コーデュロイやベロア·ボアなど、素材を活かした服のコーディネートを街中で見かける機会が増えてきました。こういった表情のある素材は着ているだけで服装に装飾性を加えることができます。
その中でも適度な表情が出てオシャレに見えやすいものがスウェードです。今回紹介するユニクロの『スウェードタッチリブブルゾン』がオシャレ着として優れているのかどうかを見ていきます。
合皮だけれど、程よい起毛感

『スウェードタッチ』とネーミングされているとおり、素材は本革ではなく合皮です。本物のスウェードは子羊·子牛の皮を起毛させたもので、光沢感と暖かみのある素材ですが、このブルゾンは合皮でありながらも程よい起毛感があり、コーディネートに表情を与えてくれます。
合皮といえば、今期のユニクロはライダースジャケットの展開もありますが、同じ合皮でもスウェードタッチのほうがよりリアルな風合いが出ている印象があります。
起毛する素材といえばベロア·ボアがあります。ただ、ベロアは起毛感が目立ちすぎて抵抗があるという方も多いでしょう。またボアはオシャレに関係なく街中で着ている男性が多く、オシャレに見せるには少々コツが必要です。
その点、スウェードはそれらの中間のような存在で、コーディネートに合わせる際にはバランスが取りやすく重宝する素材です。
普段のコーディネートに使いやすいのはブラックですが、ブラックだと素材の表情がわかりにくくなります。またブラウンだと色が明るすぎるのでカジュアルな服装に寄りすぎてしまうため、筆者は今回、ダークブラウンを選びました。
デザインはベーシックなMA-1


素材の次はデザインについてです。形はユニクロで出ている『MA-1ブルゾン』と同じ。腕の先端がリブで、襟のないスッキリとしたデザインです。

左右ポケットはボタンで止められる仕様になっています。こちらも通常のブルゾンと同じつくりです。


ベーシックなデザインに加えて、ジップは上下自由に動かせるダブルジップファスナー。この仕様のおかげで、ダウンベストなどボタン付きのアウターと合わせたときに開き具合を変え、シルエットを調節することができます。


もう1つ、左胸内側の小さなポケット。通常サイズのスマートフォンが入る程度の大きさです。中に物を入れても着膨れすることがありません。大きな物は入らないにしても、便利なポイントの1つですね。
シルエットは緩め

ここが少々課題なのですが、シルエットは緩めで野暮ったい印象です。同じサイズでもメンズのMA-1ブルゾンより大きめで、スウェードタッチという素材で厚みが増しているのか、タイトなシルエットにはなりにくくなっています。
原因は肩幅·身幅にあるようです。筆者が購入したのはSサイズですが、着丈61cm、肩幅45cmに身幅54cm。セレクトショップのものとサイズを比較してみると、同じ着丈でもシルエットの綺麗なブルゾンは肩幅が41~42cm、または身幅50cm前後とタイトです。
「それならXSサイズにすればいいのでは?」と考えるところですが、その分着丈が短くなってしまうので、腰回りがスリムな方でないと着こなすのは難しくなります。万人向けに作られているユニクロならではの欠点といえます。
素材良し·着こなし次第のブルゾン

上述したとおり、シルエットの野暮ったさが課題です。上下を緩く着る、アウターを重ね着するなどで誤魔化すことはできますが、中途半端なシルエットゆえに難しいアイテムではあります。
定価5990円(+税)から値下がりしているので、コストパフォーマンスは高いでしょう。スウェードタッチの素材感を活かしつつシルエットを工夫できれば、コーディネートの幅を広げられるブルゾンです。
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