新型コロナウイルスをきっかけに在宅時間が長くなっている方も多いのではないでしょうか。暑い季節にはTシャツ1枚で過ごしたいものですが、Tシャツは体型がわかりやすいものが多く、また生地によっては乳首が透ける心配もあり、そしてグラフィックでも入ろうものならドカジュアルな印象になってしまい、TPOを多分に選ぶアイテムでもあります。そこで今回は、着心地が良い上に1枚でもサマになる、まさに今の時代にぴったりのTシャツをご紹介します。
ビンテージスウェットを思わせるデザイン
このTシャツは無地で柄やグラフィックは入っておらず、また胸ポケットもついていません。クルーネックのシンプルなTシャツです。しかし前面のセンター部分にV字ガゼットと呼ばれるデザインが入っています。これは元々、1940~60年頃までに作られていたスウェットに、生地の縮み防止や汗止めを目的としてつけられていたもの。素材や縫製技術が進化することで、機能的な観点からはもはや不要になっているものの、ビンテージライクなデザインとして、現代のスウェットにもしばしば採用されています。
このTシャツは後述する生地感も含めて、スウェットっぽい作り。そのため、このV字ガゼットが、無地の中のアクセントとなっています。また、このV字ガゼットと後述するラグランスリーブの部分は3本針のミシンを使ったトリプルステッチになっており、その縫い目自体がまたデザインとなっています。
好みの分かれるグラフィックや特徴的なデザインではなく、機能性由来のデザインにより、カジュアルではありながらも間口の広いアメカジ的な、大人も抵抗なく着られるルックスに仕上がっているのです。
裾もスウェットライクな細めのリブが入っており、左右に伸縮性があります。後述の通り、シルエット自体がリラックス気味に作られているため、よほどふくよかな体型でもない限り、伸縮する機能自体が重宝されることはないかもしれません。しかしこのデザインがまた、ただの無地Tと一線を画すスウェットライクな仕上がりに寄与しています。
(程よくリラックス感のあるシルエット)
このTシャツは、リラックス感のあるシルエット。どちらかと言うとオーバーサイズですが、それが特段強調されているわけではありません。ただ少なくとも、タイトではありません。
ラグランスリーブで肩の位置がわからず、ゆったりした印象で体型を隠してくれるので、太り気味だったり痩せ気味だったりしても、それが目立たない作りになっています。なお、ラグランスリーブはスポーツウェアにもしばしば採用されているもので、肩を動かしやすいデザインなので、ルームウェアとして使いながら在宅ワーク時のストレッチなどをする時もストレスを感じません。
身長178cm、体重64kgの筆者が選んだのはXLサイズ。試着したところLサイズがジャストサイズだったのですが、ゆったり着たかったので、1サイズアップしました。
サイズをアップすると、身幅はxsからLまでが3㎝ずつ、Lから4XLまでが4㎝ずつと、大きく変わる一方で、袖丈は1.5~2㎝ずつ変わります。袖が肘より長くなると煩わしく感じられてしまうので、その手前で留めるのがおすすめです。なお、筆者はXLサイズでちょうど肘の一歩手前です。
ちなみに着丈はサイズごとに2~3㎝ずつ伸びます。XLサイズだと公式のサイズは75㎝となっていますが、洗濯すると数センチ縮みます。筆者の場合、3㎝ほど縮みました。それでもスラックスのポケットが隠れるくらいには長いので、特に不自由はしていませんが、サイズはこの縮みも考慮して選びたいところです。
肉厚で肌当たりの良い生地
このTシャツ、かなり肉厚なので、先述のシルエットも相まって、乳首が透ける心配は不要です。表側は張り感があってきれいめの生地感であり、一方で裏側は肌当たりが良く、1枚で問題なく過ごせるため、暑い季節の在宅ワークにも重宝します。業界や企業次第ではありますが、オンラインミーティングの際も、社外の方を相手にするならともかく、社内向けであれば、これにジャケット1枚羽織れば十分ではないでしょうか。
ケアに際しては、普通に洗濯機で洗ってしまえばOK。しっかりシワを伸ばして干せば、アイロン不要でそのまま着用可能です。
ただし、このTシャツ自体特にシワがつきにくいわけではないので、グシャグシャにしているとシワがついて、だらしなく見えてしまいます。洗濯は楽ですが、収納および管理に際しては、丁寧に扱いたいところです。
女性からも支持される7色展開
このシャツのカラバリはユニクロ表記で「00 WHITE」「03 GRAY」「09 BLACK」「32 BEIGE」「53 GREEN」「56 OLIVE」「69 NAVY」の7色。
本記事を執筆している2020年6月24日現在、オンラインストアでのみ取り扱いのあるXS、XXL、3XL、4XLサイズはほとんど完売となっています。ただ、この商品のページをウォッチしている限り、完売の後も適宜補充されていたりもするので、欲しいサイズが無い場合は、「お気に入り」登録をして気長に待つのも一手かもしれません。
なお、オンラインストアのコメント欄を見る限り、このTシャツは女性が自分用に購入しているケースが多い模様。明るい色は女性から人気なのかもしれません。2020年5月時点では「42 YELLOW」という色もあったのですが、6月24日時点ではオンラインストアから姿を消しています。ともあれ、気になる色やサイズがあれば、お早めの購入をオススメします。
余談ですが、上掲の写真を見るとわかる通り、ユニクロオンラインストアにおける着こなし例は全色、レイヤードしているのが興味深いところ。ユニクロのTシャツは、グラフィックを全面的に推している「UT」シリーズがありますが、一方でこのアイテムのようなレギュラーシリーズにおいては、デザインをあまり入れず、そのかわりサイズ展開と色展開が豊富です。デザインがシンプルな分、地味にならないようにサイズや色を組み合わせることが、オシャレに見せるコツと言えそうです。価格も1500円(+税)とリーズナブルなので、多色買いもオススメです。