寒さが厳しい時、真冬のアウターといえば、ダウン素材のいわゆるダウンジャケットが定番。しかし、ダウンジャケットと聞いて思い浮かぶシルエットは、「モコモコ」感ではないでしょうか。
防寒面では安心な半面、あの実用性/防寒性重視な感じが苦手な人も多いのではないでしょうか。そんな中、オススメしたいのが、ユニクロが今季強く押し出している「ハイブリッド」アウターシリーズ。
今回はその中でも「ハイブリッドダウンコート」を紹介します。ポイントはなんといっても、ダウンらしからぬ「スマートさ」です。
ハイブリッド素材とは
そもそも名称のハイブリッドとは「異なった要素を混ぜ合わせ、もしくは組み合わせた」という意。動力に電池とガソリンを組み合わせた車をハイブリッドカーなどと呼ぶのもそこからです。
ユニクロのハイブリッドアウターは、ダウン(いわゆる羽毛)と吸湿発熱素材の組み合わせ。オンラインの商品紹介にも「身頃にはダウンを、脇や袖には吸湿発熱中綿」と書かれています。
ざっくりというとメインの胴体部分はダウン、袖回りの部分は吸湿発熱素材、という構成。吸湿発熱素材とは、人の発する汗などの湿気を熱に変えてくれる、いわゆるヒートテックのような素材です。
羽毛部分はダウン90%、フェザー10%。これはユニクロが展開しているシームレスダウンコートなどとも同じ混合率で、贅沢にダウンが使用されています。
また表地は、ポリエステル82%、綿18%。綿が混紡されており、若干の起毛感が施されています。安っぽいテカリなどは皆無。
スマートなシルエットとカラー展開とサイズ感
ハイブリッドダウンコートのイチバンの魅力は、なんといってもダウンのモコモコした感じが皆無なこと。表面がノンキルトとなっており、これによりスマートな印象となっています。
ユニクロは「シームレスダウン」という比較的スッキリしたダウンジャケットやダウンコートも展開しています。こちらは羽毛を閉じ込めるためのキルト部を糸ではなく接着剤にすることでモコモコ感を低減させています。
ただどうしてもダウンの凹凸が若干出てしまっていました。ハイブリッドダウンアウターでは、表地部分にキルト部を出さないようにすることで、凹凸をまったく見せないようにしています。
(袖先部にボタンもあり、絞ることも可能な配慮)
また腕回りを吸湿発熱素材とすることで、綿の量を多くせずに防寒性を確保させています。ヒートテックが薄手ながらも暖かいのをイメージするとわかりやすいかと。
これにより動かやすさもさることながら、腕回りがスッキリとして、全体のシルエットを整えるのに一役買っています。カラー展開は、ブラック、ブラウン、ネイビーとどれも定番の色。どれを使ってもハズレはないでしょう。
筆者は定番の黒を買いましたが、ブラウンもかなり深めの色合いで惹かれました。サイズ感は、通常のユニクロのアウターのサイズ感。特にビックシルエットであったり、逆にタイトすぎだったり、ということはありません。
ただ、真冬のアウターとなるので中に着込むことを考え、ワンサイズアップしてもいいかもしれません。筆者は通常、Mサイズがジャストですが、こちらはLサイズをチョイス。
ハイブリッドアウターシリーズとの比較
(コートはフードの取り外しが可能)
ハイブリッドダウンコートのほか、ハイブリッドダウンジャケット、ハイブリッドダウンウルトラウォームコートなどが展開されています。
ハイブリッドダウンコートはその中でも一番、スッキリとしたアイテムとなっています。ポケットもサイドスリットのみとなっており、フード部の取り外しも可能。
(ジップとボタンの両方で止めることが可能/比翼仕立ては防寒性のほか、スッキリした見た目に一役かっている)
ハイブリッドダウンジャケットは、ポケットが外付けで目立つようになっており、フードの取り外しもできません。コートよりも街着やカジュアルよりの着用シーンを想定しているのでしょう。
ただジャケットというわりに裾丈が長めなので、試着してワンサイズ大きめにして、コート風に着るなどするのがいいかと思います。
ハイブリッドダウンウルトラウォームコートは、「ユニクロで一番暖かい、極寒地仕様のアウター」と説明書きにある通り、上記二つとは異なり、より実用性を重視した作りとなっています。
そのため、ボリュームもあり、ファーが付いているフードが主張するように、スマートさは犠牲になっているイメージです。アウトドアなどではなく、日常生活ではハイブリッドダウンコートか、ハイブリッドダウンジャケットで防寒性は十分という印象です。
ハイブリッドダウンコート、価格は9990円(+税)と一万円程度。ちなみにシームレスダウンコートが1万5900円(+税)。冬のマストアウターとしてデザイン、品質、価格ともにオススメです。