ユニクロのノンキルトダウンジャケットはファッション性と機能性を両立させた防寒アイテム

防寒性の高いアウターというと、いまでは安価に手に入るダウンジャケット・ダウンコートなど、いわゆる「ダウン素材」のアイテムが思い浮かぶでしょう。実際にダウン素材は高い保温性・防寒性があり、ここ一番の寒さに耐えるときには重宝します。

ただダウンジャケットのイメージは、おそらく、あのモコモコとしたシルエットでしょう。「暖かそう!」と思う反面、野暮ったくも見えてしまい、オシャレとは縁遠いアイテムとして敬遠している人も多いでしょう。

そんな人に紹介したいのが、ユニクロのノンキルトダウンジャケットです。ダウンの防寒性を持ちながらもシルエットをスマートにした、いいトコ取りなアイテムです。こういったデザインはカナダグースのダウンジャケットが有名ですが、それがアンダー1万円で手に入るのがユニクロの強みです。

ダウンを敬遠していた人へも、またすでにダウンジャケットなどを持っている人のもう一枚としても、オススメできます。

素材感とキルティング

素材構成は、表地がポリエステル84%、綿16%。中わたはダウン90%、フェザー10%です。裏地はナイロン100%で、リブ部分はアクリル83%、ポリエステル16%、ポリウレタン1%。ファー部分はアクリル系が71%、アクリル16%、ポリエステル13%になっています。

表地はポリエステルがメインですが、テカテカはしておらず、ザラっとした手触りの素材感。そして内側に中わた(ダウン)のキルティングが施されています。価格が一万円を切りながら、中わたは綿や化繊ではなく、ダウン&フェザー。ダウン素材を利用したユニクロのアイテムのなかでもとくに低価格で、コスパのいいアイテムといっていいでしょう。

(裏地にモコモコとしたキルティングがあり、表からは見えない)

ちなみにキルティングとは刺繍の名前です。防寒や装飾のために、二枚の生地の間にダウンや綿、毛糸などを入れて差し縫って閉じ込める技法のこと。

これがモコモコとしたシルエットの原因ですが、「じゃあキルティングしなければいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、羽毛などは織物と違い、キルティングなどで固定しないと服のシルエットをつくれません。

また、素材をそのまま閉じ込めることで空気の層を作る意味もあります。現在は刺繍ではなく、接着剤を利用することで凹凸を弱くしてモコモコ感を薄くしたものも出ており、ユニクロでもシームレスダウンシリーズとして展開されています。

(参考:UNIQLO シームレスダウンパーカ/凹凸は薄いが若干のモコモコ感は残っている)

けれども、やはりダウンのもつボリューム感が外側から見て取れてしまうもの。しかしながら、ノンキルトジャケットは、キルティングを施しながらも位置的に見えなくすることで、見た目のダウン(もこもこ)感を払拭させています。

デザインと実用性

本アイテム、表地にハリコシのあるしっかりした素材が使われ、かつ身幅もせまくスッキリとしたシルエットとなっています。一見してダウンジャケットにみえないのが、最大の特徴。

フードにはアクリル系素材メインのファーが付いています。ファーのボリュームはちょっと少なめですが、素材自体に安っぽさは皆無。一見してフェイクにも思えず、かなりリアルなつくりとなっています。なお、こちらはボタン式で取り外し可能。

(ファーは取り外せますが、フード自体は取り外せない仕様)

また袖口にはリブがありますが、裾の内側に隠れる仕様となっています。リブがあることは冷たい空気を入らせないため、リブを隠すのは野暮ったさを出さないため。機能性と防寒性を両立させようとしていることが、袖先の細かい部分からもわかります。

(水をたらしても浸水しなかった/ふき取ると後もつかず、しっかりと撥水効果がある)

またハリコシのある表地には、撥水加工がされています。ダウン素材は水と相性が悪い素材。濡れると防寒性がなくなってしまいます。そのあたりも考慮してのつくりでしょう。このあたりも手を抜かないのはさすがです。

サイズ感はワンサイズアップ推奨/クリーニングについて

(ポケットの内側にはフリース素材が使用され、手を入れた際の防寒にも配慮されている)

カラーバリエーションはブラック、レッド、ブラウン、ダークグリーン、ネイビーの5種類。執筆時点でオンラインでは欠品の色も出ています。筆者は通常、UNIQLOやGUではMサイズがジャストなサイズ感。こちらも羽織った感じはMがジャスト。

しかし、特に厚着をしているわけではなかったのですが、ジッパーを止めるとキツく感じました。内側にダウンが詰められているような造りと、スッキリしたシルエットのため、かなりタイトな造りのようです。そのため、ワンサイズアップのLサイズがちょうどいいサイズ感でした。

試着がベストですが、気持ちとしては通常よりもワンサイズアップするのがちょうどいいサイズ感になると思います。クリーニングの扱いについては「手洗い」表記となっています。ただボリュームのあるダウン素材のため、実際自宅で手洗いするとなると、かなり手間がかかります。

アウターのためそこまでクリーニング頻度は高くなくてよいと思いますので、季節の終わりにクリーニング店に頼るのが無難で気軽でしょう。筆者は同じくユニクロのシームレスハーフダウンコートを思っていますが、それと同等の防寒性を感じました。

寒さの厳しい時期、「モコモコのダウン以外にも着たいな」と思ってちょうど見つけたのが、このアイテム。こういったノンキルトジャケットではカナダグースのジャケットが人気ですが、お値段はやはりというかかなり値段が張ります。

こちらのアイテムは、定価は1万2900円(+税)が、現在、値引きも入り、7990円(+税)。アンダー1万円ながら防寒性とデザイン性の両立させたアウターとしてオススメです。

Nazy

この記事を書いた人

Nazy

身長170cm 体重65kg 靴26-26.5cm(コンバース・オールスターは26.5cm)

アラサーからアラフォーになりつつある、シンプル&ベーシック好き。 「地味過ぎず」「行き過ぎない」でどう差別化するのかを楽しく模索中。 人見知りの人好き。根はインドア。ファッションを好きになり、ちょっとアクティブになれたことに感謝している。