ユニクロからYKK製ファスナーで最高級のエクセラZIPを使った「レザータッチミニショルダーバッグ」が販売されました。1990円(+税)には見えない高見えアイテムで、フェイクレザーながら本革のような深みのあるレザー調の生地です。
頼りない収容力のため、鞄として持つよりも、高級感ある見た目を活かしてアクセサリー感覚で使う方がオススメのアイテム。早速細部をレビューしていきます。
高級感の正体はファスナー
まず注目のファスナーから見ていきましょう。正直に言って、今更ユニクロのフェイクレザーがリアルレザーに見えることくらいでは多くの方が驚きはしないでしょう。しかしファスナーにYKK製で最高級の「EXCELLA(エクセラ)」を使っていることには驚きです。
特有のZIPの形状をしており、高級感のある輝きを放っています。スライダーも非常になめらかで、噛んでしまうようなトラブルは無いでしょう。
そもそもYKKは、世の中の多くのジッパーを手がけるブランドです。試しにお手持ちのアイテムのジッパーを見てみていただきたいのですが、その多くが「YKK」製であることがわかります。そしてこちらで使用されているエクセラとは、職人が一つ一つ丁寧に研磨して手仕上げしているもの。
筆者も金属研磨の手仕上げ経験があるのでわかるのですが、材料の金属によって磨きやすさが異なる上、この小さいZIPのパーツ1つ1つをここまで輝かせるのは熟練の技があってこそです。
その手間や材料費の影響は金額にはね返って来るものです。実際に高級ブランドのバッグやコート等に使われることも多く、筆者の所持している6万円のライダースジャケットに使われているのもこのエクセラでした。スライダーの使用感、見た目の高級感も全く同じ。疑うわけではありませんが、ユニクロのものが偽物とは考えにくいです。
レザーの素材感も格段にレベルアップ
素材は本体部分が裏側も含めて合成皮革のポリエステル100%。ユニクロ「ネオレザーライダースジャケット」シリーズの合皮製品の出来映えも素晴らしく、数年前のものですが十分本革に見えるレベルでした。あれから数年、久々にユニクロのフェイクレザーを手に取ってみましたが数段レベルアップしていました。
かなりホンモノに近い風合いを再現できていた当時の「ネオレザー」シリーズですが、強い光に当たると合皮特有のテカりが気になることもありました。上掲の写真、ちょっとだけ安っぽく見えませんか?
ところが今回のバッグは一切それが無い。確実な進化を感じます。ここまで来るとフェイクかどうか素人で見破れる人はそういないでしょう。それなりにレザーも見慣れている筆者は、合皮と知っていたにも関わらず、店舗で「合皮だよな……?」とついついタグを確認してしまいました。
いいものを持ちたいけれど、なかなかお金を掛けられない方には是非オススメです。数年前の「ネオレザーライダースシリーズ」でも感動したものですが、この進化したフェイクレザーの風合いで、再びライダースジャケットを手がけてほしいものです。
ベルト部分も表は合成皮革。
裏側はすべりのいいポリエスエル素材。
小ぶりなサイズ感はデメリットになり得る
サイズは横(底)18㎝×縦15.5㎝×幅6㎝。小ぶりでスマホ、財布、キーケース程度が限界でしょう。スタイリッシュな見た目に違わず、コンパクトな収納力。
この通り横19㎝×縦9㎝×幅2.5㎝の長財布が入りません。普段使いするのに、普段使っている物が収納できないのでは使い勝手が悪いため、購入前にご確認下さい。
実のところ荷物を入れる鞄として見た場合、収容力がかなり貧弱です。財布は持たずにカードやマネークリップ等使う方からすればそもそも持つ必要性が薄い。ポケットより少し大きいくらいの収容力とお考え下さい。小さいことを利用して、バッグインバッグしてもいいでしょう。
ただ、ファッションアイテムとして見た場合話は別。流行のミニバッグがユニクロで、しかも高級感があり低価格。今まで持っていなかった方が挑戦するには最適でしょう。高見えアイテムとして、またドレスライクなためトレンド的にも悪くありません。
ショルダーベルトの長さは最長122㎝まで調節可能です。
167㎝51㎏の筆者はこのコーディネートでは最長で調節しました。斜め掛けするなら、あまり短いと窮屈そうに見えてしまいます。このくらいの長さが程よいでしょう。
2色展開でハズレなし、迷ったら黒
カラーは「09 BLACK」「38 DARK BROWN」の2色展開。筆者はより高級感のある「09 BLACK」を選択しています。レザーの素材感が伝わりやすいのはブラウンと言われていますが、こちらは合皮。経年変化で風合いが増したり、味が出てくることもないため、表情が見えにくくコーディネートしやすいため、迷った方はこちらがオススメです。
では「38 DARK BROWN」はオススメしないのかというとそんなこともありません。至近距離から見ても十分リアルレザーに見えるし、ビニールのような安っぽさを感じることもありません。赤みの強い茶色です。フェミニンな印象が増すため、男性以上に女性が持つことをオススメするカラーです。
小ぶりなサイズ感なので、少々女性的でかわいらしい印象になりがちです。こちら扱いはウィメンズとなりますが、男性でも持ち歩けます。筆者が訪れた店舗ではレディースフロアのスカーフ等が並ぶ小物区画に陳列されていました。
残念ながらオンラインストアでは在庫切れだったため、レディースフロアに足を運ぶ必要があります。店舗で実感した小ぶりなサイズ感からも、初見で少々女性向けかな、と感じてしまいました。
オンラインストアの表記に関して、経験上「オンラインストア・一部店舗のみの先行販売所品。その他店舗では後日に販売を予定」とされている場合、後日多くの店舗で展開される可能性が高いです。確実なのは在庫豊富な大型店舗に行くことですが、気になる方はチェックしてみて下さい。一時在庫切れでしたが、記事執筆時点で在庫復活していました。