ユニクロの年2回の“お祭り”となっている、ユニクロU。今回は2020年の春夏コレクションで最も話題となっているカットソーについてレビューします。発売当日にオンラインストアはほぼ全色全サイズがほぼ完売、その後すぐに補充されたと思いきや、それも早くもサイズ欠けが続出中。これからも補充と欠品が繰り返されるのでしょうか。本稿が、補充されたタイミングでの購入のご参考になれば幸いです。
高級感と機能性が両立した生地
このカットソーの一番の魅力は、高級感のある上品な生地。
シルクのような艶があり、肌触りも抜群。そして生地が上質な分、発色も良いのです。商品名に「エアリズム」とありますが、表側の生地はあくまでも艶やかなコットン。エアリズムのインナーのような“化繊”っぽさはありません。
また、インナーのエアリズムはかなり薄いのですが、このカットソーの生地はかなり肉厚です。そのため適度な落ち感があり、乳首が透けないところも秀逸です。
裏返した側の生地はまさにエアリズム。こちらはインナーでおなじみの、ひんやりした肌触りです。
洗濯に際しては乾燥機の使用はNGです。実際に洗濯してみたところ、さすがはエアリズム、夜に洗濯して外に干しておけば朝にはすっかり乾いていました。しかもシワはほとんど皆無。そのまま着て出かけられます。ただ上述の通り、表側は艶やかなコットン生地なので、この生地感をキープするために、念のため裏返してネットに入れて洗うのが望ましいように思います。
なお、1点気になったことに言及します。それは「汗染み」について。筆者は汗っかきなもので、夏物を買う際に「汗染みが目立つかどうか」に気を遣います。そして残念ながら、このカットソーは色によっては汗染みが目立ちます。
写真は筆者が自宅で霧吹きを使った結果です。速乾性があるということで、着ている間ずっと悩まされるということではないかもしれませんが、少なくとも暑いところにいる間はリスキーです。このカットソーの下にインナーを着るか、羽織でごまかすか。悩ましいところです。
ベーシックながら安定感のあるデザイン
首回りはいわゆるスタンダードなクルーネックですが、オーバーサイズのカットソーでありながら首回りが窮屈でも広くもないので、全体としてだらしない印象は皆無です。
ただ気になるのは、この首回りの伸縮性が高い点。利便性が高い分には良いのですが、着用頻度が高いと、伸びきってだらしなくなってしまうのでは、と危惧します。
裾はサイドスリットはなく、しっかり縫い込まれており、ボックスシルエットになっています。シルエットについては後ほどあらためてご紹介しますが、身幅が大きい割に着丈は長すぎない点もまた、だらしなく見えないポイントです。
1枚で着られるリラックス感のあるシルエット
オーバーサイズのこのカットソーは体型が出にくい点において、薄着の季節に向けた“体作り”を怠りがちな大人にもうれしい作りです。
身幅はかなりゆったりしていますが、それでいて「ダボダボ」な印象にならないのが優れたところ。先に生地のところでご紹介した通り、肉厚な生地がシルエットを良い形に保っているのです。
そしてシルエットに五分袖なのも大きなポイント。二の腕が細い筆者にとっては、腕をさらすことなく着られる貴重な半袖カットソーと言えます。
ただ、袖先までしっかり縫い込んであり、袖を折り返すと縫い目が目立ちます。そのため「袖まくり」という着こなしのテクニックは封じられてしまいますので、その点はご注意を。
色を入れても子供っぽくならない6色展開
このシャツのカラバリはユニクロ表記で「00 WHITE」「09 BLACK」「28 DARK ORANGE」「68 BLUE」「71 PURPLE」の全6色。筆者が購入したのは「71 PURPLE」。紫とピンクの中間くらいで、スモーキーな色味です。
Tシャツというカジュアルなデザインのアイテムで色物となると、一般的なTシャツだとカジュアル感が強くなりがち。しかしこのカットソーに限っては、高級な生地感に裏打ちされた上品な色味なので、モノトーン以外に挑戦する良い機会になりそうです。ただし上述の通り、色によっては汗染みが目立つ可能性があるため、汗っかきの方はその点を留意した上で選びたいところです。
価格は1500円（＋税）。複数の色をサイズ違いで買ってみても良いのでは。オンラインと店頭共に、欠品と追加は随時のようなので、お目当ての色やサイズがなくてもこまめにチェックしましょう。
