連日猛暑が続く中、あえて秋物をレビューさせていただきます。この原稿を執筆しているのは7月下旬ですが、各ショップでは夏物のセールが終盤を迎え早いところではもう秋冬物が登場しています。
こんな暑い時期に秋冬物なんて買えるか! なんて声が聞こえてきそうですが、ファッション上級者は確実にこの時期に良品をゲットしていて、いざシーズンを迎えると良品は既に品切れなんてことが往々にしてあります。今年の秋冬に思いを馳せてぜひ良品をゲットしましょう。
さて、今回紹介するのはユニクロのサテンブルゾン。昨年から今年にかけてトレンドとなりつつあるスカジャンを2,990円+税で発見したのでレビューしていきます。
目次
スカジャンは脱地味が捗るアイテムだが注意が必要
皆さんはスカジャンと言われたらどんなアイテムを思い浮かべますか?
おそらくこんな派手な色味の派手な刺繍の入ったジャンバーを想像しているのではないかと思います。
少し前までは確実にダサいと思われていたスカジャンも、普通の服をおしゃれに着るノームコアのトレンドが終焉を迎えタッキーやギークが注目される中、世界中で注目されており、サンローラン等でもコレクションアイテムとして登場しています。
人気WEBマンガ「服を着るならこんなふうに」の第39話にもスカジャンが登場し、主人公・祐介くんがサンローランのスカジャンを試着するシーンがあります。
祐介くんが試着しているスカジャンの実物がこちらです。
ハイブランドだけあって、BUYMA等で購入しようとするとお値段が30万円台の後半というビックリプライス。「服を着るならこんなふうに」の主人公・祐介君は値段を聞いて逃げ出していましたが、私でもそうなっちゃうと思います(笑)。
さて、こちらのサンローランのスカジャンですが柄は派手に見えますが、ハイブランドだけあって色数を抑え、少しくすんだ色合いを使いつつ、細身のシルエットや高級感のある素材で上手にバランスを取って仕上げているのです。それでも着こなしの難易度が高いことは言うまでもありませんし、これだけのお値段の商品は容易に取り入れられません。
そこでもう少し手の届きやすい商品を探すのですが、残念ながら、巷に溢れているスカジャンは派手な色合い・柄が多く、またサイズも中途半端なものが多いです。派手な柄のスカジャンをトレンド真っ只中のビックサイズで着用しようものなら、確実に田舎のヤンキーになってしまいます。
余談ですが、私の中でスカジャンと言われて思い浮かぶ芸能人と言えばダウンタウンの浜田雅功さんです。完全に輩ですよね(笑)。
ファッションは自己満足ではなく、第三者に向けて行うものです。トレンドを追うことも重要ですが、10人が見て8人がおしゃれだと思う服装をすることが大切です。
ですので、スカジャンを選ぶときはジャストサイズかつなるべく色数を抑えたシンプルな物を選びましょう。そうすれば、カジュアルに寄りすぎず適度にドレスな印象を持たせることができます。(ドレスとカジュアルのバランスについてはこちらをお読みください)また、柄がなくともサテンの生地が高級感を醸し出し、脱地味が捗ります。
今回レビューするユニクロのサテンブルゾンはまさにこの条件を満たしています。しかも、始まったばかりのトレンドのため高価格帯の商品が多い中、2,990円とうれしい価格です。特に黒は高級感たっぷりです。
選ぶときにはサイズに注意せよ!
さて、こちらの商品を本格的にレビューする前に注意事項です! 既にお分かりのとおり、この商品レディースなんです。ですので、購入するときはいつもの1~2サイズアップを目安にしてください。
身長172㎝、体重67㎏の私は普段M~Lサイズを着用するのですが、今回はXXLを選びました。XLも着ることが出来ましたが、重ね着をして長く着まわすためにあえてXXLを選んでいます。
インナーにTシャツを着た状態で私がXXLを着ると、やや余裕がる着心地です。着丈はやや短めです。そのためインナーはやや長めの着丈の物をチョイするとサマになります。
なお、XXL以上のサイズはユニクロオンライン限定ですので、まずは実店舗でXLまでのサイズを試着してみましょう。
艶感バツグンの生地が高級感のある表情を生み出す
さてディテールを見ていきましょう。この商品の特徴はとにかく艶のある生地です。ポリエステルにわずか4%ウレタンを混紡するとこれだけの艶感が生まれることに驚きます。そして、このウレタンが艶感たっぷりで高級感のある表情を演出してくれます。
ここに刺繍でも入ろうものなら、一気にヤンキー感が強くなってしまいますが、無地ですので大人でも着ることができます。
この素材のおかげでしわにも高級感のある表情が生じます。
アーム部分までこだわったシルエット
レディースの商品らしくシルエットもこだわりが見て取れます。ウエストに向けて絞りがなく、すとんと落ち感があります。そのため、お腹が出てきた中年体型も上手に隠すことが出来ます。
ややお腹が出かかっている私ですが、この写真を見る限りそんなことを感じないのではないでしょうか。収縮色である黒を使うことで細身に見せ、更にお腹の出っ張りを隠したりもしています(笑)。
続いてアーム部分ですが、袖にかけて徐々に細くなっているのが分かりますね。
二の腕が気になる女性のためのシルエットだと推測されますが、このアーム部分のデザインのおかげで袖部分がぶかぶかにならずだらしない印象になることを防いでくれます。ファッションは先端部分にこだわることが重要で三首(手首・足首・首)を意識することが大切で、このデザインは手首にしっかり注意を向けていることがわかります。
一方頼りない裏地
シルエットやデザインについて絶賛してきましたが、一方で物足りない部分もあります。それが裏地。さらりと羽織れるようにと裏地を省略しています。
6月下旬ごろに登場した商品ですので、晩夏から初秋の残暑が残る季節にも着用できるようにしたのでしょうが、少々安っぽさが際立ってしまいます。もっとも、着用した姿に裏地はさほど関係ありませんので、このお値段ならやむを得ないと判断することがよいでしょう。
ジャケットの代わりに羽織るだけで脱地味に
おすすめの着用方法ですが、ジャケットの代わりに羽織ればそれでOKです。
シンプルなジャケットスタイルを組んでみました。ノームコア全盛期ならサマになるスタイルでしょうが、柄の入ったキャップを使ったことを抜きにしてもやや地味なスタイルです。
既出の写真の使いまわしで申し訳ないのですが、先ほどのジャケットスタイルのコーディネートのジャケットを、紹介しているサテンブルゾンに変えてみました。またわかりやすいようにバックショットも載せてみます。これだけで大きく印象が変わり、脱地味・脱ノームコアを実現できています。
印象を変えよう柄物を無理に取り入れなくても、素材を少し変えるだけで印象を変化させることが出来るのでご参考に。
着用アイテム
1枚目の写真のジャケット:ユニクロ
サテンブルゾン:ユニクロ
Tシャツ:ヘインズ
パンツ:MBスキニー
シューズ:ユニクロ
キャップ:ZARA
ユニクロ価格でトレンドに挑戦してみよう
早いトレンドの商品は低価格で良品を手に入れることが難しいですが、それをユニクロ価格で買えるとはいい時代になりました。脱地味、差別化をしたくても高い価格では取り入れにくいものです。
「服を着るならこんなふうに」の主人公・祐介くんも柄の入ったスカジャンではなく、GUで無地のスカジャン(商品名はサテンブルゾン)を購入しています。影響されたわけではないのですが、私も持っているので写真をアップしてみます
今年の1~2月頃に発売されたレディースアイテムなのですが、ファッション感度の高い男性にも人気でセールにかかる前に売り切れてしまいました。
かなり今回紹介しているユニクロのサテンブルゾンに近いですね。違いは裏地があることくらいです。冬場に発売されたので寒さ対策をしたのでしょう。
GU版サテンブルゾンの着画です。ユニクロ版と見分けがつきませんね(笑)ですので、GU版を買い逃した方、「服を着るならこんなふうに」を読んでぜひ欲しいと思っていた方に代替品としてもお勧めできます。
ユニクロは頻繁にセールを行い、1,000円程の値下げが期待できますがたったの2,990円+税なので売り切れないうちに手に入れても損はないですよ。
また、黒の他にブラウン、グレイ、レッドと展開されています。なかなか手にすることないレッドでも色彩を抑え派手になりすぎませんので取り入れやすいですし、オーソドックスな黒よりも脱地味が捗ります。
最後に、参考にさせてもらった「服を着るならこんなふうに」を紹介させてください。ヤングエースUPで連載されている人気WEBマンガで、全話無料公開されていますので気になる方はチェックしてみてください。
紹介した第39話が掲載された5巻が8月4日に発売されます。興味を持った人はぜひこちらも手に取ってみてください。