特にオープンカラーシャツにタートルネックなどのコーデも推されていますので、レイヤードアイテムとしてもオススメです。
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