ユニクロのスタンドカラーシャツがノーアイロンで着られる仕様に変更!

毎年1月に発売されるユニクロのスタンドカラーシャツ。定番のアイテムではありますが、全く同じままリリースされるのではなく、必ず何かアップデートされています。ただ、無地のスタンダードなタイプなものは近年オンライン特別商品となっており、「買ってみないとわからない」というもどかしい状況。そこで毎年買い足している筆者が、“2020年版”のアップデートのポイントを意識しつつ、毎年買い足したくなる魅力についてご紹介します。

クリーンだけれど窮屈ではないデザイン

このシャツのデザインにおける一番の特徴は、商品名にもある「スタンドカラー」。ネクタイが締められないためにフォーマル利用ができない点において、分類するならば「カジュアルシャツ」となるでしょう。

首回りも、カジュアル仕様で若干緩やか。ユニクロでもネクタイを締める前提のシャツ、例えば「ファインクロスシャツ」の場合は、Sサイズで38cm、Mサイズで40cm、Lサイズで42cmとなっていますが、このスタンドカラーシャツはSサイズで40.5cm、Mサイズで42.5cm、Lサイズで44.5cmとなっています。

逆に着丈は、ファインクロスシャツのほうが長くなっていて、Sサイズで74cm、Mサイズで76cm、Lサイズで78cm。それに対して、このスタンドカラーシャツはSサイズで72cm、Mサイズで74cm、Lサイズで76cmと、それぞれ2cm短くなっています。

ビジネス仕様のシャツはタックインを前提に、スラックスからずり上がってはみ出さないように長めに設定されているものと思われます。それに対して、カジュアルシャツとしてオフタイムに着る前提のスタンドカラーシャツは、タックアウトしても「だらしない」印象にならないように適度な長さに留めている、ということでしょう。

シンプルでクリーンなデザインですが、首回りと裾という先端部分をカジュアルに仕上げることで、「オフタイムにワイシャツを着ている」印象にならない仕立てになっているのです。

このシャツの最大の価値である生地感の魅力と機能性

商品名を冠する「エクストラファインコットン」という言葉にユニクロの矜持が滲みます。文字通り繊維の長い「超長綿」を使うことによるツヤ感こそが、このシャツを格調高いものにしています。

やや薄手ではあるので、寒い季節には重ね着を要したり、透けることを踏まえたインナーの色選びに気を遣ったり、という注意点があります。インナーをユニクロで選ぶなら、ヒートテックやエアリズムのVネックのベージュカラーがオススメです。

さて、このシャツの“2020年版”の一番のポイントは、綿100%でありながら公式サイトに「洗濯後のシワが残りにくい素材に変更」と記載されている点。エクストラファインコットンのシャツは薄手でツヤ感がある一方で「洗濯するとしわくちゃになってしまい、着る前にいちいちアイロンをかけなければならない点が面倒」という難点がありました。それが解消されるとあれば、画期的なことです。

実際に洗濯してみたところ、「アイロンがなくても何とかいけるかも」というのが筆者の実感です。同じユニクロの「スーパーノンアイロン」シリーズのように、全くケアが不要というレベルではありません。それでも、霧吹きで各所を伸ばしてあげればアイロンなしでも問題ありません。

上掲の写真は袖の部分です。赤丸をつけたところにしわが残っているのが見えますでしょうか。これは洗濯後、干して乾かした直後の写真です。しわが「見えない」または「何ら問題ない」ということであれば許容範囲、ということになります。

なお、首回りはパッカリングが目立ちます。パッカリングとは縫い目近辺の“ひきつれ”です。スタンドカラーシャツはユニクロに限らずどのブランドのものであっても、狭いカラーをしっかり縫い付けるためにパッカリングが生じやすいもの。しかし特にユニクロの場合は、生地が薄いためか縫製が強いためか、パッカリングが目立つように思います。これも“味”と言えばそうかもしれませんが、着用に際してはこの部分に自覚的である方が良いでしょう。

ボタンはプラスチック製でありながら、高級シャツに使われる貝ボタンを意識した光沢感のある作り。よくよく見ると、光を反射しやすい形状に作られており、プラスチックのチープ感で悪目立ちしないように作られているあたり、芸の細かさに感心します。

普通に洗濯機を使って大丈夫ですが、脱水はゆるめにすることをオススメします。上述の通り、しわが「つきにくい」生地ではありますが、脱水を強くし過ぎると、さすがにしわが残りやすくなります。既述の通り生地が薄いので、脱水がゆるめでも比較的早く乾きます。

リラックス感を確保しつつもすっきりしたシルエット

冒頭、ビジネス仕様のシャツである「ファインクロスシャツ」との比較を交えつつ、首回りと着丈について言及しましたが、身幅についても同様に比較してみます。

ファインクロスシャツの身幅はSサイズで50cm、Mサイズで53cm、Lサイズで56cm。一方でこのスタンドカラーシャツの身幅はSサイズで53.5cm、Mサイズで56.5cm、Lサイズで59.5cm。それぞれのサイズで3.5cm、スタンドカラーシャツの方が、ゆとりがあります。体にフィットさせるのではなく、ややリラックス感のある着こなしになることを前提としたサイズ感です。

とは言え、そのリラックス感は「ゆったり感」、と言うほどのものではありません。背中側には左右の肩甲骨あたりの部分にサイドプリーツを配して動きやすさを確保。

そしてアームホールは細め。筆者の「ファインクロスシャツ」と重ねてみても、目視の限りでは同じでした。そのため、身幅に若干のリラックス感があっても、クリーンな印象が確保されているのです。

シンプルで使いやすい3色展開。


http://u0u1.net/0ouh

このシャツの単色無地のもののカラバリはユニクロ表記で「00 WHITE」「64 BLUE」「69 NAVY」全3色。ただしこのほかに同じ生地と形でストライプ柄もあります。いずれもベーシックアイテムとして使い勝手の良い色ですが、中でも最も使いやすいのは筆者も購入した「00 WHITE」でしょう。

なお、公式通販サイトのコメント欄には「ブルーを購入したが、写真より濃い色」との評価がありました。筆者は現物を確かめておりませんが、ご参考まで。なお、このシャツはオンライン特別商品となっています。2020年1月18日現在、「00 WHITE」は完売。価格は1990円(+税)。

ユニクロ / エクストラファインコットンブロードスタンドカラーシャツ

EQ03

この記事を書いた人

EQ03

身長178cm 体重64kg 靴27.0cm

洋服を“食”と共に、「コミュニケーションを最適化するためのツール」と位置付けています。物産展マニア。国内外を問わず、地域・人に根差した物語性のあるモノ・コトに惹かれます。コーディネートはワイルドよりもきれいめを。