「クラシカルをベースにした新しいシルエット」とユニクロ公式サイトで紹介されているとおり、2019年春夏ユニクロUのデニムジャケットはデザインが特徴的です。
どのあたりが「新しい」のか? デニムジャケットの歴史を交えつつ見ていきましょう。いわゆるGジャンは1900年代初頭のリーバイスから受け継がれてきている4つの基本型(ファースト・セカンド・サード・フォース)のデザインがベースにあります。
より機能的に、ファッショナブルでスリムに見えるよう、次々と改良がなされた結果であるフォースデザインのデニムジャケットは、ユニクロのインラインのモデルでも採用されるほど普遍的な意匠となっています。
(ユニクロのデニムジャケット http://urx3.nu/Qgu5)
ユニクロのインラインのジャケットは、肩ヨーク(胸付近の左右に走る補強ステッチ)のラインに沿った両胸のフラップポケット、ポケットから裾にかけて逆三角形ラインに走るステッチ、ドーナツボタンのアクセントがあり、全体としてラフで男らしい印象を与えてくれます。
(リーバイスのデニムジャケット http://ur0.work/3PVp)
一方、元祖のファースト型であるリーバイス506XXのデニムジャケットは、左胸だけにポケットが付いていて、フロントにプリーツがあり動きやすさを出した設計。バックの裾にベルト式のアジャスターも付いています。
フォースのモデルより着丈は短く、ポケットから裾に走るステッチがないのでややシンプルな印象です。そして、2019年春夏ユニクロUのデニムジャケットはファースト型に近いデザインですが、フロントにプリーツはなく、ドロップショルダーと腕周りにゆとりのあるリラックスシルエット。
綿100%でストレッチ素材を使わない生地ながら動きやすい設計です。ベルト式のアジャスターではなくサイドアジャスターにしているので後姿はとてもシンプル。ワークウェアながらラフなイメージを極力抑えた新しいデザインと言えます。
詳細を見ていきましょう!
左胸側には大きめのパッチポケットがあります。ポケット位置が自然と視線が集まる肩ヨークのラインよりも下に付いているので、気の抜けたリラックス感が出ています。
ボタンはロゴなど入れないシンプルなものが採用されています。ロゴや文字などが入っている金属ボタンはたとえ小さくとも、アメカジらしさが色濃く出るパーツです。服全体では僅かな面積となりますが、極力シンプルなデニムジャケットを作るためにこのようなボタンを採用したと推察しています。
サイドアジャスターのボタンは2つあります。一段階絞ることで保温性をアップできますが、お腹周りに生地がたるんでしまうので若干不格好になります。寒くない限りは、ボタンを外側の位置で留めて、フリーになっているボタンは自然に見せるアクセサリーとして捉えると良いでしょう。
ボタンの裏側にはUNIQLOロゴが刻印されております。腕まくりしている状態でも読み取りにくいサイズなので、ユニクロ製品を着ているとはバレにくいでしょう。ユニクロではなくユニクロUのロゴである「U」の刻印にするか、刻印なしのシンプルなものであればなおよかったというのが筆者の率直な感想です。
製品タグは裏地の胸元(ポケット位置にあたる部分)に付いています。ジャケットを脱いでハンガーに掛けるなどのシーンでも他者の目に留まらない箇所なので、ユニクロ製品であることがバレにくいのが高評価です。
サイズ感とカラーラインナップについて
サイズ展開は店頭販売ではS・M・Lサイズ、オンラインストアではXL・XXLも取り揃えており合計5サイズがあります。身長175cm標準体型の筆者はLサイズを購入しました。
ドロップショルダーでゆったりとしたシルエットなので、ワンサイズ小さいMサイズでも着ることができましたが、S・M・Lサイズの着丈に各2cmの差があるので、ダウンサイジングした場合にはインナーが出過ぎにならないようチェックするのがおすすめです。
身幅・袖丈はリラックスシルエットが故にMとLサイズで大きな差は感じませんでした。とくにこだわりがなければ通常ユニクロで選ぶサイズを選んで問題ないでしょう。筆者はデニムジャケットは肩が疲れる服のイメージを持っていましたが、腕周りにゆとりがあってかつ柔らかめのデニム生地ということもあり、これを着て一日中PC作業をしていても快適でした。
日常着としても使いやすいのも高評価ポイントです。4色のカラー展開があり筆者が購入したのは「62 BLUE」。他には使い勝手の良い「09 BLACK」、デニムらしいインディゴ色の「65 BLUE」、ダークネイビーの「68 BLUE」のラインナップがあります。
襟抜きしやすい襟元のデザイン。こなれ感を出す着崩しをしてみよう!
このデニムジャケットはビシッとボタンを留めて着るもの良いですが、襟抜きして着るのもコーディネートに変化を出せるのでおすすめです。
このジャケットは襟抜きしやすいような前立のデザインです。第二ボタンから上にかけて縫製がV字シルエットになっていて、襟抜きしようと前立を裏返すと襟が外側に広がりやすく、肩にしっかりと乗ってくれます。
着こなしがワンパターンでマンネリ化しやすい春夏に一着でバリエーションを持たせることができるので是非トライしてみてください。
洗濯してみた結果
洗濯機の通常モードで洗濯と脱水をし、ハンガーに吊るして自然乾燥をさせると洗濯ジワが全体に残ります。ラフなカジュアルさをUPさせたい時にはこのまま着るのも良いでしょう。
筆者としては、均一に色落ちして白色に近い「62 BLUE」のカラーはキレイめでフレンチカジュアル的な着こなしとしてコーデを組みやすいので、スチームを当ててシワを伸ばして着るのがオススメです。
※フレンチカジュアルとは? こちらをご参照くださいhttp://www.neqwsnet-japan.info/?p=3080
また、洗濯することでコットン生地が縮むと予想しておりましたが、Lサイズの着丈62.5cm・身幅55.0cmの寸法に変化はありませんでした。インディゴ色を落とす洗い加工段階で既に洗濯されているからと筆者は推察しております。このカラーを選ぶ場合には縮みを考慮せずに、試着時でベストだったサイズを選ぶと良いでしょう。
一般的なデニム製品は洗濯時に色移りしてしまうので取扱いに注意が必要ですが、このデニムジャケットの場合はどうなるのか実験してみました。白のコットン布と一緒に液体洗剤トップスーパーナノックスを使って洗濯してみた結果は色移りがゼロ。
「食事中に汚してしまった」「汗を思いのほか沢山かいてしまった」などの状況下ではすぐに洗って対処をしたくなるものです。デニム専用の洗剤を持っていなくても、通常の洗剤で洗っても目にわかる色落ちはなく、他の洗濯物にも色移りがしないことが分かったので取扱いには神経質にならなくていいでしょう。
ただし、筆者が検証した「62 BLUE」以外の濃色のカラーラインナップでは色移りする可能性がありますのでご注意ください。オシャレで一目置かれる人は、カジュアルアイテムを上手に取り入れています。そのまま着ても、着崩してもサマになるシンプルなデニムジャケット。着こなしに変化が欲しくなってくるこれからの春夏コーデに取り入れてみてはいかがでしょうが?
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